昨日義父が亡くなり、本日お通夜です。
3歳(幼稚園年少)の息子にどのように説明すれば良いか悩んでおります。
夫の実家へは月に何度か行っておりましたし、一緒に旅行もしたりと息子にとってじじは身近な存在で大好きだったと思います。
祖父は自宅で病気療養中でしたので、具合が悪そうな姿も見ていますし、亡くなる前日も会っています。
あまりオブラートに包み過ぎた説明もどうなのかなと思いますが、お通夜や告別式でびっくりさせたくもないので、息子なりに祖父の死と言うものを納得できるような説明をアドバイスお願いします。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
おさかなさま
今夜がお通夜との事ですので、取り急ぎお返事をさせて頂きます。
お通夜ご葬儀の場に、小さな子がいることは多々あります。3歳ぐらいですと、普段会えない人たちに会ってハイテンションになり、笑い転げる場合もありますが、お叱りになりませぬよう。
(まれに、雰囲気を感じ取って静かにしている子もいますが)
いずれにしても、「人の死」をハッキリとは理解できないと思います。
けれど、親戚が集まり、いつもと違う雰囲気を感じとり、普段泣かない大人が涙を流す姿を見ることは、心の成長にとって大切なことだと思います。
また、療養中の姿を見て、亡くなる前日にも会っているとの事ですので、おっしゃる通り隠し過ぎずに伝えてあげて下さい。可能であれば、お骨上げも立ち会わせて頂ければ、と思います。
なんと伝えるか、ですが、私だったら「じじは、ほとけさまのお国に行ったんだよ。もう遊んでもらったり話したりは出来ないけど、ずっと◎◎ちゃんの事を心配して見ていてくれるからね」と言うでしょうか。
お義父さんの、いのちの授業です。
お子さんだけでなく、皆さまでお受け止め下さい。
参考までに…
『佛さまのお國』 金子みすゞ
おなじところへゆくのなら、
み佛さまはだれよりか、
わたくしたちがお好きなの。
あんないい子の花たちや、
みんなにいい唄きかせてて、
鐵砲で射たれる鳥たちと、
おなじところへゆくのなら。
ちがふところへゆくのなら、
わたくしたちの行くとこは、
一ばんひくいとこなのよ。
一ばんひくいとこだつて、
私たちには行けないの。
それは支那より遠いから、
それは、星より高いから。
最初から無理にお子さんに納得させようとせず、現場そのものの空気を感じさせるのが一番良いのではないでしょうか。
もっと大切なことは親が亡き方にしっかりと寄り添い、心を傾け一生懸命にご供養の真心をあらわにすることです。
ついついお子さんのことが優先になり、お別れよりもお子さんの面倒見が中心になろうかと思われますが、今夜のお通夜、明日の告別式と、ご夫婦揃って亡くなられた方へしっかり向き合うことが良いと思います。それだけで何となく、雰囲気を子供さんなりに察するのではないでしょうか。
もし「じじはどうしたの?」「どこへ行ったの?」とお尋ねになられたら、お子様が納得いかれるまで、素直に向き合ってお伝えになられればよろしいかと思います。
人が亡くなる事をお子さま向きに言い換えると、
・ご先祖様の所に帰った・仏様の世界で生まれた・お星様になった・極楽浄土へ旅立たれた・すでに亡くなられた方のところへ逝かれた・仏様がお迎えになったなどと、お伝えするのも良いかと思います。
ですが、やがて多感なお年頃になられて、説明を求められた時にきちんと答えられるように、「死とはどういうことなのか」を曖昧にせず、親御さん方が正しく理解しておく必要があると思います。
きちんと正しく真実を伝えることで、死に対する憂い、恐れがなくなる事でありましょう。
おさかな様へ
改めまして、この度は御義父様のご逝去、誠にお悔やみを申し上げます。心からご冥福をお祈り申し上げます。
その後いかがでしょうか。
回答が遅くなりまして、参考程度に見ていただけましたら光栄でございます。
3歳にもなればもうすでにいろいろわかる部分はあると思います。
ましてや生前多くの関わりのあった方。
そのまま亡くなったことをお伝えすることが大切であると考えます。
最近では、人が亡くなる場を子供に見せたくないという親が増えていると聞きます。
しかしながら、非常に自分の存在、いのちについて考える大変貴重な体験であり
そう何度も体験できることではない機会をぜひ例え小さな子供さんであっても
体験させてほしいと思っております。 合掌
なまんだぶつ。
おさかな様。
子どもさんがイメージをつかむ手段として絵本を使うのはいかがでしょうか。
「おじいちゃんのごくらくごくらく」
「わすれられないおくりもの」 など。
生身の故人とはもう会えなくなるかもしれませんが、
故人の死とともにかかわった人の記憶がリセットされるわけではありません。
心は残ります。
今は告別式や還骨など非日常の儀式の最中かもしれませんが、ふと振り返る機会がやってくると思います。
そのとき「どこにいった?」も大事ですが
「じじと一緒だった人生」はどんなだったか「思いで」を共有することも大事にしていただければと思います。
じじと逢えなくなっても、じじが子どもさんの支えのひとつであり続けますように。
おさかな様
川口英俊でございます。問いへの拙生のお答えとなります。
この度は御義父様のご逝去、誠にお悔やみを申し上げます。心からご冥福をお祈り申し上げます。
幼いお孫さんへのご説明・・お悲しみの中でのお気遣い、誠にお察し申し上げます。
本日お通夜とのことであまり時間がありませんので、端的に・・
「○○ちゃん、じじは、ほとけさまの国へと遠足に出掛けるのです。ほとけさまの国は幼稚園のように先生や友達もいっぱいいて、色々と楽しいところです。しばらくお別れにはなるけれど、○○ちゃんがずっと賢くしていたら、また、きっとほとけさまの国で、じじとも会えることになりますよ。今日、明日としっかりといってらっしゃいと見送ってあげましょうね」
補足として・・「これからも悪いことはせずに、賢く過ごしていくことが、じじの喜ばれることですよ」とも付け加えて頂ければ幸いでございます。色々と中途半端なことにて失礼致しました。
川口英俊 合掌
さっそくのご回答、ありがとうございます。
息子にも大変分かりやすい説明だと思います。
今は悲しみの方が大きいのですが、私もしっかり見送りたいです。
浦上 哲也さま
ご回答ありがとうございます。
じじがいつも見ていてくれること、しっかり伝えたいと思います。
まだ3歳とは言え、いろいろと理解していますし、息子は繊細なところがあるので心配ですが、まさしく心の成長なのかもしれません。
お骨上げ、参加させる予定です。
丹下 覚元さま
ご回答ありがとうございます。
息子に感じさせるのが一番とのこと、確かにその通りかもしれません。
私自身、まだ死とはどう言うものなのかしっかりと理解出来ている自信がありませんが、義父の心に寄り添い、一生懸命供養してまいりたいと思います。
追記。先日、義父の49日の法要を終えました。
最初は息子になんて伝えよう!困った!と思い質問しましたが、じじは私にとって、血は繋がって居ないけれど実の父親以上の存在でしたので、自分自身が救われる回答ばかりでした。
回答してくださったみなさま、ほんとうにありがとうございました。