父がガンになりました。
両親が9歳の頃に離婚し、現在は母と妹と暮らしています。父とは、離婚した後、約20年間、一度も会っていません。離婚の原因は、酒癖が悪くDVしていたため。子供の頃に一度、その場に遭遇し、母を殴る父の姿を見たことがあります。力のない私は母を守れず、とても悔しい思いをしました。
酒が入らなければ、真面目でおとなしい人でした。出張の度にお土産を買ってきてくれたりして、今でも持っています。養育費も一度も滞ることはありませんでした。
その父から、初めて手紙が届きました。ガンになり、抗がん剤治療を受けていると書かれていて、とても驚きました。
自分が大人になった姿を父に見てもらいたいという気持ちはありますが、母を殴ったことは許せていません。
ガンがどれくらいのステージか、詳しいことはわかりませんが、残された時間が少ないことはわかっています。
会わないと後悔する事もわかっています。ですが、どうしても勇気が出ません。今まで何の連絡もなかったのに、連絡があったという事は、父は私や妹に会いたいのでしょうか…。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
人は迷うもの
子供に夫婦間の暴力を見せる行為は、現在では「心理的虐待」という児童虐待の一種に該当します。
そのような過去があるので、お父様に会わないという選択は仕方ないと思います。
一方で、その後年月が経過し、お父様もあなたも、新陳代謝で細胞が入れ替わり、心も変化し、仏教的にはそれぞれ別人になっているのです。
記憶データや社会的な名前を相続しているから同一人物だと錯覚しているだけで、実は私達は、瞬間ごとに新しい自分に変化しているのです。
ですから、過去のお父様と現在のお父様は別人格だと考えることもできます。
過去の罪は消えませんが、過去は過去と割り切ることもできるということです。
現在のお父様にご家族がいるのかどうかわかりませんが、病院や役所にとっては、連絡がとれるご家族がいらっしゃることは有難いでしょうね。
お父様に会うか会わないかは別として、病院にだけはこっそりあなたの連絡先を教えておくのも良いかもしれません。
いずれにせよ、人は迷うものです。
迷っているあなたを許してあげましょう。
また、迷っているときは、判断材料の情報が足りないときかもしれません。
新しい情報を得るために動いてみるのも方法の一つですね。
質問者からのお礼
お返事ありがとうございました。
ひとまず、連絡を取ってみます。
新しい自分と、新しい父に会えるとしたら、少し楽しみです。
後悔しない選択をしたいと思います。
ありがとうございました。