祖母の死から立ち直れるか不安回答受付中
祖母の病気が発覚して余命僅かです。90になったばかりであとせめて3年くらいは生きてくれるかなと思ってたのでショックです。祖父母みんな亡くなってるのでこれが最後の祖母です。昔はよく可愛がってもらっていたのでとても悲しいです。私は社会人になってから遠くに引っ越したのでなかなか会えないですがそれでも定期的に会うようにしていました。いつ亡くなってもおかしくないと思うと悲しくなり、旅立った後は立ち直れるかどうかも不安です。今も毎日不安を抱えて落ち着かない日が続いているので少しでも楽になりたいです。
曹洞宗だそうなので、もし可能でしたらその宗派からのアドバイスをお伺いしたいですが、私も勉強になるため他の宗派のお坊さん方からのご回答もあればお待ちしたいです。
お坊さんからの回答 2件
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
死別は悲しくも、別れではなく、浄土へ救われる安心。
どんな人も、いつかは命の尽きる日がくるでしょうね。この私自身もね。
ですが待っているのは、終わっていく死ではないのですよ。信仰をしていますと、仏様のお救いが届いてきます。「あなたが生きていける場所があるよ。仏を頼れ」と。
祖母さまから、教えられたことはありませんか。一緒に手を合わせてきたことはありませんか。同じ信仰があれば、この世の後も、繋がり、あなたも同じ場所へと参らせてもらえるでしょう。
死は、悲しいことばかりではありません。祖母さまが、あなたに教えてくださったこと、あなたを育ててくださった想い、あなたが与えてもらったことは、あなたをこれから支えてくれる力になるのですよ。
全てが消えて無くなってしまうわけではないのです。
亡くなっていく姿を想像するよりも、重ねてきた時間や記憶を大切にしながら、後悔のないように今ある時間をどのように過ごすのか。会いに行くだけではなく、感謝を伝え、温もりを感じて、祖母さまを愛しましょう。
この年齢までそばにいてくださっている。あなたは幸せじゃないですか。祖母さまが歩いてこられた姿を見てきたでしょ。あなたも、そのようになれるように。可愛がってもらったのよね。あなたも、誰かを愛していけるほどに、心豊かないのちを生きましょう。そのようにお伝えできれば、安心してくださいますよ。
浄土真宗では、南無阿弥陀仏とお念仏をして、阿弥陀如来の極楽浄土に生まれて往きます。
あなたの宗旨は。祖母さまからもしっかり受け継ぎましょうね。それを今まで見てきましたか。祖父母、親から子へ、そうやって、命を繋いでいくものですよ。私もそんな姿を見て、言い聞かされて育てていただきました。死別は悲しくも、別れではなく、浄土へ救われる安心をもらっているのだよと。だからこそ、今 限りある命を安心の中で生きて行けるのです。
そのような時間を、あなたも大切にしてくださいね。
曹洞宗僧侶 Jikaiと申します。
まさに生きとし生ける人間の苦しみですね。
「愛別離苦」。これは愛するものといずれ別れてしまう苦しみをお釈迦さまが言語化なさったものです。
愛する人との別れは、仲違いや物理的な距離によるものだけではなく、時には「死別」という形でどなたにも必ず訪れるものです。
そして人は生きていくと歳をとり、弱り、身体が死に向かっていく。
「老いる」というのは、その方が今世を去るために、「そろそろだよ」と皆に体現してくれているようなものと私は感じています。
死ぬことは決して悪いことじゃありません。
だって、あなたは今まさにお祖母様のことを「いなくなるかも」と憂い、慈しみ、愛しんでいる。
その気持ちこそが人間が持てるもので最高に尊いものなんです。
もし大切な人が、仲間が、恋人が、親が、
皆年を取らず姿形をかえず、ずっと周囲に生きていたとしたら。
私たちは限りあるこの「生」の意味も、出会えて隣で過ごせた喜びにも、生涯気づくことはなかったでしょう。
今感じていらっしゃる不安も、悲しみも、あなたの「本物」です。
そうそう発生する感情ではありません。そしてそこには莫大なエネルギーがあります。
あなたが動かしているその手足は、その脳や心は、お祖母様を通じてできたものです。
そのありがたみに、お祖母様が生きているうちに気づけたことが
とっても素晴らしいことなんじゃないでしょうか。