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私が殺したのでしょうか

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薬局で働いている時に、隣接するスーパーの駐車場をグルグルと徘徊している犬が一匹いました

どうみても、野良犬。
しかも事故にあったのか虐待を受けていたのかは分かりませんが
数歩でしゃがみ込み、またプルプルと立ち上がってはしゃがむという
行動でした。
私は薬局で働く者として、小さなお子様や高年齢の方は免疫力が弱いと言う思いから保健所に連絡して保護して頂きました

私は、犬バカと呼ばれるほど犬が好きです
その犬を私がどうにか引き取れないか?
何か今、できることを…と考えて
犬の状態を観察して、あまりに辛そうな動き方を見て
安楽死をと、思い保健所に連絡しました

私も犬の里親になったばかりで、余裕がなかったのもあります

保健所の職員さんが帰られたあと
誰が呼んだのー
あーあ、殺されちゃうのにと声が聞こえました
可哀想、可哀想と連呼する人もいました

当時の私は、では貴方が飼い主になってくれるんですか!
と喰いかかりたい気持ちでしたが、できませんでした

七年まえの出来事ですが
今でも、あの判断は良かったのか?
私が保健所に連絡しなかったら、どなたかが保護して幸せに暮らせたのだろうか?

私が、あのワンコの死期を早めたのか…………と
ずっとモヤモヤしています

最近このサイトのことを知りました
やっと、相談できると思いました。

厳しい御言葉でも構いません
自分一人では、何も見えなくなってしまっているので堂々巡りです。


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お坊さんからの回答 4件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

悲しみ感謝して、手を合わせる

7年も前のことを思い悩み続け、やっとhasunohaというご相談頂ける場所に辿り着いていただけたとのこと。色々な僧侶からお答えさせて頂けるものと思います。

そのワンコの事ですが、さくゆうさんの連絡で死期が早まったのかもしれません。
いや、早く楽になれたのかもしれません。
もしかしたら、誰かが保護をして幸せになれたのかもしれません。
しかし、さらに酷い目に遭うことから救われたのかもしれません。
「もし」の話をしても仕方がないのかもしれませんが、それでも考えてしまいますよね。

浄土真宗の宗祖、親鸞聖人の語録『歎異抄』にこんな言葉があります。
「(要約)慈悲の心を起こして助けてあげたいと思っても、全てを思うままに救うのは不可能なことです。私たち人間が持ちうる慈悲心は、不完全なものなのです。」

私たちは、毎日食べることで「いのち」を奪っています。
また、薬や化粧品の開発の影には、多くの動物が実験に使われ生命を失っています。
先進国が豊かで便利な生活をする影響で、世界のどこかで大変な目に遭っている方もいます。

いのちは、他のいのちの犠牲の上に成り立っていることを自覚し、それを悲しみ感謝して、手を合わせるしか出来ないように思います。

<お礼を頂いての追記>
さくゆうさま
お礼の言葉に「少しだけ穏やかに」とあり、微力ながらお力になれたことを嬉しく思います。
また、ご丁寧な感謝の言葉をいただき、励みと感動を頂きました。
こちらこそ、お礼を申し上げます。

<数ヶ月後の追記>
「あのワンコ」の夢を見なくなったとのこと。また、感謝を思い、自分に何かを伝えに来てくれたのかな、と思えるようになったのですね。

仏教で、師匠のことを「善知識」と呼びます。
また、自分にとって気づきとなった出来事なども、同様です。
きっとワンコは、さくゆうさんの善知識だったのでは、と思いました。

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浦上 哲也
横浜市神奈川区で、新しく小さなお寺を営んでいます。 仏教の教え・浄土真宗...
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草木禽獣沙巌供養

さくゆう様

川口英俊でございます。問いへの拙生のお答えとなります。

拙寺では、もう40年ほど、毎年保健所におきましての動物慰霊祭のご供養をお勤めさせて頂いております。

拙生は13年ほど前に始めて伺いましたが、檻の中で泣き叫び、また恐がって震えている収容された犬や猫たちを見た時、人間の傲慢さについて改めて考えさせられることとなりました・・

保健所の人たちも様々に努力して飼い主を探したり、マナー向上の啓発をしたりする中で、年々かなり収容数が減ってきてはいるものの、残念ながらにも安楽死させられてしまう動物たちはいまだ後を絶ちません・・

保健所の人たちもあの過酷な現場で、どのような気持ちにて動物たちを見送るのか・・考えただけでも胸が痛みました・・「動物虐待、動物蹂躙だ」、「あそこはアウシュビッツだ」とかなり厳しい批判も受けながらにです・・

