怒りが抑えられなくなりつらいです
私は小さい頃から何事に対しても腹が立たない性格でした。親や学校の先生から叱られたり注意を受けても(自分で言うのもなんですが)むくれたりせずに受け止めるので、つぐみちゃんは素直だねと言われていました。
ところが最近注意を受けたりすると激しく落ち込むか、または憎しみに近い怒りが湧いてきて、「殺してやる!」とさえ思うようになってしまいます。もちろん実行には移しませんし、物に当たったり態度には表さないのですが気持ちを落ち着けるために自分の手に爪を立てたりトイレに篭ってしばらく一人にならなければなりません。
私がそういう風になったのは初めて就職した職場を辞めた後からでした。
小さい頃から夢だった職業についたのですが、先輩からの指導が厳しく、私はいつも失敗をして激しく怒られたりして毎日泣いていました。何を怒られていたのかは今は思い出せませんが、その時の恐怖感などは三年経った今でもふとした瞬間にありありと蘇ります。それでも失敗ばかりする私が悪いんだと思ってミスをしないように頑張るのですが、仕事量が多くてマルチタスクができない私はまた失敗して怒られてしまいます。そのうち「また失敗したらどうしよう」「また怒られる」と思ったら思考が固まってしまって余計にミスをする…という悪循環に陥り、抜け出せなくなってしまいました。先輩は私に失望していたと思います。
県外就職で初めて親や友達から離れて生活していたのもあって相談できる相手や気を紛らわせる遊び相手もおらず、次第に閉塞感に押し潰されて何も考えられなくなりました。
辞職後、「憧れだった職業を辞めた」「ミスばかりする自分を変えられなかった」という後悔と自責の念だけが残りました。加えてその職場は昔から先輩が後輩に厳しく指導するのが常らしく、私の指導にあたった先輩もよく怒られて泣いていたと聞いたので、「先輩たちは耐えられたのに私は耐えられなかった」と思うと自分が情けなくて仕方なく、死ぬ事ばかり考えていました。
でも最近「私はあんなに怒られる必要なんてなかった!」という思いが湧いてくるようになり、かつての先輩に激しい怒りや憎しみを感じるようになり、殺せるものなら殺してやりたいと思いさえします。
その怒りが燻っているのか、最近些細な事でイライラがコントロールできなくなってしまい、とても苦しいです。
どうしたらこの怒りを鎮めることができるでしょうか。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
済んだことは忘れなさい
「この世においては
怨みに対して怨みをもって返すならば
ついに怨みは静まることがない
怨みを捨ててこそ静まる
これは永遠の真理である」
(法句経)
怨みに、怨みをもって返しても、永遠に怨みは消えないよ。
怨みには徳(真心・寛容)の心をもって返そう。
心がざわついたときは、このサイトに気持ちを綴って、お坊さんたちに受けとめてもらえばいい。
少しずつでいい、恨む気持ちを捨てていこう。
穏やかな心を取り戻すための、唯一の手段です。
先輩と自分を許してあげてください
この世においては、怨みに対して怨みをもって返すならば、ついに怨みは静まることがない。
怨みを捨ててこそ静まる。
これは永遠の真理である。(法句経5)
お釈迦様の言葉です。
また、天台宗の開祖、最澄様も、
「怨みには徳をもって返せ」と説きました。
先輩が理不尽に厳しかったのは、それ以前からあった社風、そして経営者に原因があります。そしてその社風や経営を生んだ様々な要因や経緯が過去にあったのでしょう。その先輩も被害者です。もう許してあげてください。
また、それに耐えられなかったあなた自身も許してあげてください。その時はできるだけのことはやったのですから。誰に恥じる事もありません。精一杯やったからこそ悔しくて泣いたのです。
あなたが先輩や過去の自分を許せるようになれば、今の他人からの指摘や注意なども許せるようになり、怒りや怨みを起こさないようになるでしょう。
私たち人間は愚かな凡夫です。誰でも間違った事もしてしまうのです。浄土宗の祖、法然様も自らを凡夫だと言っていました。
他人の過ちに寛容になること、自分の過ちを認めること、この事を大切にして欲しいと思います。
なお、家でイライラした時は、本堂で落ち着くまで南無阿弥陀仏と念仏を唱えてください。
あと、家に法句経の本があれば読んでください。
PS.林様と回答が被りましたね。同じ本が手元にあったりして…(^_^;)
質問者からのお礼
お礼が遅くなって申し訳ありません。ずっと読み返しては考えていました。
林様
法句経の言葉にはっとしました。確かに私はもし何かしらの形で先輩に復讐したとしてもきっと本当の意味で幸せにはならないだろうと気づきました。こんな単純な事にすら気がつかないほど心が乱れていた思います。ご指摘くださってありがとうございました。済んだ事を忘れることも、恨みを捨てることもまだ今の私には難しいですが、少しずつ努力していきます。辛くなったらまた寄せさせていただきますのでその時はまたどうぞよろしくお願いします。
聖章様
自分も許す、ということは考えていませんでした。私の今までの行いがあの地獄を引き寄せたのだろうと思ってすらいたので、自分の行いを許すという発想はありませんでした。気持ちが軽くなった気がします。ありがとうございました。法句経はどこかにあったと思うので探して読んでみます。どうしても心が鎮まらない時は家の仏様におすがりしてみます。
お二人共本当にありがとうございました。