hasunoha お坊さんが必ず答えてくれるお悩み相談サイト

お坊さんに質問する
メニュー
メニューを閉じる

曹洞宗における死後観について

回答数回答 2
有り難し有り難し 12

例えば浄土真宗は阿弥陀如来の西方極楽浄土へ往生するという考えですが曹洞宗においては死後どうなると考えられているのでしょうか?

2023年6月15日 14:30

この問答を娑婆にも伝える
facebookTwitterLine

お坊さんからの回答 2件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

この世はいつでも誰かの死後、誰かの来世。だからこそ報恩行。

別に曹洞宗ではこうだ、というわけではありませんが、死後の世界というとすぐに人は行ったこともないのにどこかに特殊な世界を思い浮かべます。
本来、前世とは一秒前。来世とは一秒後。この世は永遠に今を置いてほかにない。
生者も死者もおおよそ共にこの世を離れたことがありません。
世界に大きな影響を及ぼした人でも今もこの世に作用・影響力として生き続けています。つまり死後の世界も生の世界もともにこの世。
今ここ。この世界こそ、永遠に続いているわれわれの「生」の世界であり、同時に先人がたの「死後の世界」。同時内包。
永遠に走り続けている生死を超えた列車のようなもの。宗派や誰かが言った説ではなくあなたが真実に眼を見開くべきことです。
原始の時代からずっと無常、無我、寂静っぱなしで永遠にあり続けている姿をしているのがこの世、この世界の大真実であり、その最先端モデルこそが今日の今ここ、この時代です。沢山の生命、生物、人間が無数無限に誕生して、共にさまざまな歴史を経てその流れの中で今現在のLIVE中継。あなたも死者もその大きな世界と歴史、エピソード、列車の中の一員なのです。
われわは生きているだけでも先人様たちから多大な「お布施」を受けているのです。ここでいう布施とは、恵、恵まれ、恩恵。施されていること。布施というとお寺や坊さんにおさめるお金のことだと誤解される方も多いでしょうが、そうではありません。生きていれば生きているだけで授かりがある。学びがある。いただくことが無数にある。それも布施なのです。
先人がたが築いて下さったベース、産物、布施の数々があるからこそ、今の時代でも苦労せずに暮らせていたのです。報恩感謝。
こうして瞬時に遠方の人と文書やり取りができるツールがあり、山や海に狩りに行かずとも手に入る食事。先人たちが生み出してくださったアイデアによる様々な技術、製品、教え。そしてあなたもそのバトンタッチをする役割を持つ人です。
では、人は亡くなったらどうなるのか。
あなたにとって大事な方も、そうでない方も亡くなられれば、縁ある方への作用体、影響力、精霊となって生き続け=作用としてあり続け=作用し(生き)続けていくのです。釈尊も影響力として多くの人を救っている。
テロリストや戦犯、独裁者は永遠に恨まれ続けるでしょう。
だからこそ、人はいい加減な生き方をしてはいかんぞ!ということなのです。

2023年6月19日 10:11
{{count}}
有り難し
おきもち

こんにちは。
なかなか答えが入りませんね。
「死後の世界に実際に行って帰ってきた人はいないので、わからない。それについて考える時間があったら、修行に励みなさい(今を全力で生きなさい)」という考え方があるので、答えようがないのだと思います。
 仏教学者で駒澤大学名誉教授桜井秀雄の著書「曹洞宗回向文講義」の中に、曹洞宗の葬儀に関する解説があります。長いので引用は省略しますが「禅門においてさえ浄土信仰が入りこみ」とあります。もちろん諸説あるかと思いますが、浄土信仰的な考えに依っていると考えていただいて良いのかもしれません。

