神仏に助けてもらえない絶望感回答受付中
16年精神疾患で苦しんでいる息子がいます。あまりの苦しみを癒すために、お経を詠み、墓参りも欠かさず、とにかく普通の暮らしができるようになればと祈り続けていますが、一向に良くならず外に出れば体調が優れなくなり、絶望的な日々を送っております。
こんなに祈っても、参拝しても良くならないのは見離されているからでしょうか。
神仏とは本当に存在しているのですか?親として答えるすべもなく、疲れ果ててしまいました。現在は私が扶養していますが定年も近くなり、あとは心中する覚悟でおります。寺も神社も信用できません。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
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今を生きる中で起きている問題には、具体的な支援を考えていこう
プロフィールも読ませてもらいました。少しでも良くなればと願いたくなる気持ち、わかってさしあげたいです。16年苦しみ続ける我が子を、助けてやりたいですものね。
あなたも医師の説明や今までの状況からも、よくお分かりだと思いますが、精神疾患の治療は、神仏頼みではどうすることもできません。神仏は、奇跡を起こす救いではなく、また病を無くすことでもなく、苦悩とともに一緒に生きてくださり、命尽きたあとも仏の位へと救ってくださる。その安心をいただきながら、今を受け入れていくことも必要なのです。
精神障害者地域生活援助事業(グループホーム)や、精神科リハビリテーションなどの相談や利用は、難しいのでしょうか。
私も日頃、行政相談やサポート、居場所つくりの支援もしています。医療、地域、行政と連携しながら、息子さんの自立のために何が必要か。今を生きる中で起きている問題には、具体的な支援を考えていきましょう。
ご神仏さまは、決して見捨てない
本当にお辛いことと思います。
そして、母親として1人で、病の息子さんをサポートされながら、よく頑張ってこられましたよね。
日々の生活の中で、お辛いことだらけに感じ、ご自分を労わることも忘れて生きて来られたのではないでしょうか?
息子さんは精神科のデイケアなどには通っておられますか?もし、まだでしたら、勇気を持って行政に支援も求めましょうね。
貴女のお仕事の間は、息子さんはご一緒ではありませんよね?
仕事の休み時間や昼食の時間の間など、ほんの少しの時間でも、全てを忘れてホッとしてみてください。
現状では少しの間でも全てを忘れるのは難しいかもしれませんが、少しずつ試してみてくださいね。
そして、ご自分を褒めて差し上げてくださいね。良く頑張って来られました。
さて、ご神仏さまは、外にいて外から貴女を助けるわけではありません。
貴女の心の奥で、大いなる存在(仏さま)と繋がっています。
貴女が現状を拒み、病を目の敵にすることで、貴女の心は萎縮してしまい閉じてしまって仏さまが繋がっている心の扉が閉じてしまいます。
現状を拒むことで、現状を回避するための方法に過大な期待を抱き、それ以外が見えなくなるということも、心の扉が閉じてしまう要因でもあります。
シンドイ時は仏さまを物理的に無理に祈らずとも、決して仏さまは貴女を見捨てません。
貴女は自分の期待している状況にならない限り仏さまは助けてくれていないと感じるかもしれません。でも、そうではないのです。
どうか、現状を憎まず、心から受け入れてみてください。
息子さんのことも、その病のまま心から受け入れて差し上げてください。
辛さに遭遇した時には、その辛さを乗り越えることで、前世で積んでしまった悪いことを、仏さまが一つずつ解消してくださる思うと喜ばしいことに変わります(すぐには無理だと思いますが)
何故自分だけ苦しいのかと頑なになればなるほど心は閉じてしまいます。
現状をしっかりと受け入れて、その中で小さなことでも、幸せを見つけて喜び感謝をしてみてください。
息が出来る幸せ
ご飯が食べられる幸せ
小さな幸せはいっぱいあります。
それを喜びましょう。
仏さまの奇跡は小さな幸せを喜び感謝することから始まります。きっと仏さまを感じられるようになりますよ。
合掌
悩み苦しみの原因をコントロール
仏教では、欲・怒り・怠け・プライド等の煩悩が悩み苦しみストレスの原因になると考え、
欲・怒り・怠け・プライド等を制御するテクニックを説きます。
また、仏教の目指すゴールである「成仏」とは、苦・無常・無我という真理を悟って最終的には煩悩を消し去り、悩み苦しみの根元を消し去ることです。
つまり、自分が仏様に近づいたり、仏様の発見したテクニックを使うことで、悩み苦しみストレスが軽減するのです。
一例を言うなら、息子さんが病気であってもあなたが今の1秒間にお笑い番組を見て笑えるなら、今の1秒間は平気へっちゃらな幸せな人生になります。
今の1秒には、ショック死するほどの苦痛はない、だから少なくとも1秒間は生きられる。
それを繰り返していけば結果的に死ぬまで生きられるのです。
心(思考や感情)は瞬間瞬間に生じては滅しており、あなたも私も瞬間ごとに新しい自分に入れ替わっています。
1秒前の欲・怒り・怠け・プライドを新しい1秒に引きずらない、心の変化スピードを利用して素早く心に休憩時間(リフレッシュ)を与えるテクニックを磨いてみませんか。
神仏に祈ることも、それで願いが叶うのではなく、日常生活の悩みに関する妄想雑念を一時停止して悩み苦しみストレスを一時停止させる「休憩スイッチ」だと考えてはどうでしょうか。
浄土宗の場合は「なむあみだぶなむあみだぶ」と念仏を口ずさむことが心の休憩になりますが、たとえば、家事をしながら好きな歌を口ずさむとかでも良いリフレッシュになります。