得度前の見習い僧侶・受戒について
得度する前までの僧侶や、受戒について質問です。
仏教の勉強が趣味ですが、お寺の内部のことについてはどうしてもわからない部分が多いので、差し支えない範囲で教えていただけないでしょうか。
①得度する前までは正式な僧侶としての活動はできないものかと思われますが、得度前の幼い頃から棚経を回られる方はしばしばいらっしゃるかと思います。その場合、何かしらの戒律を受けているかと思いますが、どの戒律を受けていますか?
②もし十戒であるとすれば、受戒の段階で沙弥となるという理解でよろしいでしょうか?
③受戒は何歳以上などの年齢制限はございますか?(宗派による部分はあるのでしょうか。)
④ 大乗戒を受けるためには、声聞戒のいずれかを受ける必要がありますか?
⑤得度前の僧侶が行うことのできるお寺の仕事を教えてください。
⑥得度前の僧侶は袈裟を着ることができないと理解していますが、有事の際に着るものは僧衣という呼び名であっていますか?
根掘り葉掘りと聞いてしまい大変申し訳ございませんが、 ご教示いただけますと幸いです。よろしくお願いします。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
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日本の仏教における戒律の問題
hnbさま
日本の仏教、寺院においての各宗派における「戒律受戒」の扱いはかなり「緩い」と申しますか、「形式的」と申しますか、いや、「形骸化」と言った方が近いのかもしれません。(特に明治5年の太政官布告による僧侶肉食妻帯畜髪等可為勝手事の影響が大きいでしょう。)
僧侶の受戒も「沙弥戒→比丘戒」という段階を正式に経てというものでもありません・・
私もまともに戒律を正式に受けたと言えるのは、チベット密教での灌頂においてとなりました。それも在家における大乗菩薩戒と三摩耶戒ぐらいです。
もっとも、日本の仏教の場合、正式な「戒壇」が無いのがその一番の理由でもあります。
ですから、各宗派の僧籍取得へ向けた手続きの中で、なあなあになっていると申しますか、省かれてあると申しますか、あったとしても形式的なものと言えてしまうのであります・・もちろん、僧侶となるための得度・受戒を儀軌的に調える場合もありますが、テーラワーダやチベット仏教のような正式な戒壇の手続きを経たものではないため、いずれにしても正式に認められるものではないのであります・・
とにかく、お聞きのところのことは、各宗派の慣習、慣例、または師僧によるところの指示によって判断しなければならないのではないかと存じます。
川口英俊 合掌