何とか動物たちの慰霊と併せて、保健所の方たちの気持ちも微力ながらにも癒せないものかと、毎年法話を真摯にさせて頂いてはおります。

浦上哲也様のおっしゃられるように、私たちは日々、様々な「いのち」を頂いて生かされて生きることができております。そこに差別を持って、動物たちにおいても自分のペットだけを愛すれば良いということではいけないと考えております。皆、それぞれ、この縁起なる世界において精一杯に生きています。そのものたちにも少しばかりでも思いを寄せて、大事に大切に思い、頂いた「いのち」にも感謝して報恩を持って応えていくこと、例えば、少しでも自然環境のことを考えて、保護やエコを心掛けたり、ふと水におぼれて困っている生き物たちがいれば、そっと助けてあげたり、あるいは地面を気にして歩いて、生き物たちを踏み殺さないようにしたりと、ほんの少しでも気遣いができていけるようになれば、優しい、思いやりの心も育めていけるのではないだろうかと存じております。

拙生、この度は、拙寺の草木禽獣沙巌供養塔前にてその野良犬くんにも思いを寄せさせて頂きまして日々ご供養を申し上げさせて頂きます。

さくゆう様におかれましても、これから、動物たちにも、ほんの少しでも日々思いやりを持って接してあげれていくことで、それを野良犬くんへの慰霊・供養として、その野良犬くんも浄域へと赴けるようにとご祈念頂けましたらと存じております。

川口英俊 合掌

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Eishun Kawaguchi
最新の仏教論考はこちらでご覧頂くことができますが、公開、非公開は随時に判断...
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憶念

さくゆうさん。

聞かせてくれてありがとうございました。
ずっと心の中で思ってらっしゃったのですね。

自分を責めたいお気持ちや自分がしたことが正しかったのか、判断に迷った部分もあったかもしれません。
ですが、浦上師のお話でもありますように何が幸せだったのかという答えは算数のように1つの答えで成り立つものではありません。

保健所の職員さんが帰られたあとの「誰が呼んだ」とか「可哀想」とかの声に心が傷ついたかもしれませんが、その方たちが7年経った今もずっとその犬のことを念じているかといえばそうでない気がします。

その場限りのことで忘れ去られることの多い日常ですが、あの場にいた中でさくゆうさんだけが名も知らないその犬のことをずっと今まで思い続けていらっしゃる。
そのことは尊い事だと思います。

このhasunohaのご縁でさくゆうさんがこの場で聞かせてくれなければ、その犬のことを私も知ることはなかったです。
さくゆうさんが教えてくださったことで、その犬のことを片隅に思いながら私も日々の法務の中つとめます。

今もし、7年前の自分に何かひとこと声をかけられるとするなら、「普通なら忘れ去られそうな名もなき犬のことを7年も思い続けることができた。そのうえ、犬をご縁としたお坊さんたちとの仏縁もいただくことができた。あの時は辛かったけれど、今のわたしは感謝しています」
という部分も心の片隅に留めてくださいませ。

あまり自分を責め過ぎないでください。

ここでのご縁に感謝いたします。
なまんだぶつ。

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自分のことはあまり好きじゃない。 でも、だから、せめて自分だけは 自分...
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さくゆう様。

貴女様のお心に長らく留まっていた此の問題が、此処hasunohaへのご投稿で安らかに解けて行かれる事に成ればと存じます。

貴女のお心を縛っていた、他の方からのお言葉…「保健所の職員さんが帰られたあとの『誰が呼んだ』とか『可哀想』とかの声…
しかし、其れは無責任な戯言と捉えて下さいませ。責任が取れない方々の戯言と…

貴女には、何等他から責められる事等は有る筈も無く、其のワンコ君の安らかな命の終焉の手助けを為さったとお考え下されれば宜しいのではと存じます。

先にお答えの各師のお答えもお読みに成られ、心安らかにお過ごし下さいませ。

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色々の悩み事がこの世には沢山有ります。 大学の卒論で密教天文暦法を研究致...
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質問者からのお礼

浦上さま。

ありがとうございます。
仰る通り、その頃から頂きますやご馳走さまでしたという言葉を
大切に扱うようになったかも知れません

さらに、身勝手な動物愛護の心から
全てを助けたいと思うようになっていたのかもと、気づきました

本当に、ありがとうございます

川口さま。

ありがとうございます。
辛い現場へ出向かれておられるのですね。現場を知ってらっしゃる方だからこその
お言葉、とても心に響きました。
分け隔てなく。というのは時に難しいことですが、優しい心を持つ人になりたいので
苦手な虫も、出来るだけ共存の思いを心がけてみます。

