仏って死にますか?
「死んだら仏になる」とは言いますが、
では、仏には「死」があるのでしょうか?
極楽浄土や六道輪廻の仕組みはなんとなく知っているのですが、仏が死ぬというのは聞いたことがないので質問させていただきました。
お坊さんからの回答 2件
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
肉体は滅ぶとも・・・
ご相談拝読しました。
まず「死んだら仏になる」というのが誤解です。それならば誰も仏道修行しなくとも、死んだら自動的に仏になることになってしまいます。
あくまでも、仏とは真理に目覚め、そしてその真理を説いてくださる人であって、死者=仏ではありません。
「死んだら仏になる」とは、大切な人の死において、残された者がその命の終わりという大きな事実から、大切なことを教わって受け止めてこそ、「亡き人は〝私にとって〟仏(のような存在)として見出される人だ」と、亡き人との出会い直しにおいて言える言葉なのでしょう。
さて、続いて「仏って死にますか?」ですが、仏とは私たちのような無常な存在と違い、常住不変の存在です。しかし、それは仏を仏たらしめている法性法身という究極的な側面においていえることです。
釈尊のように歴史上に私たちと同じように肉体をもって誕生された存在を応化身といいますが、そうした存在は当然ながら死ぬことになります。肉体は無常ですからね。
しかし、釈尊を仏たらしめた真理の法は今もあらゆる形をとって私たちに届けられはたらいています。そこに永遠の釈尊を見出すのが仏教徒です。
詳しくは「仏身論」とか「仏の三身」で調べてみてください。
仏様は永遠です
仏教の基本は諸行無常と言って全ての物も生き物も時と共に変化していて止まることは無いと言う教えですが、私たちは死んだらおっしゃる通り仏様になります。
仏様の世界だけは永遠です。ですから仏様が死ぬということはありません。
仏様が死ぬ事はありませんが、浄土教では亡くなった方が仏様になって、この現世に戻ってきて私たちを導いてくださると言う教えがあります。難しい言葉で還相回向と言います。生まれ変わるという意味ではありません。仏様は永遠です。
そして、永遠に仏様でいられる事が幸せと考えます。何故なら生まれ変わるとしたら、そのたびに生老病死の四苦を味合わなければならないからです。そして、仏様の世界には悩みも苦しみも無いのです。
つまり仏教の目的は成仏する事なのです。
質問者からのお礼
ご回答ありがとうございました。
仏身論、仏の三身、調べてみました。
馴染みのない単語が多くて少し難しかったですが、
とても興味深く読んでいて楽しかったです!
仏とは何なのか、自分なりの答えを見つけたいと思います。