hasunoha お坊さんが必ず答えてくれるお悩み相談サイト

お坊さんに質問する
メニュー
メニューを閉じる

なんとなく前向きになれなくなりました

回答数回答 1
有り難し有り難し 2

少し漠然とした悩みがあり、吐き出したく、書き込みをさせていただきます。

自分の将来やキャリアプランがうまく浮かんでこない、将来このまま今の仕事をずっと続けられるか、ということを悶々と悩むことが増えてきました。

また風邪を引いて寝込むことが年に何度かあったりし、
時折、胃腸に違和感があったりします。

検診では異常はなく、少しでも異変を感じたらかかりつけ医に
かかっているので、できるだけの健康管理はしているのですが、
体力面でもこれから先、仕事に耐えていけるかという不安も出てきました。

会社員として20年近く働いてきました。
新卒の頃は就職氷河期で希望の職種には就けなかったのですが、
その後転職をし、希望に近い仕事に就きました。
その後勤めていた企業の倒産してしまいましたが、移った会社でも経験を積み、今の会社にさらに転職し、8年ほど経過しました。

それまでは自分なりに目標を見つけ、その上で、こうなりたい、や、こんな仕事をやってみたいというイメージを広げ、思い通りになったとは言えないものの、前向きな気持ちでこれからも人生を切り拓こう、という感じで歩んできましたが、いままでのように気持ちがついていかなくなりました。

「とにかく今まで積み重ねたことを糧に、目の前のできることをしっかりやろう。そのうち何かきっかけが見つかるよ。」と自分に言い聞かせて、目の前のことは出来ているのですが、ここ何年かは、なかなか自分が奮い立たないというか、なかなか言葉で表現できない気持ちを抱えています。

「自分へのご褒美」も昔から結構していて、自分を甘やかしてはいるのですが、その効力も以前ほどではなくなりました。

ここ数年、普通の業務に加えて、管理職になり、少し疲れていたこともあるのかと思います。

また、コロナ禍、ウクライナやガザでの紛争、物価高で感じる生活の窮屈さなど、予測できない、そして自分ではどうすることもできない出来事が短いスパンで起こったことも関係あるかもしれません。

「このまま目の前のことも出来なくなったら…」とか、「体がついていくかな…」とか、とりとめもないことが堂々巡りのときもあります。

とはいえ、歩み続けていくしかないのですが、少ししんどい気持ちを書かせていただきました。

2024年10月8日 22:14

この問答を娑婆にも伝える
facebookTwitterLine

お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

大切な問いが生まれましたね

Hirokiさん!hasunohaを第3の居場所にしていただき、有り難うございます。しんどい気持ちを吐露できる場所はとても大切で、まさに新たな居場所となるものです。hasunohaがその受け皿として わずかでもお役に立っているのなら、私もとても嬉しいです。私はHirokiさんひろきさんよりも少し年上の53才です。お寺の住職ですから会社員という立場は経験がありませんが、Hirokiさんと同じように国内外の悲しい出来事に心揺さぶられ、体力や立場の変化に不安や心配を抱えている一人です。もし、Hirokiさんが今回の投稿を通して、「このような気持ちは自分だけではない。独りではないのだ」と、まず受け取っていただけたら嬉しいです。

私自身、グリーフケアの分野から、「人生の大小あらゆる喪失体験は、心身に様々な影響を与える」と学びました。風邪をひいたり胃腸に違和感があるのに検診では問題ない、というのは、おそらく様々な(一例として健康・安定・平和・生きがいなどの)喪失体験からの影響ではないでしょうか?それはしんどい事である反面、自分以外の事にも視野が開かれている素晴らしい面でもあるのです。

その上で新たな段階に進んでいく時、これらの喪失体験からHirokiさんが何を学べるかが重要になりますね。国内外の悲しみから目を背けるのではなく、この現実は私に何に気づかせようとしているのだろうか?と探究する始まりにもなり得ます。「あ、今日も、目が覚めた。今日のいのちをいただいた」「今日、身体がまずまず動いてくれている事は、あたりまえではなかった」「今日、自分の役割が担えるのも、多くの人たちのつながりの証だ」「私にいのちをつないでくれた数多くのご先祖も数々の「まさか」を経験しながら生き抜いてきたのだった!」
つい見過ごしがちですが、このように日常のさやかな喜びや感動を再発見し、書きとめ、それをふり返る事から始めてみることが出来ます。きっと、Hirokiさん自身の存在も、身近にいる人たちの存在も愛おしく感じられるでしょうし、わずかでも光を見いだし、現実を良き方向に変える試みに挑みたくなりますよ。

誠実で一生懸命に生きてきたHirokiさんのお悩みは、とても尊いと思いました。 これからもhasunoha一同応援していきます。安心して、今日も生きてください。

2024年10月9日 11:00
{{count}}
有り難し
おきもち

1971年生まれ。本願寺派布教使・源光寺第14代住職 別名「絵本のお坊さん...
このお坊さんを応援する

質問者からのお礼

げんさん様

コメントをいただき、ありがとうございました。

安心して今日も生きてください、という言葉にすごく安心しました。

「自分独りではない」ということは生きていく上で、とても心強いことだと思っています。
やはり悩んだりすると、視野が狭くなり、孤独を感じるということがありますが、決してそうではないということは時折思い出したほうがよいと思いました。

40代になると大切な人とのお別れする機会も多くなり、喪失体験は増えているように感じます。
また、様々な変化についても、以前の状況はなくなったというふうに思い、これを喪失したと感じているのかもしれません。

しかし、これはどうすることもできません。

どうすることもできませんが、その出来事は何を伝えてくれているのだろうと考えることで、少し視点が変わるといいますか、一歩踏み込む、というか、そのように感じるようになりました。

多くの偶然やご縁が重なり目の前のことがある、ということを思い出すと見え方が少しずつ変わってくるかもしれないと思いました。

少しずつではありますが、日々良くなっていければと思っております。

大切なことを教えて頂き、ありがとうございました。

温かい気持ちになるお坊さん説法まとめ