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お盆について

回答数回答 2
有り難し有り難し 21

私の住んでいる地域には、8月7日に墓参りする7日盆という風習があります。
同じ市内でも、地区によってはそのような風習がなく、限られて地域にのみあります。お盆は1週間後の13日からなのですが、お盆と同じように料理を作り墓参りするのですが・・・これは何か意味があるのでしょうか?
また、13日~16日まで毎日墓参りしなければなりません。仏の供養には毎日する事は良いことなのですが、13日と16日だけ墓参りをして他の14日15日は自宅で仏壇へ手を合わせる事で墓参りと同じ供養にはならないのでしょうか?
周りのご高齢の方々から、仏を粗末にすると何か起こるから粗末にするな!と言われます。
 また、私の菩提寺は墓や位牌堂にお供えした供物は持ち帰りくださいと言われており、最近は、花と線香で済ませて自宅の仏壇にお供えしております。やはり、このようなやり方も先祖供養にはなっていないのでしょうか?
長々と質問させて頂きましたが、良き供養の仕方があればご伝授ください。
宜しく、お願い申し上げます。


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お坊さんからの回答 2件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

佳祐さん、はじめまして。
釋慧心と申します。

日本のお盆は大変複雑です。
元々の盂蘭盆というところから、意味合いも日付も、地域や宗派でその捉え方や重んじる箇所が違ってしまっております。

このようなことは、お盆の行事だけではなく、
お彼岸やお命日の迎え方も、地域により異なります。
もちろん、宗派の違いも御座いますが、
今のように、何でもが標準値を定めて、オンラインで画一的な情報が全国津々浦々に届く時代は極最近のことであるのもその原因でしょう。

地域それぞれの土着の文化や原始的な信仰とも交じり合っていることもあります。

地域によって、7月15日をお盆としたり、8月7日だったり、8月13日~16日だったりします。
旧暦や新暦、また、我々の都合に合わせているのでバラバラなのです。

しかし、歴史や伝統というものは、常々移り変わりの中で育まれるものかと思います。
佳祐さんや、私達の世代が受け継ぐもの、また排除するものによって、変わってゆくのだと思います。

墓前でお参りするのが良いのか、自宅の仏壇のご本尊様の前でお参りするのが良いのか、これも宗派にも違いが御座いますが、
どちらの場所も、ご本尊様や先往かれた方々のご恩とお徳を通して、無事に合掌させて頂けることをお慶び申し上げ、感謝とお偲びをさせて頂くことは同じかと思います。

何故そこでお参りをしているのか、何故繰り返し繰り返しお参りをするのか、
という意味をしみじみお味わい下さると良いのかと感じております。
偲んでも偲びきれない、何度感謝してもしきれない、それほどご苦労下さったんだということでしょう。
私を合掌の姿にしてくださることは、実は大変なことなんです。
この私の両手は、滅多なことでは合掌にならない困った両手なのです。
その姿を、子や孫がまた見ております。
私が祖父母や父母の姿を見たように。

最後にお供え物は、カラスをはじめ、野性動物が常に狙っておりますので、
置いて帰られますと、お墓や納骨堂がたちまち生ゴミで荒れてしまうので、
基本的に持ち帰りを推奨している場合が多いです。

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浄土真宗本願寺派です。 有髪に非僧非俗、 肉食妻帯(現在は独身ですが)...
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8月7日は、本当の旧暦7月15日のお盆なのです。

佳祐さん、こんにちは。

現在、7月15日のお盆を旧暦にあわせるということで、一ヶ月のキリのよい8月15日前後にしているのですが、厳密には8月7日が旧暦の7月15日になるため、この日もお盆として供養する地域があるのです。7日盆といいます。

暦が変わった故に、いろいろな季節儀礼が移動したのですが、反面昔の日にちもおろそかにできないということで、たくさんの儀礼をすることになってしまっている場合があります。地域の風習なので、必ずしも悪いことではないのですが、意味をしっかり理解して、家のお盆供養を考え時代にあわせた対応が必要なのかもしれません。でもそれを実行するのは前の時代に生きた先輩が終わってからあなたが長になった時に変えるぐらいの気長に対応してください。なかなか年配の方は今までの伝統をなくすことは精神的に大変なので。
私も最初は効率良い方法だけを進めてきましたが、歳を取るにつれて、人間はなかなか歩んだ人生を変えることはできないこともわかりました。自然に少しずつ変えていくことが上手い方法です。合掌

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質問者からのお礼

大変、貴重なご意見をありがとうございました。
私も、子から孫へと伝えなければならない事は自分の両親・祖父母を通じて教えて頂きました。先祖を敬う気持ちは有ります。少し古い言い方ですが「親孝行したい時には親はなし」とまさに自分がそうでしたので、今後、我が子にそういう思いをさせないためにも受け継いでいかせたいと思います。

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