やりどころのない怒り
会社に70になる老害がいます。常識常識言う割には本人に全く常識が無く、大したことじゃないのにすぐ大声を出し、大騒ぎします。この前も女性社員に難癖をつけ恫喝し、会社をやめると言わせました。(辞めはしませんでした)また、金に汚く、詳細のわからない領収書を持ってきて、質問すると大騒ぎします。旅費も大幅に水増しして請求してきます。
僧侶の皆様には怒られてしまう言い方かもしれませんが、本当に人間のクズだと思います。生きている価値が無いと思います。こんな輩に毎日腹を立てています。会社からいなくなってくれないからには、自分の内面的なものでどうにかするしかないと思う事があります。いいアドバイスをお願いします。
どうしても楽な道を選んでしまう。自分の見てくれが良くないくせに、美人と付き合いたいとか思ってしまう。立場を利用して偉そうにしたり、私腹を肥やそうとする人間を殺してやりたい位憎んでしまうことがある。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
怨憎会苦からの解脱方法
憎い人との出会いは避けられないものですが、その憎い人が憎い人でならならなくなる方法は、その人の「実物」を見ることです。
アナタは無意識のうちに、その人に自分の価値観のラベルを張り付けてしまっているのです。
確かに、誰がみても「おかしい」「すさまじい」人はいます。
ゴミおじさんなどもまさにそのたぐいでしょう。
ですが、禅ではその人には、良いも悪いも、好きも嫌いもついていない所をみろ、と説きます。
実物とは、自分の好き嫌いや価値観のラベルを張り付ける前の姿です。
その人を嫌いになり出した0・1秒前はどうだったでしょうか?ただの人であったはずです。
また、たった今、その人が目の前にいない時はどうだったでしょうか?
忘れていたはずです。
あなたが問題にしていなかったからです。
拾い上げること、ピックアップがなかったから問題にもならなかったのです。
この様に、好ましくない事、キライな事というのは「自分にとって都合が悪い」事が生じた習慣だけが問題であって、その人と出会っていない時や問題にしていない時には、まるで問題になっていないはずです。
さらには、その人と同じ部屋にいても、そのことを忘れている時には、まるで問題になっていないはずです。禅では、これを無心といいます。
わたくしする気持ちがないから、無私心とも言います。
無心とは、空っぽになれという事ではありません。
その事の中に居ながら、そのことを忘れていることです。
たった今、あなたは、立っていながら自分の足も、座っていながら腰も、忘れられていたはずです。
そういう、そのことの中に在りながら、そのことを忘じている様子を大事になさってください。
自分がひきよせを起こさなければ、その人が、ただ、そこに「ぼん」といるだけなのです。
あなたはアナタを生きることです。
もう一度、申し上げます。
その人には、あなたの思ったラベルは何一つついていません。
自分の私的な、良し悪し、好き嫌いを除いて、その人そのものを、肉眼だけで見ることです。
すると、そこに自分の思いを重ねる以前の「ただの」その人に出会う事が出来るはずです。
キーワードは「無私」「無評価」「ノンラベル」。
それが、あなたにとっての、仏道修行です。
お気持ちよく判ります
必ずしもご高齢の方とは限りませんが、「一体何なんだ!」という相手は誰にでも存在することでしょう。
結論から申し上げますと、家族とか他人とかいう属性にかかわらず、最終的には結局は受け入れるか否かでしょう。
勿論、排除しても結構です。相手を自分のテリトリーから排除することが出来なければ、自分が相手から遠ざかるの一つの解決方法でしょう。ただ、その人からは逃れることが出来たとしても、何処に行っても程度の差はあれ、必ずまた嫌な人が現れることだと思います。
また腹を立てて、イライラしても、ほとんど相手は意に介していないことが多いですし、まともにやり合って喧嘩にでもなったら、結局損をするのは自分自身です。だから泣き寝入りじゃないですが、「あの人はそういう人だ」と割り切って付き合うしか無いと思います。
佛教が扱っているのは、他人の心や周りの環境を変える方法ではありません。あくまでも自分の心、気持ちの持ち様を変えていく方法です。ですので他人の言動に腹を立てたら、自分は一体その人の何に対して腹を立ててるのかを、冷静に観察してみるのも一興です。
ほとんどの場合は、「自分の尺度に合わない」ことが多いと思うのですが、考えてみれば自分だって「他人の尺度には合わない」行動をしているものです。だからある程度は、お互い様だと思うしか無いと思います。
それともう一つは腹を立てても、自分にとって何一つメリットはありません。
先ずはそのことを、繰り返し自らに言い聞かせて、本当に必要な問題がある時は、冷静に周りの人達とも相談しながら、解決策を協議するのが宜しいかと思います。
質問者からのお礼
山本様、丹下様ご回答ありがとうございます。この人物の事は本当に嫌いで、夢にまで出てくる位です。考えると吐き気がするときもあり、会社で実際に2回ほど嘔吐したこともあります。ご両名様のアドバイスを参考に、今後は自分の内面の修業を思います。今後もよろしくお願いいたします。