過去の記憶と今の自分
以前相談させてもらったものです。
前回息子の事を相談させていただいたんですが、今回も息子との関わりについて相談させてください。
以前から息子の事でイライラしてしまい、強く怒ってしまいます。
後で冷静になって考えた時、そんなことで怒らなくてもと思うような事でも、その時の感情で強く怒ってしまうのです。
正直、顔を叩いた事も過去あります。
甘えたいのもわかっているのですが、甘えられるのも苦手です。
そして、最近、息子が自分自身の事を蔑むような言い方をしだしました。
「僕は怒られてばかりでバカだから」とか…
その時、どうしようもない罪悪感が私を襲います。
自分自身、幼少期に親から褒められた記憶や抱きしめられた記憶がなく、怒鳴られた事、人と比べられた事しか記憶にありません。
そんな親にはなりたくないと思いながらも、自分の親と同じやり方をしてしまっています。
悪循環になっている事はわかっているのですが、どうしたらいいのかわかりません。
どうか、力をお貸しください。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
難しいかもしれませんが。
こんな事を試してみませんか。ちょっと難しいかもしれませんけど。
子供さんを抱きしめて、抱きしめたままでこう言ってください。
抱きしめたままなら顔が見えないので言いやすいかと思います。
「お母さんは、あなたが大好きです。
でも、お母さんはあなたと上手に触れ合う事が苦手です。
叩いてしまった事もありましたね。ごめんなさい。
これからも上手にできるか自信はありませんけど、一生懸命やりますね。
おぼえておいてほしいのだけど。
お母さんはあなたの事が大好きです」
難しいかもしれないけど、一度できれば何度でもできますよ。
抱きしめたりするのは難しいですか?
あの子が生まれて初めて抱きしめた時から、ずっとあの子はあなたの子供さんですよ。
良いところを褒める努力も必要ですよ
他人を見ていると、長所よりも短所が目立つものですし、良い点よりも悪い点の方が目につきますよね。子育てにおいても、同様だと思います。直したい、注意したい「欠点」の方が目につき、必然的に怒鳴ってしまうことが多くなる。どこの親も同じですよ。
でも、注意し怒鳴るばかりでは、子供さんだってたまったものじゃないですよね。私も経験してきたことですし、あなた自身も経験してきたことだと思います。長所もあって、短所もあってこそ、一人の人間です。また、長所と短所は表裏一体な場合も多いんです。
「娘の性格と私の性格」 http://hasunoha.jp/questions/5474
暖かい、大らかな心で子供さんを見守ってあげましょう。どうしても叱らなければならないこともあると思いますが、一つ叱ったら、別の機会に必ず一つ褒めてあげましょう。あなた自身が褒められたことが無く、叱られた記憶だけであることを悲しく思うなら、「褒めてあげる努力」をしましょう。
日々の生活の中で、物事の善悪を教え、正しい生活習慣を躾ていくことは大事です。ですから、叱ることは大事です。叱ることは必要です。但し、普段から事の善悪を教え説明し、きちんとした躾を行った上で、違反行為や怠慢があった時にきつく注意するようにしてください。ただ怒鳴り散らしたり、八つ当たりするような𠮟り方にはならないように注意しましょう。
子育てしていく上で、愛語が大事です。
「利を説いて叱る。情をもって叱る」 http://hasunoha.jp/questions/3538
>
愛語には、やさしい言葉「春風心」ときびしい言葉「秋霜心」があります。春風心は春風のようにふんわりと人を包んであげる言葉。秋霜心は短い言葉だけれど、この一語の厳しさは私たちを目覚めさせ変えてゆく力をもらっている言葉。 酒井大岳著『正法眼蔵の愛語に学ぶ』より
>
子供さんを叱るにしても、子供さんへの愛語となる叱り方を心がけてください。
質問者からのお礼
ご回答、本当にありがとうございます。
お二人様の言葉を見て、今の自分はこんな事できていないなと改めて痛感しました。
抱きしめる…なかなか難しいですが、少しずつ心がけて行こうかと思います。
叱る中にも愛を忘れず、これからも努力していこうと思います。
ありがとうございました。