長年の加害経験についてのご相談
昨年、約10年勤務した職場において精神疾患を発症した件について、以前ご相談させていただいた者です。
その後、法的機関の支援により、会社側は元同僚からの付きまとい、カスハラが原因で精神疾患を発症したことを正式に認めました。
現在は心療内科での治療に加え、複雑性PTSDと診断され、臨床心理士によるトラウマ療法も受けております。
その過程で、幼少期にスポーツクラブで受けた体罰が最初のトラウマとなり、その後の人格形成や対人関係に大きな影響を与えていたことが分かりました。
それ以降、学校や塾でのいじめ、不登校、アルバイト先でのパワーハラスメントなどが続き、自己否定感を強く持つようになりました。
加えて、剣道部や合唱などで入賞しても周囲から笑いものにされ、努力や成果を否定される経験が重なりました。
その影響により、自己否定が日常化し、「自分には価値がない」という認識が強く根付くようになりました。
また、状況を変えようと行動するたびに、周囲の加害的な言動によって否定される経験を繰り返し、自信や意欲を持つこと自体が難しくなりました。
その後、専門学校で資格を取得し社会人となりましたが、就職先でもパワハラやセクハラが続き、適切な休息も取れない環境で働き続けることとなりました。
カウンセリングを通じて、自分が本来経験できたはずの進学や人間関係、恋愛や結婚といった人生の選択肢を、長年の加害行為によって奪われていたことに気づき、大きな喪失感を感じています。
一方で、これらの感情が表に出てきたこと自体が回復の過程であり、本来の自分を取り戻しつつある証拠だとも説明を受けています。治療は長期になる見込みですが、少しずつ回復を実感しております。
ただ、現在34歳という年齢もあり、出産など時間的な制約のある選択については強い葛藤を感じます。
今まで「自分にはそのような人生は無理だ」と思い込んでいましたが、それが過去の環境による影響であったと気づいたことで、かえって苦しさが増しています。
友人の結婚や出産を目にすることが大きな心理的負担となり、現在は距離を置いています。
過去の加害がなければ、別の人生があったのではないかという思いが消えず、強い怒りややるせなさを抱えています。
このような状況の中で、今後どのようにこの感情と向き合い、心の整理をしていけばよいのか、ご助言をいただけますと幸いです
お坊さんからの回答 4件
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
ハスノハで想いを共に、あなたの心にそっと寄り添っていきたい。
置かれていた環境が、あなたに大きな影響を与えていたのですね。今こうして支援に繋がり、回復へのアプローチが進む中、奪われたものの大きさ・戻せない時間・やり直せない経験に、悔しさや憤りを覚えますね。
どう向き合うのかと、前向きな想いでいらっしゃることを大切に受け止めたいと思っています。
ただ、治療中とのことですから、助言で混乱や焦りが起きないように、ハスノハで想いを共に、あなたの心にそっと寄り添っていきたいです。いつでもあなたの味方であり、休める居場所でありたい。失ったものばかりでなく、あなたが踏ん張り 築いてきたものも、確かなものとなっていますからね。
あなたの手を、こうして繋いでいますよ。
釈尊の二つの言葉を贈ります
「かれは、われを罵った。かれは、われを害した。かれは、われにうち勝った。かれは、われから強奪した」という思いをいだく人には、怨みはついに止むことがない。
「過去を振り返るな。未来を追い求めるな。過去となったものは既に捨て去られたもの、一方、未来にあるものはいまだ到達しないもの。今日の義務をこそ熱心にせよ」
今のあなたにお釈迦様が語った二つの言葉をお贈りします。
私自身が生き辛さを手放すのに役立った言葉でもあります。
あなたが治療を受けて本来の自分を取り戻しつつあることは何よりです。
ご指摘の通り、あなたの人格形成や対人関係に過去の辛い体験が大きな影響を与えたのは確かでしょう。
ただし、それだけが原因ではありません。
辛い体験を跳ね返し、あるいは糧にして、たくましく生きている人たちもいます。
あなたが加害者ではなく、被害者だったことは、せめてもの救いといっていいでしょう(加害者はその後の人生で相応の報いを受けるに違いありません)。
いずれにしろ、今となっては「仕方がない」ことです。
治療が一段落したところで、過去にきっぱりとけじめをつけ、新しい人生を歩みましょう。
新しい人生をスタートさせるのに年齢は関係ありません。
あなたはきっと、過去に我慢した分も含めて、幸せになれるはずです。
過去に過剰に囚われず、まだ見ぬ未来を必要以上に案じないこと
長きにわたり、どれほど深く苦しまれてきたことでしょうか。心よりお見舞い申し上げます。
カウンセリングを通じて過去の傷と向き合われているとのこと、計り知れないご心労のなかで、ご自身を取り戻そうと歩みを進めておられるお姿に深く敬意を表します。
