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私が死なせたと気付かず新しい動物を迎えた

回答数回答 1
有り難し有り難し 28

いつも本当にありがとうございます。

愛犬を自分のせいで苦しませて死なせてしまった(命を預かる資格のない人間)のに、それに気づいておらず、新しくペットを迎えてしまいました。

長文になり、心乱れているため乱文で申し訳ありません。
一年近く前に愛犬を亡くしました。
急性の病気の発症からわずか約10日ほどで、その時は自分が死なせてしまったことに気づいていませんでした。
病気は難病指定されているもので、獣医さんからも厳しいとは言われていました。
毎日病院に通い、ステロイド注射をしてもらいました。痛がっていました…。
その獣医さんから「この病気はこれが絶対だめだから!こうしないといけないよ」と毎日言われていたことがありました。
私は自分ではそれができていると思いこんでいたため、それは大丈夫です、とろくに話も聞きませんでした。
愛犬が亡くなり、様々な後悔はあったもののしばらくして立ち直りました。
そして一年近く経った頃、縁あって別の小動物を引き取ることになりました。
私から飼いたいと言いました。
引き取りに行った際「助かりました、ありがとう」と言われたので、自分はいいことができたと思っていました。
飼い始めて数日後にふと、あのとき愛犬にしていたことは間違っていたのでは?と思いました。
違うと思いたくていろいろ確認すると、私ができていると思い込んでいたことは全くできておらず、むしろ逆のことをしていました。
病気の進行も早めていただけでなく、愛犬にも辛く苦しい思いをさせていました。
日々衰弱していったのです。
それなのに毎日ステロイド注射をしたせいで、無理矢理少し回復し、また私のせいで衰弱して…を繰り返していました。
それに気づいてから愛犬に申し訳なく苦しくてどうしていいかわかりません。
一つの命を預かっていい人間ではなかった。
既に迎えてしまった新しい子をどうすればいいでしょうか。
ずっとハスノハを見ていますが、他の方の問答でその過ちを新しい子に…というのを見かけます。
あの子にしてあげなかったことを他の子にするなんて許されるのでしょうか。
今の子を大切にすることが、あの子への供養になるのでしょうか。
どうかお言葉をください。
お願い致します。

2023年1月5日 22:07

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お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

あの子の供養のために、今の子が存在するわけではありません。

厳しいようですが、生き物を飼うというのは、人間のエゴかもしれないよね…。

家族のように接して。亡くなった子の供養に繋がる。過ちを新しい子に。
これも、人間側の都合のいい解釈なのかもしれません。

生き物は、生き物が自然のままに生きること、その生態を人間の生活の中に当てはめてはいけないのかもしれないね。

あなたを責めているわけではありません。「飼う」ということは、死別の苦しみも訪れるということ、これでよかったのか、一つの命を預かっていい人間なのか、という あなたの問いと一生向き合っていく覚悟も必要になるということなのです。

その答えは、生き物に聞いていくしかありません。本当にその子が望む環境なのか、幸せな生き方なのかをね。

私たち僧侶が答えられるのは、「飼う行為を考えながら、命と向き合って」ということです。

今の子を大切にすることが、あの子への供養になるのでしょうか。という問いですが…

今の子は、今の子。あの子は、あの子です。
あの子の供養のために、今の子が存在するわけではありません。今の子と大切に過ごしてくださいね。あの子の供養も大切に手を合わせ続けてくださいね。それが、飼った責任。

2023年1月13日 12:05
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有り難し
おきもち

はじめまして(*^^*) 中田みえです。 教善寺 住職として、母親として...
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質問者からのお礼

中田住職様
以前の問答にもお答えくださり、今回もお言葉をありがとうございます。

最近ずっとhasunohaを見ています。
中田様をはじめ、たくさんのご住職様の回答を見て自分なりにいろいろ考えたところ
中田様の仰る通り、動物をペットとして飼うことが既に人間のエゴなのかもしれないと感じています。

私には命を預かるという覚悟が足りませんでした。
後悔してもしてもしきれませんが、あの子が教えてくれた、あの子のおかげで命の大切さに気づけたと、あの子には感謝の気持を持ち続けます。

「今の子は、今の子。あの子は、あの子です。
あの子の供養のために、今の子が存在するわけではありません。」
そうですよね。
あの子が気づかせてくれたことを大切に、今の子を大切にします。
「あの子の供養も大切に手を合わせ続けてくださいね」
毎日お線香をたき、手を合わせて懺悔する程度しかできず供養になっているのかはわかりませんが、ずっと続けていきます。

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