hasunoha お坊さんが必ず答えてくれるお悩み相談サイト

お坊さんに質問する
メニュー
メニューを閉じる

過去の大きな過ちと、今できること。

回答数回答 1
有り難し有り難し 12

こんばんは。シオと申します。
過去の大きな過ちについて相談させて下さい。

私は中学〜高校の間、かなり捻くれて拗らせた学生でした。
ずっと仲の良かった友人たちに、ある日突然イジメられるようになった事が原因です。
その中には私の親友もいました。

私は人間を信用できなくなり、関係ないクラスメイトにまで敵意剥き出し、見下すような酷い態度で接していました。
また、自分を弱々しく見せて周りの気を引こうとした時期もあり、リストカットや早退も繰り返していました。

私も複雑な気持ちで一杯一杯で、とにかく本当に酷い態度で、意味不明な行動を繰り返して沢山の人を傷付け、呆れさせました。
10年以上経った今でも、思い出すたびに恥ずかしさと申し訳なさで消えたくなります。

しかし、数年前に行った同窓会では当時の私について悪く言う人は居ませんでした。(陰では言われたかもしれませんが…)
ごく普通に笑顔で接してくれて、私は「当時は人間の汚い部分を知った自分は皆より大人だと勘違いしていたけど、皆の方がよっぽど大人だ」と思いました。

思い返すと、当時も私が酷い態度を取ったり傷付けた人たちは、それを理由に私を集団でイジメようとはしませんでした。
普通に接してくれて、社交辞令でも挨拶してくれたり、少し言い合っても数日後にはお菓子を差し出して「食べる?」と言ってくれるような優しい人ばかりでした。

もちろん、私を許さない人や「変な人・ヤバい人だった」と思う人も居ると思います。
しかし、連絡先を知らないので今後会って謝れる機会は残念ながら無いと思います…

そこで、私が今やるべき事は自分の過ちに悶えるのではなく、大人な対応をしてくれた人達に心の中で感謝をする事だと思いました。
そして、猛反省して過去よりは確実に成長しているであろう自分が、今後どのように生きるかを考えること。感謝を忘れずに生きること。それが今の私にできる事だと思いました。

誰にも相談できないまま数年間悩み苦しみ、自分なりにこのような考えに辿り着きましたが、こんな結論では甘いような気もして相談させて頂きました。
過去の大きな過ちをこのような形で乗り越えても良いのでしょうか?

2022年3月12日 23:58

この問答を娑婆にも伝える
facebookTwitterLine

お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

そのように乗り越えてもいいんじゃないでしょうか?

シオさん、こんばんは。
過去に受けたいじめにより、自暴自棄になってしまったことを悔いていらっしゃるのですね。
私が質問を読ませていただいて感じたことは、一人で抱え込んだまま「私が今やるべきこと」の結論に至りついたことの「有り難さ」です。
本当に、孤独で辛く、しんどい中、ここまで自問され、その結論に至ったことは本当に有る事が難しい、有り難いことだと思います。まず、そこまで耐え抜き答えを出された自分の素晴らしさを認めてあげていただきたいと思います。
確かに、いじめられたことによって自暴自棄な態度をとったことは好ましくないことですが、それをせずにはおられなかった、自分を保つことができなかったシオさんの深い哀しみを思うと胸がつまります。いじめは絶対にいじめたものが悪いです。それは絶対です。
そして、そのような過去の自分のありのままに目を向け、自問し、だされた答えは本当に素晴らしいものだと思います。私の宗教では、過去にも未来にも目を向けるのではなく、「今」を大切に生きることを説いています。
過去も、未来も、今の連続です。今の積み重ねが過去であり、その先が未来です。過去は過ぎ去ったことであり、そこにしがみついたとしても何も得ることはできないし、変えることはできません。そして、シオさんの何がすごいかというと、復讐に燃えるのではなく、周りの今の状況に感謝する、頭を下げておられることです。
そのように日々を過ごされたら、必ずや周りの人にも伝わっていくと思います。自分が周りの人に支えられ、生きているその身の事実に頭が下がった人が醸し出す雰囲気は、温かみのあるものだと思います。
私は、シオさんが出された結論をそのままされていくことがよいと思います。シオさんのこれからがより、実りあるものになることを私は念じております。

2022年3月13日 20:57
{{count}}
有り難し
おきもち

真宗大谷派僧侶です。 教員もしております。 20代の駆け出しの身ではご...
このお坊さんを応援する

質問者からのお礼

ご回答ありがとうございます。
裕真様の回答を読み、「当時の私は自暴自棄になっていたのか」とハッとしました。私は単に、独りよがりで周りに八つ当たりしているだけと思っていたので…
それに関しては自分が悪いと強く思っていましたが、そうせずには居られなかった、苦しかった過去の自分も認めてあげようと思います。

イジメてきた人に関しては、もちろん恨んだり復讐しようと考えた事もありました。しかし、過去のことを考えても周りはどんどん先へ進むし、季節は変わり、誰も待ってはくれません。
仰る通り、過去にしがみつくのは辞めて「今」を生きようと思います。

一人苦しみながらも、なんとか結論に辿り着けたこと。そして裕真様の温かいお言葉を頂けたこと、本当に有り難いことだと思います。

ずっと抱えていた十数年分の気持ちを話せて、気持ちが軽くなりました。
ありがとうございました。

温かい気持ちになるお坊さん説法まとめ