死期に近づいていく親との向き合い方
肺がんで闘病していた父に転移性脳腫瘍が見つかり、もって2年だろうというお話を医師の先生から教えていただきました。
父方の祖母も同じ道を辿りましたから、肺がんになったと聞いたときから、いつかはこんな日が来るかもしれないという覚悟はしてきたつもりだったのですが、全然足りませんでした。
父がいなくなる日が怖くて仕方ありません。でも、できれば長く一緒に過ごしたい、という想いも父を苦しめてしまいそうで怖いのです。
先のことがどうなるか、それは誰にもわからなりません。だから数年後も一緒にいる想定で過ごすつもりでいたい気持ちもありますが、父のために私のすることを見て、優しい父の心に”申し訳ない”、”もう十分だ”のような負担がかかるのは辛いことです。
だからといって、父のさいごの日が近づくのを受け入れるように日々を過ごすことはあまりにも寂しく思うのです。
父にさいごのひまで幸せであってほしいのに、感謝と親愛を伝えたいのに、私のこれからすること全てが、父を傷つける、負荷をかけるようなものに思えてならない。
そうして私が悩んで顔を曇らせることも、きっと父は望まないでしょう。晴れやかであるべきだと思うのに、それがどうしても難しい。日に日に自分の覚悟が揺らいでいくのを感じます。
身近な人との貴重な時間を、どう受け止めて、共に過ごすのが、より相手の気持ちに寄り添って負担をかけずに済むのか、どうかご教授いただけないでしょうか。
取り留めのない話で申し訳ありません。
本当に、父のことが大好きなんです。
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Aki 様 相談ありがとうございます。
死の恐怖や不安を完全になくすことは難しいでしょう。
でも、お父様もAki様もご家族皆様も、少しでも軽くすることはできるでしょう。
その日その日を、その時その一瞬を感謝してすごす。
感謝は出来ていると思いますが、当たり前のことができなくって行くでしょうから、当たり前にできることに日々感謝して過ごすということを、お互いに接しながら心掛けてください。
また、意外とこんな問いが、お父様を元気づけたりするかもしれません
「もし何の制約もなかったら、何がしたい?」
「一番したいことは何?」
です。
「旅行がしたい」「景色が見たい」「〇〇と会いたい」
等あるでしょう。
そのために、無理なことでも、何か納得できる形でできないか考えてみるも一つの方法かと思います。
そして、「生ききる」ということをお父様が思えるように、勇気づけをしてあげてください。
私は、小川糸著『ライオンのおやつ』にでてくる「端から端までクリームがぎっしり詰まった、チョココロネみたいに、ちゃんと最後まで生ききる」というフレーズが好きです。お父様がそうできるように、どうぞ家族で助け合いながら支えてあげてください。
最後に、もう一冊本を紹介します。船戸崇史著『「死」が教えてくれた幸せの本質』です、末期がん患者を中心とした在宅医療に力を注いでい医師の著作です。
参考にしてください。
決まった答えはありません。Aki様ご家族なりの色で、生き切るを染めていってください。
精神的な応援をさせていただきますので、どうぞ辛い時、哀しい時、愚痴をこぼしたいとき何なりとご相談ください。一礼