hasunoha お坊さんが必ず答えてくれるお悩み相談サイト

お坊さんに質問する
メニュー
メニューを閉じる

急に嫌いになった

回答数回答 2
有り難し有り難し 13

今、母に対する自分の気持ちが分からず悩んでいます。昔から母のことが大好きで愛していました。今も愛していますし、感謝しています。しかし、最近関わるのが怖い、嫌い、離れたいと思ってしまいます。楽しいことがあると、母に伝えて共有したいなと思う気持ちもあるのですが、嫌だ、話したくない、と心にブレーキがかかります。この矛盾した気持ちにどうすればいいか分からず悩んでいます🥲
この気持ちになり始めたのにはきっかけがあります。それは母と義母、母と父の関係が悪化したことです。確かに義母、父の方が悪いのですが、母の言動も少し行きすぎているのではないかと思ってしまいました。そのことで母に対する不満が少しずつ溜まり、心の奥底で嫌いという感情が生まれてしまったのではないかと考えています。

この感情はずっと続くのしょうか。一度、潜在意識で嫌い、怖い、嫌だという感情が生まれてしまったら、もう前のように心にブレーキをかけることなく関わることができないのでしょうか。今は、この気持ちを受け流して、いつかなるようになると信じて今に集中して生きるよう努めています。

相手を拒絶してしまう気持ちはどのように対処していけばいいのでしょうか。アドバイスいただけると嬉しいです💦

2024年3月9日 18:45

この問答を娑婆にも伝える
facebookTwitterLine

お坊さんからの回答 2件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

それを諸行無常と呼びます

 いきなり仏教用語を出してごめんなさいね。これは「全てのものは、移り変わる」という意味です。お母さんを大事に思い、好きだというのも本当だし、嫌い嫌だと思うのも本当。けど今の状況も、過去も「移り変わりの一地点」であることは同じだよ、という意味です。
 思うにこれば、親離れ子離れの一つの印ではないかと推察します。あなたが独り立ちし、一人の人間として生きていくようになるプロセスの一側面。成長変化の姿です。
 だから、「深層心理云々」は心配しなくていいです。
 もっと小さい子の「反抗期」も、それを超えると人間関係が変わります。メカニズムとしてはそれと同じです。「お母さんも、色んな感情がある一人の人間なんだ」という、少し冷めた真実が見えるようになる、と予想します。
 だから「私も一人前になりつつあるんだな」と思って、外を見るようにするといいでしょう。一旦反抗して、外の人と恋に落ちたりして、それが落ち着いて改めてお母さんを見ると、今までとはきっと異なる人物像が(あるいは縁が)見えるようになりますよ。
 あと少し気になるのは「義母」という言葉。これ通常は「配偶者の母」ですから、「自分の旦那さんのお母さん」という意味になりますが、たぶん「お父さん方のお婆ちゃん」を指していますね。これはお母さんから見た義母で、あなたにとってはお祖母さんと表現すべきかと。

2024年3月10日 0:27
{{count}}
有り難し
おきもち

一般大学(一般的でもないが…)から大正大学の史学コースへ。そののちお寺。坊さんに限らず、二足のわらじを履くことで、話に幅が出るはずだと考えて、はき続けています。子育てとか家族論とか考えつつ、でも仏教って個人のものだなぁと感じたりします。

家族のきずなは愛情よりお勤め

親は子供を無償の愛で育てるというのですが、それでも重労働です。赤ん坊の頃はいつ死ぬとも分からず気を抜けません。大きくなれば教育も授け(られるように学校にやり)、家庭では生きる上で大事な善悪の道徳などを教えます。母は一年間お腹の中で守り、産むときに双方死ぬかもしれないので、父よりも仕事量が多いです。
 そういう親の恩に報いるためにも自分のためにも、子供は小さいうちから学びと道徳と親孝行に精を出します。これが親子間の仕事です。と、仏教では言います。
 愛情の話は仏教では出ません。愛は感情で、欲で、すぐに怒り憎しみに代わり得る危ういものですから、それは上手にコントロールして、子供は、親からのお勤めに対して自分のお勤めをしっかり果たすように生きればうまく行くでしょう、と、言うのです。
 子供が大きくなると親の仕事を引き受けて自分が大黒柱になり、親が衰えてくると親のお世話をし、亡くなったら死後の供養をする、と、そこまでが子供の親に対するお勤めです、と、仏教では言います。これも愛情だからなどと言わずに、子の親に対するお勤め、仕事だと、仏教では言います。
 逆にこのようにドライに見るくらいのほうが、愛憎に動かされずに的確に行動できるのではないかと思います。
 以上のお話は漢訳では『六方礼経』、パーリ語原典で『シガーラ教戒経』というお経に載っています。親子関係だけでなく師弟、友人、夫婦、仕事、聖職者との関係の六つです。やるべき仕事は双方にあります。生徒が我慢して教師がやりたい放題とかいう話ではありません。和訳と解説はスマナサーラ長老『成功する生き方――シガーラ教戒経の実践――』(角川文庫)です。

2024年3月10日 10:39
{{count}}
有り難し
おきもち

初期仏教というか仏教本来の教えを学びつつ、その在家信者のあり方から見た日本仏教、浄土真宗ということで活動しております。 先祖供養とか功徳回向とか、みんなお釈迦様が最初からおっしゃっていたって、ご存知でしたか。私たちも謙虚に堂々と日本仏教しましょう。

質問者からのお礼

ありがとうございます。少しずつ良くなってきています。今は、そういう時期、諸行無常、心に刺さりました。また、言葉のご指摘ありがとうございます!間違えてました💦

温かい気持ちになるお坊さん説法まとめ