2023年6月18日 11:12
{{count}}
有り難し
おきもち

・曹洞宗/静岡県/50代 平成27年鳳林寺住職。平成28年hasunoh...
このお坊さんを応援する

質問者からのお礼

なるほど浄土信仰的な一面もあるのですね。とても為になりましたありがとうございました。

「曹洞宗」問答一覧

曹洞宗の仏壇なしの供養について

いつも、ありがとうございます 先日、祖母が亡くなりました。施設にいて、コロナで2年も会えなかったのですが、病院で看取ることは出来ました。 私の家は分家になって核家族なので、まだ、仏様はいらっしゃいません。 5年前に祖父も亡くしており、その間、本家にお参りに行かせてもらったのですが、お水も交換されず、お花もなくとても寂しい仏壇でした。 母方の祖父母のお家は江戸から続くおうちで、宗教感が強いです。私は、母方のお家の方に強く染まっているので、とても違和感がありました。 そこで、今回祖母を亡くし、私たち家族は亡くなった祖父母の写真を貰って、自宅で供養をしたいと考えています。 父方と母方、どちらも曹洞宗なので曹洞宗の考え方で教えてください。他の宗派でも構いません。私の知識になるので! 位牌のない遺影のみの供養の場合、蝋燭立てるものとお線香たてるものがあればとりあえず大丈夫でしょうか? 蝋燭は仏様の目、線香はお食事とか道標と教えていただきました。 また、飾る向きなのですが、北側に空いているところがなく、北寄りの西向きなるのですが、大丈夫でしょうか お忙しいかとは思いますが、よろしくお願いいたします

有り難し有り難し 8
回答数回答 1

曹洞宗における分骨について

祖母が先日亡くなった者です。 葬式も終わり、現在は四十九日法要と納骨後の段取りを決めているところです。 しかし、遺骨について少々困っていることがあります。 祖母は入院中の突然死でしたので、遺言書も口頭での死後の整理についての指示も残されていません。 何より、分骨や仏壇の大事にしていた仏像などの管理については一言も話を聞けていませんでした。 この先どのように供養すべきか検討していると、 叔父が私と母に無断で「長谷寺に分骨をする」「仏壇の仏像は俺があげたものだから回収する」と言って問い合わせなどし始めているのです。 勿論生前から祖母が希望していたり祖母が本当に大好きなお寺であったりすれば賛成なのです。 しかし、実際には祖母はあくまでも(失礼な言い方ですが)「美しい観光地」として好んでいました。 更に生前に祖母は母に「(菩提寺はあるけど)出来れば自宅の傍に骨を埋めて欲しい」と話していたといいます。 もしその言葉が本音であればと考えると、菩提寺から遠く離れた縁のないお寺に分骨するのは果たして良いのか悩んでしまっています。 そこで、 ・曹洞宗における分骨に対する考え ・遺族の意向で仏さまの意志と関係なく分骨してしまって良いのか ・分骨した場合、合葬になるということは、骨が他人のものと混ぜられてしまうのか ・祖母が好んで仏壇に置いていた仏像はそのまま置いておくべきか 以上について伺えたらと存じます。 何より祖父と叔父が仏教についてあまり詳しくないので、 祖母の意志と関係なく暴走してしまっているのではないかと心配です。 もし宜しければ助言いただけると幸いです。 よろしくお願い致します

有り難し有り難し 6
回答数回答 1

曹洞宗のお墓の建て方について

お墓を建てる上で2点質問です。 一週間前に、父が他界いたしました。 生前に公園墓地に土地は用意してましたが、今、新たにお墓を建てようというタイミングです。 本家は、曹洞宗で亡くなった父も「我家は曹洞宗である」と申しておりました。  ①本を読むと、お墓には「○」を入れて、「名字」「先祖代々」と入れるのが良いとありましたが、その通りでよろしいでしょうか。 ちなみに本家のお墓には、「○」印も■■家先祖代々」とも石に刻まれておりません。 公園墓地内を見渡すと、○印が入っていたり、「■■家先祖代々」というお墓は見当たらないし、石材屋さんは、「あまり無いですね」と言っていました。 とはいえ、私としては、本来あるべき姿に準じたいと思っております。 お墓に入れる文字をどうすべきか教えていただけますでしょうか。 なお、寺については、本家とは疎遠になっているため、菩提寺はなく、公園墓地の管理事務所に尋ねた所、墓を建てた後に、提携している曹洞宗のお寺をご紹介いたしましょう、と言われている段階で、戒名もそれからいただく予定になっています。  ②「○」印と「■■家先祖代々」と入れる意味合いもご教示いただけますでしょうか。 以上2点よろしくお願いいたします。

有り難し有り難し 4
回答数回答 1

温かい気持ちになるお坊さん説法まとめ