「過去の加害がなければ」という強い怒りや喪失感は、ごく自然な感情です。しかし、どれほど悔やんでも過去を変えることはできず、「もしも」を問い続けることは、かえって現在のご自身を傷つけ、苦しみを増幅させてしまいます。仏教では、すべては無数の「縁」によって生じると教えます。過去の縁は変えられませんが、これから先の縁がどうなるかは誰にも分かりません。ご年齢から出産などについて「自分には無理だ」と思い込まれているとのことですが、ご自身の可能性を今、決めつけて閉ざしてしまう必要は全くないのです。
大切なのは、変えられない過去に過剰に囚われず、まだ見ぬ未来を必要以上に案じないことです。怒りや悲しみが湧き上がったときは、それをごく自然な心の働きとして受け止めつつ、「この、今を生きる」ことに意識を向けてみてください。今日一日、ご自身の心と体を労わり、平穏な瞬間を一つずつ積み重ねていくのです。
仏様は、そのように傷ついたあなたのありのままを、決して見捨てることなく温かく包み込んでくださっています。少しずつ治療の成果も出ているとのこと。どうか焦らず、今の一瞬一瞬を大切になさってください。あなたの心が安らかに満たされる日々が訪れますよう、心より願っております。
拝
縁起寺 釋聴法
あなたのペースで生きていきましょう
拝読させて頂きました。
法的機関の支援により会社が元同僚からの付きまとい、カスハラが原因で精神疾患を発症したことを正式に認めたのですね。また幼い頃からの体罰やハラスメント行為を受けてあなたはとても辛い思いをなさってきたのですね。そしてあなたはご自分に自信を持てずに辛い思いをなさってきたのですね。詳細なあなたのことはわからないですけれど、あなたが今も自信を意欲も持てずにとても不安に思っておられること心よりお察しします。
その様な中でもあなたはしっかりと診断を受けカウンセリングを受けながら回復なさってきているのだと思います。あなたが回復している実感があるでしょうからあわてないでじっくりと休んで療養なさり、回復していきましょう。
あなたは決して独りではありません、様々な方々とつながりながら支えられこれからの未来に向き合って生きることできるです。
周りの方々のことも気になってしまうかもしれませんが、あなたはあなたのペースでこれから生きていくことができます。
人それぞれに生きる道も歩んでいくスピードも違っていていいのです。
きっとこれからあなたにとってかけがえのない出会いや出来事が訪れることでしょう。どうか決してあわてずに心おおらかに生きて下さいね。
あなたがこれからも多くの素晴らしい出会いやご縁に恵まれ、多くの方々に支えられ助けられながらご回復なさっていきますように、あなたが皆さんとお互いのことを心から大切に思いやり健やかに充実した毎日を生きることできますように切に祈っています。
そしてあなたを心より応援させて頂きます。
またあなたのお気持ちや状況をお聞かせ下さいね、あなたを心よりお待ちしています。至心合掌
質問者からのお礼
中田三恵様
お忙しい中、ご丁寧にご回答いただき、誠にありがとうございます。
拝読しながら、思わず涙が溢れてまいりました。
これまで、なぜ自分だけが周囲の人のように生きられないのか、人並みの日常を望みながらも叶わないことを、すべて自分の至らなさゆえだと受け止めておりました。
しかし、不特定多数の加害によって多くのものを奪われていたのだと気づき、現在はその現実に向き合う中で、苦しさを感じる日々が続いております。
そのような中で、「あなたの心にそっと寄り添っていきたい」とのお言葉をいただき、大変救われる思いがいたしました。
張り詰めていた心が、少し軽くなったように感じております。
心より感謝申し上げます。
今後は心療内科での治療およびカウンセリングを軸に、無理のない範囲で回復に努めてまいります。
また、どうしても耐え難いほど苦しい時には、改めてご相談させていただくこともあるかと存じますが、その際は何卒よろしくお願い申し上げます。
釋聴法様
お忙しい中、ご丁寧にご回答いただき、誠にありがとうございます。
カウンセリングを通して、約25年に及ぶ不特定多数の加害により、本来歩めたはずの人並みの日常が奪われていたことに気づいた際、まるで奈落の底に突き落とされたような思いでした。
時には泣き叫ぶほど苦しい日もありましたが、現在は少しずつ気持ちも落ち着いてきております。
仰る通り、過去を物理的に変えることはできず、だからこそ、その過去に囚われ続けている自分がいるのだと感じております。
しかし、「それは自分を傷つける行為である」というお言葉に、はっとさせられました。今、私を傷つけた加害者たちは、もはやここには存在していません。
それにもかかわらず、過去を繰り返し振り返り、悔い続ける今の自分が、結果として過去の自分をさらに傷つけているのではないかと気づかされました。
また、うつ病は将来を極端に悲観させることがあるという、心療内科の先生からの助言も思い出しました。
過去に囚われるあまり、回復のために大切な言葉さえ見失っていたのだと感じております。
釋聴法様のお言葉の通り、これまで私は「今この瞬間」をどこか蔑ろにしてしまっていたのかもしれません。
