過去の恐怖が忘れられません回答受付中
以前は妹のことで優しく回答していただきありがとうございました。おかげさまで妹も私も元気に過ごしております。
今回ご相談させていただくのは、過去の恐怖との付き合い方です。
どう考えればこの恐怖から離れられるのか教えていただければ嬉しいです。
5年前に結婚し、なかなか子どもに恵まれませんでしたが、今年元気な赤ちゃんが生まれ、日々忙しいながらも充実した日々を送っています。
夫と3人で静かな田舎に暮らしており、今とても幸せです。
しかし、結婚する前に私に恋愛関係のトラブルがありました。
いわゆる元カレにDV、モラハラを受けていた時期があって、包丁を突きつけられたり、別れてからも名前を変えて連絡が来たり、私のいる実家に行くぞと脅されたりしたこともあります。
カウンセラーさんや警察に介入していただいて、今は何事もなく6年ほど経ちました。
でも、いまだに彼が夢に出てきます。
今日も出てきて、怖くなって、ここに相談しに来た次第です。
今私には大好きな夫と可愛い子どもがおり、
優しい家族や友人、隣人に囲まれとても幸せに暮らしているのに、
いつか元カレがすべて壊しに来るのではないかと不安と恐怖に襲われます。
過去のトラブルは私のしたことがきっかけ(そんなことはないよとカウンセラーの方が言ってくださいましたが)だったので、
私は今もずっと元カレに恨まれていて、
私が最高に幸せになったところですべてを破壊してやろうと虎視眈々と狙われているのではないかと思ってしまって怖いです。
今どこで何をしているのかもわからないので...
私だけに被害があるならまだしも、大切に思う家族が攻撃されるのではないかと考えてしまうと鬱々とします。
6年間経ったものの、いまだに思い出しては眠れなくなります。
仕事上、ネットに自分の顔や名前を出すこともあるので、彼が私のことを特定しようと思えばできるのではないかと思ってます。
ほんとはこんなことを考えずに子育てに集中したいのですが、
かわいい子どもの顔を見ると、もしかしてこの子が彼に殺されてしまうのではないか、この顔を二度と見られなくなるのではないかと考えてしまいます。
どうかご教示いただければと思います。
お坊さんからの回答 4件
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
大変怖いことだろうと思います。社会はあなたの味方。頼ってね。
大変な目に遭ってこられたのですね。DVの被害は、離れた後も、その存在に苦しめられますね。似たような背丈の人や声の人がいれば、まさかと怯えてしまったり、どこかから見ているのではないかといつも周りを窺ってしまう。
あの時の恐怖は、あなたを深く傷つけたまま、追い込んでいくようで安心できないでいるのですね。大変怖いことだろうと思います。
いかなる理由があっても、暴力は決して許されるものではありません。あなたは被害者であって、何も逃げる必要はありませんからね。
ですが、トラウマになっているのでしょう。恐怖体験は、頭から離れませんよね。お相手も、時間が反省を促し、出会う周囲の人達により正しき道へと導かれているのかもしれません。それぞれが、幸せを手にできる世界に生きているのですよ。
目の前の家族に、あなたも守られていますからね。頼っていきましょうね。
また、私は日頃 行政の相談員や DV支援を行っています。
・警察相談専用ダイヤル#9110
・法テラス犯罪被害者支援ダイヤル
・女性相談支援センター#8778
何かありました時のために、相談先を知っておいてください。それが自分を守ることになりますからね。
お子さんも、知らない人から身を守る術を、社会の中で学んでいきます。あなただから、伝えてあげられることもあるわ。
大丈夫、各自治体にも相談窓口がありますからね。
社会はあなたの味方ですからね。
過去は影を落とすけれど、光はいつも“いまここ”にある
あなたが今感じている不安は、「ありもしない妄想」などではありません。
それは過去に確かに傷つけられ、脅かされた「あなたの命の記憶」が、いまも生きている証です。
仏教では、私たちは縁によってこの世に生まれ、業(ごう)を携えて生きると言います。
その「業」は、自分で選んだものもあれば、選べなかった苦しみも含まれます。
でも、それに振り回されるかどうかは、私たちが「いま、どこに心を置くか」によって変えられるものです。
あなたが過去の出来事に飲み込まれず、
・警察や専門家に相談したこと
・結婚し、命を授かり、
・毎日お子さんの笑顔を見ていること
これはすべて「あなたが、過去に打ち勝ち続けている証」です。
夢に出てきてしまうのも、あなたが弱いからではありません。
それほどまでにあなたの生命が真剣に、大切なものを守ろうとしているからです。
「この幸せを壊されたくない」と思うのは、この幸せが本物だからです。
だからこそ、心の奥がざわつくのです。
仏教には「心随観(しんずいかん)」という修行があります。
それは、恐れも怒りも喜びも、「いま自分の心がどこを見ているか」を静かに見つめる実践です。
恐れが湧いたら、「ああ、恐れを感じているんだな」と、まるで“他人事”のようにそっと見つめてあげてください。
