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50年前に他界した預けたままの父の遺骨について

回答数回答 1
有り難し有り難し 16

父は50年前に他界し、その遺骨をお寺に預けたままになっています。
父は次男なので、先祖代々のお墓に入ることはできず、またお墓を
作るお金がなかったので、お墓はないままです。

父の死後10年~20年くらいはお坊さんに読経に来ていただいたり
お彼岸やお盆にはお寺に足を運んでいましたが
その後お寺まで遠いということと、幼い私たち兄弟を連れて行くには
不便な場所で車酔いするということもあり、出向くことがなくなってしまいました。

お盆などには「お布施」として現金書留を送っていたようです。

母は当時のお坊さんに「ここまで来るには大変なので、遺骨を近くの
一心寺(宗派の関係なく遺骨を預けられるお寺)に預けたい。
遺骨を返してもらえないだろうか」と頼みました。

しかし「あなたもいずれはこのお寺のお世話になるのだから」と言われ
返してもらうことができませんでした。

また、返してもらえたとしてもいくらかのお金を包まねばならず
知り合いに聞いたところ200万円くらいは必要と言われたようで
そのままになっています。

母に父の遺骨はどうするのか?と以前聞いたところ「しばらくは保留」という返事でしたが、昨年手術をきっかけに認知症になってしまいました。

母は自分の死後、その一心寺に入りたいと常々言っており
その際は父の遺骨を一緒に預けたいのですが
遺骨を返してもらうには一体いくらくらい包めばいいのでしょうか?

母には貯金が全くありません。
当時のお坊さんもお亡くなりになり、今はその息子さんが跡を継いで
おられます。

何十年もそのままになっているので、遺骨自体がどうなっているのかも
わかりません。
お寺さんからの連絡も一切ありません。

この場合、どのようにしたらいいのか教えていただけないでしょうか?
よろしくお願い致します。


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お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

家族の状況と経済事情を説明することです

御父様の遺骨を預けておられるお寺に出向き、家族の状況を説明し、経済事情も説明することです。

1、母は元気なころから、死後一心寺に納骨して欲しいと言っていた。
2、その時、父の遺骨も一緒に納骨して欲しい、と言っていた。
3、母が病気して以来、認知症が進行している。
4、母には貯金が全く無い。
5、母は、長男である兄と同居しているが、兄は独身であり、病気で休職中であり、間もなく定年を迎える。
6、兄は間もなく年金暮らしになり、その年金で母の介護もしなくてはならない。
7、今まで父の遺骨の供養も十分出来なかったが、今後も難しい。
8、兄は独身であり、自分は結婚して家族がいるけれど、障害があり健康に不安があるので、実家の遺骨をみる余裕が無い。
9.将来、誰も父の遺骨を供養する者が居なくなる恐れがあるので、今のうちに遺骨を引き取りたい。

という事情を説明すれば、遺骨を返してくれない訳では無いと思います。「200万円」という金額に関しては、遺骨を預かっているお寺さんにきちんと確認してみる必要があります。但し、具体的な金額をあなたの方から言わない方がいいと思います。

「遺骨を預かっていただいている管理費を何年間か納めていなかったと思います。おいくらでしょうか?」と聞き、金額を聞いたら「お金が無いので、一括で払えません。何回か分割でお願いします。」とお願いして、管理費は納めましょう。
 管理費を納める目途が着いたら、上記のことを言って遺骨の引き取りを相談してみましょう。「長年遺骨を預かっていたのだから、それなりの御礼をするのが筋。」とお寺さんから言われる可能性があります。多少は感謝の気持ちを表した方が良いようには思いますが、「無い袖は振れない」という実情をお伝えするしかないでしょう。

 尚、遺骨を引き取るためには、納骨を予定しているお寺さんから『当寺に墓地に埋葬する約定を交わしている』旨を証明する書類を発行してもらった方が良いと思います。

 また、50年以上前のことですと、「埋葬・火葬許可証」を紛失している可能性もありますね。お父様の志望届を出した役所に「埋葬・火葬許可証」の再発行を相談してみてください。

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質問者からのお礼

この度は、早々のご回答をありがとうございます。

そうやって箇条書きにしていただくと
何ができて何ができないのかがよく分かりました。

父の遺骨は、長年のどに刺さった骨のような感じで
ずっと気になっていたので、ご助言いただくことができて
本当に助かりました。

素人ではわからない分野でしたので
是非参考にさせていただきます。

どうもありがとうございました。

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