大切なことに気づかせていただき、心より感謝申し上げます。
今後はまず自分の状態を受け入れながら、「今この瞬間」を大切に、一歩ずつ歩んでいきたいと思います。
それでもどうしても苦しく、抱えきれない時には、またご相談させていただければ幸いです。
Kousyo Kuuyo Azuma様
お忙しい中、ご丁寧にご回答いただき、誠にありがとうございます。
拙い投稿にもかかわらず、温かく寄り添ってくださるお言葉に、大変救われております。
うつ病およびトラウマ療法を始めた当初は、ただ苦しさに圧倒され、加害者に対する強い憤りや恨めしさを抱くこともございました。
また、激しい自己否定や希死念慮に苛まれる時期もありましたが、現在は少しずつ気持ちも落ち着いてきております。
そのような中で、私が支えられている法的機関の制度や福祉支援が、不当な労働に苦しんだ方々の声によって、長い時間をかけて形作られてきたものであると知りました。
どれほど多くの方々の歩みの上に、今の自分が支えられているのかと、深く考えるようになりました。
また、トラウマ療法についても、その起源が戦災や災害を経験された方々の苦しみの中から築かれてきたものであると知り、ご縁あって戦災を経験された方から直接お話を伺う機会にも恵まれました。
過去に囚われている自分でありながらも、実は自分が生まれるよりはるか以前の人々に支えられているのだということに、ようやく気づくことができました。
Kousyo Kuuyo Azuma様のおっしゃる「様々な方々とつながりながら支えられ、これからの未来に向き合って生きることができる」というお言葉の意味を、ほんの少しではありますが、理解できたように感じております。
人並みの日常を取り戻すまでには、今しばらく薬物療法およびカウンセリングを継続していく必要がございますが、それを過度に悲観することなく、少しずつ回復に向けて歩んでいきたいと思います。
改めまして、心温まるご回答をいただき、誠にありがとうございました。
それでもなお苦しさに耐え難い時には、またご相談させていただけますと幸いです。
井上大道様
お忙しい中、ご丁寧にご回答いただき、誠にありがとうございます。
お釈迦様の御言葉を拝読いたしました。知識のない私にも分かりやすくお教えくださり、心より感謝申し上げます。
治療を始めた当初は、日々があまりにも辛く苦しく、一日中泣き叫ぶこともございました。
しかし最近、カウンセラーである臨床心理士の先生も、かつてパニック障害により苦しい日々を過ごされていたと伺いました。
井上大道様のおっしゃる通り、これまでの私は自分の苦しみに囚われるあまり、他者の苦しみに対して、少しずつ鈍感になっていたのではないかと感じております。
また、現在私が受けている福祉支援や治療は、過去に多くの方々が経験された苦しみの積み重ねの上に成り立っているものだと知りました。
そのことに思い至り、「不特定多数の加害者に傷つけられたかもしれない。しかし今の私は、不特定多数の被害者の方々に支えられているのだ」と考えるようになりました。
さらに、これまで自分が受けてきた苦しみも、日々を大切に積み重ねていくことで、遠い未来において誰かを支える一助となるかもしれないと、少しずつ思えるようになってきております。
現在はまだ完全な社会復帰には至っておりませんが、戦災を経験された方々に関わるボランティア活動にも参加するようになり、少しずつではありますが、社会との関わりを取り戻しつつあります。
私を苦しめた不特定多数の加害者について、未だ完全に整理がついたわけではございませんが、その存在は少しずつ薄れてきております。フラッシュバックも確実に減少しており、いずれは思い出すことのない日が訪れるのではないかと感じております。
励ましのお言葉をいただき、心より御礼申し上げます。
それでもなお苦しさに耐え難い時には、またご相談させていただけますと幸いです。



午後から夜の時間帯は都合がつきやすいです。
◆こちらから、無理に聞き出すことは致しません。
言いにくいこと、言えない気持ちも大切にします。あなたのお気持ちのままに、ゆっくり待ちながら、その気持ちを大切に受け止めたいと思っています。
◆自死で大切な人を亡くされたり、死別により 死が受け入れられなかったり、心の整理がつかない方へ。30分ずつでも、オンラインで定期的に気持ちに向き合っていきませんか。吐露したり泣ける時間も、大事なグリーフケア 。
◆個別電話ってドキドキして勇気のいることだけれど、声が届くから、聞こえてくるから、ちゃんと繋がっているようで、そばにいるように安心出来ることもあります。
◆ 終末期ターミナルケア、看取り、希死念慮、自死、グリーフケア、トラウマ、PTSD、子育て、産前産後うつ、不妊、傾聴、手話、要約筆記者 としても、サポート
◆出来るだけ希望時間にお応えしたいと思いますが、午前中は毎日 法務があります。
(相談は、hasunohaオンライン相談より受付下さい。お寺へのいきなりの電話相談は受けていません。法務が優先なので)
◆一人で悩まないで。待っていますね(﹡´◡`﹡ )