それは否定するものではなく、ただ「見つめ、そばにいる」という態度です。
“観る”とは、“消す”ことではありません。
“そのまま在ることを、認めてあげる”ということ。
あなたはきっとこれからも、誰かの愛を受け取り、誰かを守って生きていく人。
そのまなざしがある限り、あなたの恐れは少しずつ、光の中へ溶けてゆきます。
どうかご自身を責めず、今日を生き抜いている自分のことを、讃えてあげてください。
今ここに、確かに“愛”があります。
合掌。
皆さんと分かち合い助け合いましょう
拝読させて頂きました。
あなたは過去お付き合いしている方から大変なD Vを受けて脅迫され大変恐ろしい思いをなさったのですね。あなたがご結婚なさりお子さんにも恵まれて幸せにご生活なさっておられても不安や恐怖がよみがえっていつか危害を加えられのではないかと大変ご心配なさっておられるのですね。詳細なあなたやその人のことはわからないですけれども、あなたのその不安なお気持ち心よりお察しします。
やはりあなたがそのように不安や恐怖を抱いておられることをあなた一人で抱えずに夫さんや周りの人達にもお話しなさり共有しましょう。そして万が一のことも考えて地元警察署にもしっかりと相談しておきましょう。
そして何かあれば直ぐ110番通報して対応して頂きましょう。
またあなたのその思いを医師やカウンセラーさんにもしっかりとお話しなさり受け止めて頂きましょう。
或いはここでもあなたの思いを可能な範囲でおっしゃて下さいね。
あなたは決して一人ではありません。あなたのことを沢山の方々が支えていて下さいます、仏様や神様や皆さんのご先祖様があなたや皆さんをいつも優しくお見守りなさっていて下さいます。
どうか沢山の方々と分かち合いながらあなたの心の中から吐き出してしまいましょう。そして少しずつでも心を楽になさって軽くなさってお子さんに振り向けて下さいね。
あなたがこれからの未来をそのような愚かな悪縁がしっかりと切り捨て、大切な方々と一緒にお互いを尊重し合い思いやり助け合いながら安心して毎日を生きることできますように、夫さんや皆さんと協力なさりお子さんが健やかにご成長なさいますように、あなたが皆さんとこれからもずっと幸せを分かち合い生き抜いていきますように切に仏様や神様や皆さんのご先祖様にお祈りさせて頂きます。至心合掌
そしてあなたや夫さんお子さん皆さんを心より応援させて頂きます。
私達は恐怖と共存できる
私もたまにリアルな悪夢を見ることがあります。
自分の体験やニュース等が元ネタの悪夢もあります。目覚めたとき「夢だったのか、夢で良かった」と気付くまで数秒かかります。
雑念ながら、いつかは地球も滅びます。
大災害や病気、交通事故に突然遭う可能性もあります。
それが明日かもしれない。
リアルに想像してしまうと怖いです。
だけど、私達はその恐怖と仲良く付き合って共存することができるのです。
仏教で、心の時間の最小単位を「念」と呼びます。
浄土宗の祖師法然上人は、人間の一日(24時間)には8億4千の念があると言われました。
毎日、それほどたくさんの心の場面が浮かんで消えている。
その中で、8億4千の念(心の時間)を全て恐怖の場面にする必要はないはずです。
つまり、ほとんどの念を恐怖を忘れている時間にしてしまえれば、私達の一日は悪くない日になります。
例え明日地球が滅びるとしても、今日は笑って生きたいですね。
また、私は、恐怖と用心は違うと思います。
火事の恐怖にリアルに怯えなくても、笑いながら火の用心は可能なのです。
鼻唄混じりに鍋の火を消す、これも火の用心。
ですから、恐怖やリスクと上手く共存して、鼻唄混じりにリラックスして、まだ滅びていない今日に幸せな「念」を増やせたら良いですね。
質問者からのお礼
●願誉浄史さま
一度夢を見てしまうと、1日ずっとそのことばかり考えてしまいます。
確かに、何に意識を向けるかが重要なのかもしれません。かわいい息子の笑顔で念を埋め尽くせるようにしたいです。
この怖さは、生活を守る原動力になっていると思って。ありがとうございます。
●中田 三恵さま
まさに、ちょっと似たような人を街中で見かけると、『もしかして...』と思って冷や汗をかいてしまいます。
もしも不安なことが起これば、教えていただいたところへ相談しようと思います。
私だから子どもにも教えてあげられることがある。勇気が出ました。優しいお言葉ありがとうございます。
●Kousyo Kuuyo Azumaさま
家族には心配をかけたくないなと思って黙っていましたが、お言葉をいただいて、夫にも話してみました。
もし何かあれば、どういう対処をするか決めようということになり、前向きに話ができました。
自分の周りには支えてくださる方々がたくさんいることに気づけました。ありがとうございます。
●鈴木秀彰さま
心が弱いから、まだ引きずっているから、今もこんなふうに思い出すんだと思っていたのですが、
『打ち勝ち続けている』と言われ、目から鱗でした。少し自信が持てました。
自分で良い方向に進めているのですね。
怖いと思ったら、第三者的に見る練習をしてみます。いま実際に存在するのは可愛い子どもの笑顔ですもんね。ありがとうございます。