野良犬君に、お心を寄せてくださったことに感謝いたします。

泰庵さま。

ありがとうございます。
私が、どちらかと言えば悪いことをしてしまったかなと思ってきたことを
尊いことでもあるとの文面に、救われた思いです。

仰られるように、あの出来事がなかったら
今のこのご縁はなかったかも知れません。
プラスの考え方を教えてくださり、本当にありがとうございます。

沙門さま。

ありがとうございます。
そうなんですね。私は、その言葉に苦しんでいたのだと気づきました。
そして、保健所や可哀想という言葉を聞くと当時の光景を思い出してしまう自分にも
気がつきました。

終焉のお手伝い。
私の思いを綺麗な言葉で伝えて下さったことに、感謝いたします。

私は、この思いをここで吐き出すことができて心から良かったと思っています。

回答を頂けるのか、不安でしたが
きちんと答えて下さり、そのどれもが胸を打つ言葉で溢れていました。
質問を書いている時には涙が止まりませんでした。

回答を読んだ時には、さらに涙が止まりませんでした。
何度読み返しても涙が止まらなくて、お礼のコメントが遅くなってしまいました。

やっと落ち着けました。
そして、回答を頂くまえの私よりも少しだけ穏やかな気分の私がいます。

ずっと抱えてきた気持ちを、皆様に解きほぐして頂けたことに
「感謝」の言葉では表せない程の、とても大きなナニカを感じております。

また読み返し、今の気持ちを忘れないように過ごして生きたいです。
本当に、ありがとうございました。

あれから、幾分か月日が経ちました
ここで頂いた文言を、何度も何度も読み返し涙し
それでも色々と考えて行く中で、当初よりも深く読み解くことができるようになりました。

最近は、あのワンコの夢を見なくなりました
里親となった犬も、持病の悪化で天国に逝きました
元々飼っている犬は、老犬ながら日々元気です

今までは、私がダメだったのかと
自分の気持ちばかりを考えていましたが
今は、亡くなった犬への感謝を思う毎日です
会わせてくれてありがとう
きっと私に足りない何かを伝えに来てくれたのかな。

以前のモヤモヤとした思いは少なくなりました
それよりも、なにか自分が前を向いて出来ることをと思い
地元の里親探しのボランティアをされている方のお手伝いを
少しだけさせて頂けてます

私を前に向かせてくれた皆様にお礼を言いたいのです
ありがとうございます

私の暗い気持ちが救われたと思います
本当に、ありがとうございます

世知辛いとも言われる世の中ですが
私にとってここは、とても温かい言葉の世界です

「供養全般」問答一覧

深い懺悔と感謝

いつもありがとうございます。三月の桃の節句も過ぎ、お彼岸が近づいてきました。hasunohaの皆様におかれましては日々、健やかにお過ごしのことと思います。 一時期、私は人生をひっくり返すほどの思いに駆られたこともありました。今年のバレンタインを過ぎた頃から、今は家族のありがたみを強く感じるようになり、毎日思いやりに支えられ、相変わらず週7日休み無しで外での仕事に励んでいる今日この頃です。 毎日が平和で穏やかな落ち着いた空気、他愛もなく些細なことの積み重ねですが、それらすべてが本当に、職場も家庭も、そして治療院にも、良い人たちにご縁があったこと、ひとつひとつに感謝です。これからも日々の幸せを大切に育んでいくことが、ご先祖様への恩返しにも繋がる明るい人生への道標なのかなと有難く思います。 お世話になった治療家の先生に、しばらくお休みすることを伝えました。その節は本当に、この上なく尽くしてくれたことに深謝の限りです。つい先生の優しさに甘えてしまい、助けたい側と助けられる側の引き合う力がぐいぐい強くなりすぎてしまった節がありました。徐々に私の感情が不安定になり、体調も崩れてしまい、元の近所に戻しました。いろんな人に打ち明けた昨年から年末年始と引き換えに、この春先は自分自身とひとりで向き合う修正が必要になったこと…あらためて自己成長へと繋げる良いきっかけになりました。 今でも毎日、先生のことが心に浮かんできます。それだけ特別な存在であることには変わりありません。頂いた思い出、温かい言葉の数々が、前向きに仕事に取り組む原動力となってくれます。2月といえば、確定申告に自動車免許の更新の時期。両方ともクリアでき、特に下がると思っていた年収が微々たる上昇していました。驚きを隠せず、念願の学びのための貯金も着実に増えていること、とても有り難く思います。 他の先生からみても親しくなりすぎた故に、遠慮もなくなり、お互い言いたい放題で喧嘩状態にもなりました。本音を明かした(ぶつけ合った)ことは、それだけ相手を強く思うからでもあり、アンビバレントそのものでした。ひと月近く、間を空けた今、直筆の手紙で、お詫びとお礼、そして相手の未来の幸せを願う想いを伝えたいです。 共に成長しあえる良い関係でいられるよう、しっかりとした自分となるために、アドバイスいただけましたら幸いです。

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