考えない方が楽だけどこれで良いのか
回答 2
有り難し 9いつもお世話になっております。
以前から死の恐怖について相談させていただいておりました。
最近は仕事もプライベートもそれなりに忙しく充実しております。体力的にも時間的にも死の恐怖に囚われている時間は少なくなり、心安らかに過ごしていました。
ですがふと、
やっぱりこの世は諸行無常で、今の幸せや充実もいつか無になり、私は私を自覚できなくなり、死んだあとは未知でしかなく、「死」という未来が待っている以上この先の人生のエンディングは絶対的な絶望なのだ、と
以前と同じ恐怖が強くよみがえりました。
日々の幸せに夢中で死を考えなくなり、「まあでも、これが今の私なりの死への向き合い方なのだろう」と甘く捉えていましたが、
結局、恐怖は忘れていただけで、死ぬ事実も絶望感も変わらずに私の中に存在します。
たくさんのお坊さんにご回答をいただき積極的に「心安らかに死んでいける心持ち」を探し求めても、知識だけが増え頭でっかちなまま、結局は恐怖も絶望感も拭えぬまま、不安な心のままです。
お坊さん方の視点から、私は今後、どのように死と向き合ってゆくのが良いと思われますか。
積極的に怖さに向き合い死を学ぶショック療法のような形か（ただ、もう死の恐怖に面と向かって辛い思いはしたくないという甘えも自分の中に今はあります）、
それとも自然の流れに身を任せて死を忘れたような日々を過ごすのか（そのうち死を自然と受け入れられると信じて）、
はたまた仏様に全てを任せ不安な心持ちのまま生きてゆくならば、まだ心の底から仏様を信じられない愚かな私の、実在する「不安な気持ち」をその都度「大丈夫」と躱していけばそのうち信心が得られるのか、など。
もちろん最終的に何を選択するのかは私が決めるべき問題と思っておりますが、
なんだかもう、自分でもどうしたら良いのか分からなくなってしまったため、アドバイスをいただけたらと思います。
お忙しいところ大変恐縮ですが、よろしくお願いいたします。
死と別れが怖い。
お坊さんからの回答 2件
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
生死は常に同事である
死を終わりと考えているから怖いのでしょう。川の流れの途中ですよ。
命は絶え間なく動いています。自分という存在をこの体だと思っているでしょう。
身体は借り物命はもっと大きな宇宙の働きです。
無常ということは悲しいことではなく、救いです。嫌だなと思っていることも、次の瞬間消えているように、その時その時嬉しいとか、悲しいとか、怖いとか思えたという働きをしているだけです。そこにとらわれる必要もないのです。怖いと感じた点と点を繋ぎ合わせることなんていりません。
無常だからコロコロと変化するのです。心配ありませんから。
以前私の祖母が、身近な家族や友達が先に亡くなるようになると、悲しさもあるけれど怖いこともなくなるようなことを言っていました。周りに昔からの友達がいなくなると、むしろ長生きしていることで寂しさを感じているようにも見えました。
これはただの私の感想です。とらわれる必要も無いです。いずれにせよ、生まれた時自分なんてなかったでしょ？名前をつけられこの身体が自分だと思い込まされて生きて来たら染みついただけのこと、初めから自分なんて存在はないのです。命の働きをしている活動体であるのです。
死んだこともないのに死をこういうものかもと想像して自ら苦しめているだけですから、自分次第で変われますよ。ご安心ください。まずは自分という存在について真理を知る事です。
あなたが信じる道を生きて下さい
拝読させて頂きました。
あなたがご自分の人生や死についてお向き合いなさっておられることを読ませて頂きました。あなたがおっしゃる通りあなたがどの様にお考えなさるのかどう向き合っていかれるのか、どう受け入れていかれるのかはあなた自身のご選択によるかもしれません。
あなたが幸せなのか無なのか絶望なのか、恐怖なのか救済なのかその時その時でも移り変わるかもしれませんし、神仏やご先祖様を信じることもできるかもしれません。
死は一時一時決して休むことなく近づいていますし、それは今或いは次の瞬間かもしれません。確実に来るということは間違いないことです。
であるならば自分が今生きていることを、皆さんとのご縁の中で生きることをどうか大切になさり感謝なさってみてはいかがでしょうか。そして仏様や神様やあなたのご先祖様を信じてみてはいかがでしょうか。
仏様や神様はあなたを迷いなくなってお導きなさって下さいます、ご先祖様はあなたを優しくお迎えなさって下さいます。仏様や神様やご先祖様とのご縁は永遠です、これからもずっと続いていくのです。そして今も死を迎える時もその後もあなたは安心して生きることができるのです。
生き方や考え方や信じることはそれぞれです。ゆっくりとあなた自身の生きる道をそしてそれからをお考えなさってみて下さいね。
あなたがこれからの未来をあなたの志す道や生き方を信じて健やかに生き抜いていくことできます様に、与えられた命を全うしても安らかになります様に切に仏様や神様やあなたのご先祖様にお祈りさせて頂きます。至心合掌
質問者からのお礼
Kousyo Kuuyo Azuma様
お礼が遅くなり申し訳ございません。
今回に限らず、いつもご回答いただいており、誠にありがとうございます。本当にいつも救われる思いです。
絶望も安心も次の瞬間には移り変わること、仰るとおりと思います。
神仏を信じるということを凄く大変な事のように今まで感じていましたが、次の瞬間にはできるかもしれないですよね。「信じられる、られない」ではなく、「信じる」をただ行う、そこから始めても良いかもと思いました。
生まれたくなかったと思う事も多々ありますが、信じると同じく、兎にも角にも様々なご縁に「感謝」をして意識します。
「今も死を迎える時もその後もあなたは安心して生きることができるのです。」この一文に何度も救われました。本当にありがとうございます。
私の不安に寄り添ってくださった人がいると言う事実が、私をとても楽にしてくださいました。本当にありがとうございました。
邦元様
お礼が遅くなり申し訳ございません。
ご回答ありがとうございました。ご回答の内容は、とても新鮮で、目から鱗でした。
おっしゃる通りだと、不思議と腑に落ちる心地でした。
今すぐに死という未知への恐怖がゼロにはなりませんが、「怖いと感じた点と点を繋ぎ合わせることなんていりません。」との一文、こちらもとても驚きでした。今まで気がつきもしませんでしたが、仰る通りだと思いました。
私にとって大変納得できる新しい視点でした。ご教示いただきありがとうございます。
ご回答、これからも何度も読み返します。
なんと言っていいか分かりませんが、心の納得感がすごくあり、大変救われました。
本当にありがとうございました。
