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曹洞宗の赤い袈裟はどの位の階級ですか?

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40後半の知り合いの曹洞宗の坊さんが赤い袈裟着てました、お寺は室町時代からあるそうです。袈裟の色は坊さんの階級と聞きました、どの位でしょうか?

2025年10月13日 17:01
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お坊さんからの回答 3件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

大和尚になると緋色の衣をつけることができます。

現在の曹洞宗の服装規定では、袈裟ではなく衣の赤い色によって違いがあります。
曹洞宗のお坊さんの段階には法階と僧階があります。
法階は上座(じょうざ)、座元(ざげん)、和尚(おしょう)、大和尚(だいおしょう)の4段階あります。決められた儀式法要を修行して、お坊さんとしての力量を示し認められることで段階が進みます。
僧階は三等教師、二等教師、正教師、、、と進んで7段階くらいあります。
僧階は、おおよそ修行道場での在籍年数を基準にして、その後の研鑽とか宗門への貢献によって段階が進みます。
落語家にたとえて言うと、上座は見習い、座元は前座、和尚は二つ目、大和尚は真打ち、といったところです。
赤い色(緋色)の衣は大和尚になると着ることができます。法階では一番上ということになります。上座と座元の衣は黒、和尚になると色のついた衣がつけられるようになります。
お袈裟の色は、座元までは黒、和尚以上になると木蘭(黄土色)をつけることができます。その他の色や模様、刺繍にも決まりはありますが、基本は黒と木蘭の二色です。
黒い衣に木蘭の袈裟の組み合わせが、一般にいう第一種正装(最も格式に適った正服)になりますので、たとえばお釈迦様や仏祖方に対して行われる重要な儀式では、どんなに偉いお坊さんでも、黒+木蘭の組み合わせで務めることが決められている場合もあります。

2025年10月13日 18:27
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新潟県上越市、龍興山宗恩寺住職。

赤い袈裟は大本山総持寺における「瑞世」のみ

曹洞宗の宗祖、瑩山紹瑾禅師は後醍醐天皇が出した仏法についての十種の勅問(質問)に対して後醍醐天皇が納得のいかれるような見事なお答えをされて後醍醐天皇は「曹洞宗出世の道場」の綸旨を与えられたそうです。
その際、後醍醐天皇から赤い色のお袈裟を頂いたという話が伝わっております。

それゆえに曹洞宗では受業師のもとで出家得度して上座、
法幢師のもとで立職して座元。
師匠からの法を嗣(継)いで、初めて色が黒から色衣に転じて力生。
※本来はきちんと悟りを得ないと転衣はゆるさない。
師匠から仏法を広めることを許されて、両本山(永平寺・總持寺)において御開山(道元禅師・瑩山禅師)に拝登して、総持寺の現住職様に代わって一夜の住職を務めるという決まりがあります。これを瑞世と言い、これを終えて初めて和尚となります。
新しい一人の僧侶が世に出ずる大変におめでたい法要です。
人天の師、三界の大導師として、迷い苦しむ人々を教導する。
僧とは仏道を求めて、仏法を明らかにして、法を伝える資質、真の資格を持って初めて瑞世という儀式をつとめることができるのです。
決して形式的に、事務的に行われてよいものではありませんので曹洞宗の禅僧たちにとっては、大変厳粛な儀式です。
總持寺においては代々、御開山の瑩山禅師様にかわって、導師をお勤めするという精神を受け継いでおります。
總持寺においては大祖堂という大本堂で法要をお勤めする際、必ず「大香合」を用います。その理由は「上堂(お堂に上って説法をする事)」に由来するからであります。
代々、瑩山禅師様に代わって、禅師様が。禅師様に代わって、総持寺の住職様にかわって、お勤めをさせて頂くのが瑞世でありますから、瑩山禅師様の赤い袈裟をその際に被着「させて頂く」のであります。
わたしが安居中にお伺いしたのは最後に赤い袈裟をつけられたのは岩本禅師だったとか。

よって、赤いお袈裟とはその方が瑩山禅師、総持寺の禅師様に代わって一夜の住職をお勤めした時に被着されたということの証でしょう。
赤いお袈裟をそれ以外で身に着けることはまずありませんので、大変ありがたいものです。
瑞世とは「釈迦出山」にも由来するもので、お釈迦様が山から下りて世に法を伝えられたことにも由来するありがたい儀式です。
お釈迦様の尊さは悟りを自分だけのものとせずに、誰にもその働きがあることを広められたことです。

2025年10月14日 17:19
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お悩み相談  0429415940
お悩み相談 080-2065ー9278 月火水木金土日 8:00~21:00

簡単に言うと住職です。

 スズキさん、仏教に関心を寄せて頂き感謝致します。
 赤い衣は緋と言いまして、住職になる時に本庁(曹洞宗宗務庁)に申請して、晋山結制(簡単に言うと住職就任式)を約2日間かけて行います。
 その式典から緋衣が着用出来ます。公私共に住職として認められた僧侶になった証しですね。
 そこから先には布教や社会的貢献で恩衣が緋→黄→赤紫→紫紺→紫(大本山の住職など)となります。衣の色で階級と言うより、出来ること出来ないことが分かれます。
 これ以上の説明はちょっとややこしくなるので、まずはここだけ押さえておいてください。私からは以上です。

2025年10月14日 8:33
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目指せ!となりのお坊さん あなたの小さな悩み相談お答えします  私があなたの悩みを解決するのではありません あなたの悩みを解決するお手伝いを私がするのです ちょい悪坊主を目指しています。尊敬する人は一休さん。
ここだけの話し  どんな些細な質問でも回答します! ・私の目指す僧侶は一休さんのようなちょい悪坊主です。時には常識にとらわれずとんでもないことを言いますが、しっかり受け止めて下さい。私もしっかりとあなたの質問を受け止めたいと思います。 ・先ずは30分からで、システムに慣れたら時間を延ばしたいと思います。

質問者からのお礼

ありがとうございます。

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