お葬式の際の食事についてです。
お葬式の際、精進落としを行うまで、肉、魚を食べてはいけないのは何故ですか?
仏教のどこから由来しているのですか?
近年ではそのような風習も薄れてきていると聞きますが、私の住む地域は地方の田舎で、まだまだ肉、魚を食べない精進料理の風習が根強く残っています。
今後誰かに「何故、肉、魚を食べてはいけないのか」ということを質問された時に、一般常識として説明できる人間でありたいと思い質問しました。
ご回答の程、よろしくお願いします。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
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仏教徒の戒から来ています。
一般的な仏教では仏教徒が守るべき戒律があります。ですから一般の人が仏教徒になる為には受戒と言ってお寺から「戒」を授けてもらいます。戒を授かった証として「戒名」をいただくのです。ですが、最近は亡くなってから慌てて戒名をもらうのが普通になってしまいました。本来は存命のうちに戒名はもらうべきものなのです。
戒名は決して亡くなってからもらうものではありません。何故ななら受戒は仏教徒になると言う意味だからです。
それで仏式で葬儀を行うためにはその人に仏教徒になってもらわなければならないので急いで戒名を授けるという訳です。
仏教徒でもないのに仏式で葬儀をするのは矛盾しているからです。
そして、その戒は五つあります。それは、在家の信者の守るべき五つの禁戒で、殺生(せっしょう)、殺す事・偸盗(ちゅうとう)盗む事・邪淫(じゃいん)淫らな行い・妄語(もうご)嘘つき・飲酒(おんじゅ)酒飲みのことです。
前置きが長くなりましたが、この戒の1番目の殺生をしてはいけないと言う戒が精進料理の考えの基本です。日本では仏式の葬儀が90%以上です。ですから仏教徒と意識はしていなくても仏教徒として葬儀に参列しますから当然仏教徒として守るべき戒として肉や魚は食べないとなる訳です。
仏教徒の戒を守る事によって、亡き人に気を遣って喪に服する気持ちで肉や魚を食べないと言う故人への思いやりの気持ちもある訳ですね。
まぁそれでも肉や魚を食べないのは現実的では有りませんから忌が明けたら食べても良いよという事で精進落とし(もう精進しなくて良いよ)をやる訳です。おっしゃる通り、最近は火葬が終われば精進落としと言う場合もあります。
なので、一つの儀式ですね。合掌