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1年半続く怒り、不安を手放したい

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2年前、Youtubeでたまたま観たMVをきっかけにとある音楽グループのファンになりました。ファンといってもライブに行かずグッズも買わずネットでMVや彼らのオリジナル番組を見るだけのライトなファンです。ただ、無趣味で友達もいない私の人生に彼らは光を与えてくれたことは確かです。

しかし半年後、事態は一変します。彼らの新作が、私にとっていわゆる大変な「地雷」でした。詳細は割愛しますが下品で倫理観に欠ける信じがたいものでした。大きく失望し、すぐにファンをやめました。

しかし彼らのファンたちはその楽曲を大絶賛。元々人気のグループでしたがその楽曲をきっかけに人気はさらにうなぎのぼり。大規模なライブツアーも敢行されます。

そのような情報を知るたびに激しい嫌悪感で体調が悪くなるため、自衛として情報遮断を徹底しました。自分で情報を取りにいかないことは大前提として、具体的にはテレビ(特に民放)は観ない、ネットではエンタメニュースが勝手に表示されないように検索ブラウザの設定を変更する、などです。

しかしなんせ人気グループなのでそうした工夫をすり抜けて私の目に入ってきてしまうこともまれにあります(街の大型ビジョン、待合室のテレビなど)。その瞬間、激しい不安感で全身から汗が噴き出しパニック寸前、同時に膝から崩れ落ちるような脱力感に襲われます。

困るのはこのような状態が先週先月から始まったことでなく1年半も続いているということなのです。
仮に私や私の家族が何か深刻な事故や事件に巻き込まれたということなら年単位の怒りや不安は妥当です。でも、私の人生や生活になんの影響も関わりもない音楽グループの一作品がきっかけで1年半もこんな状態なんて異常です。

この不安・怒り・恐怖を一刻も早く手放したいです。お坊様のお知恵をお貸しください。

2024年10月11日 11:44

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お坊さんからの回答 2件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

映像はイライラさせるのか

テレビで見た映像やネットからの情報、本や新聞、映画などさまざまなところから、目に留まるのでしょうが、それはそれであなたのリアルには何の影響もありません。

思いの上でイライラするのでしょうが、目も耳も何にもいいません。目を閉じたら全て消えます。

記憶や想いを握ると人は苦しくなります。ですから、仏教では、リアルを大切にします。お釈迦様もそうして救われました。
坐禅という方法を通して現実、リアルを見極めたのです。
事実は人を苦しめない。自分と思っていたものは自分ではなかったと気づいたのです。

思いを手放し事実を宝に生きて欲しいと願います。

2024年10月11日 16:23
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有り難し
おきもち

禅宗 曹洞宗 僧侶。神奈川県西部円通寺住職。小学校教師。 悩みを吐き出す...
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心の重荷を軽くするために

ご相談いただき、ありがとうございます。

まず、あなたが経験されている感情の深さや持続的なストレスについて、心よりお察し申し上げます。音楽やアーティストが与える影響はとても大きく、その中での失望や混乱は特に強いものとして感じられることと思います。

ここで重要なのは、あなたが感じている不安や怒りが自然な反応であることを理解することです。このような強い感情が続いていることに、自分を責める必要はありません。私たちは、思い入れがある対象からの裏切りに対して強い反応を示すことがあります。それは、あなたがそのグループに対して持っていた期待や愛情が深かったからです。

手放すための方法
感情の認識: あなたが感じている不安や怒りを、しっかりと認識することが大切です。それらの感情を否定せず、「今、私はこう感じている」と自分に言い聞かせてみてください。感情を言葉にすることで、少し軽くなることがあります。

距離を置く: 情報遮断は有効ですが、完全に避けることは難しいこともあります。無理に避けようとするあまり、逆にそれがストレスになってしまうこともあります。情報が入ってきたとき、どう感じるかに注意を払い、その感情を受け入れてみてください。

心を整える時間を持つ: 瞑想や深呼吸を通じて心を落ち着ける時間を設けることをおすすめします。静かな場所で目を閉じ、深く息を吸い込み、吐き出すことに集中してみてください。これは、ストレスを軽減し、心の安定に役立ちます。

新たな趣味を見つける: 音楽以外の趣味や活動を探してみてはいかがでしょうか。新しい経験が、あなたの心に新たな光をもたらすかもしれません。

専門家のサポート: もしこの状態が続くようであれば、専門家の助けを借りることも一つの方法です。カウンセリングを受けることで、より深い理解や支援を得ることができるかもしれません。

不安や怒りを手放すことは容易ではありませんが、少しずつ心を整えていくことが大切です。あなたがこの状況から解放され、心の平穏を取り戻すことができるよう願っております。自分自身に優しく接しながら、焦らずに進んでいきましょう。合掌

2024年10月11日 13:33
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有り難し
おきもち

ゆうさい和尚
純聖寺高槻布教所住職 私は真言宗の僧侶として、皆さまのお悩みに寄り添い、仏...
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質問者からのお礼

ゆうさい和尚様
ご回答ありがとうございました。

今回のことは医師はもちろん家族にも今までずっと話すことができませんでした。相談文を作成し送信ボタンを押した後、わずかではありますがすっきりとしたような気持ちになりました。

>感情を言葉にすることで、少し軽くなることがあります。

まさに仰るとおりで、悩みを文章にしてhasunohaさんに投稿したこという行為そのものが、長い間誰にも言えずため込んでいた怒りや不安の内何パーセントかを「手放す」ことと同等の効果があったのかもしれません。
具体的な実践例もお示しいただき感謝いたします。焦らず前に進んでいこうと思います。

邦元様

>テレビで見た映像やネットからの情報、本や新聞、映画などさまざまなところから、目に留まるのでしょうが、それはそれであなたのリアルには何の影響もありません

>思いの上でイライラするのでしょうが、目も耳も何にもいいません。目を閉じたら全て消えます

このお言葉を拝見し
「知らなければ存在しないも同然」
という誰かの言葉を思い出しました

相談内容とご回答をふまえれば「視界に入らなければ存在しないも同然」、に置き換えられるかもしれません

仮に今この瞬間にも世界的な著名人がSNSで大炎上しているかもしれないが私はそれを知らずに一生を終えるだろうし知った(見た)ところで自身には何も起きないということは山ほどあるし今回のことも同様であるということに気づかされました

今すぐというわけではないけれど、この怒りや不安を手離せる日がぐっと近づいたような気がします
ありがとうございました

温かい気持ちになるお坊さん説法まとめ