夫の心を楽にしてあげたい
はじめまして。
私は47歳の主婦です。夫とは去年再婚同士で結婚しました。夫は歯科医で、普段はどうしたらちゃんと診てあげられるか、など家でも話してるような真面目な人です。
ただ、人に対して不信感が強くて特にお酒を飲むと、周りの人間はみんな敵、というようなことを言います。しかも、たくさん飲んだときなどはひどく荒れて大声を出します。そんなときは必ず私に対して悪意むき出しで罵ります。一つ例えですが、夫と実家から帰宅するときカーナビで「自宅へ帰る」とセットした夫に、「いつもセットしてるね」と何気に言ったことがありました。それはもう何か月も前のことです。一昨日、また夫がお酒をたくさん飲んだ時、「何年経ったら道を覚えられるの?」と言って私が夫をバカにした、という話に夫の中で変わっていました。
先日、私が長く飼ってたネコが亡くなったとき夫はまだ短い付き合いだったのにひどく悲しんでくれました。でも、お酒を飲んだら、そのネコと長くいっしょにいた私の悲しみに比べたら自分の悲しみなんて薄っぺらいと思ってるのだろう、と荒れて言いました。
夫は、みんな敵なのに普段は頑張って耐えてる、という意識があまりに強くて酔ったときにそういう気持ちを私に当たるしかないのだと思います。
ひどく私を罵ったら翌日は、ごめん、と言って数日は全くお酒を飲まずに過ごしています。
あまり飲まないで、と言ってたこともありました。素面のときは承諾してくれるけど飲み始めたら、そうお願いした言葉も夫を怒らせる種になったので、とにかく私は「酔ったときに怒りの原因になるような言葉を普段から言わない」と最近は決めています。それでも、本当に何の深い意味もなく発した言葉が夫の中で自分を責める言葉に変化して残っているのです。
夫が周りの人間はみんな敵だと思う考えは変えられないけど、私はそんな夫にどう接したらいいかわかりません。
私が何か意見を言うと、まず否定することから返事が返ってくるのです。
私と居ることで心が楽になる、って思ってもらいたいです。
今はただ、夫がお酒を飲んで気持ちを爆発させる時間がきたら何を言われても黙って聞いてることしかできません。
夫には体を大切にしてほしいのですが、今のままではいつか夫の体も壊れてしまいます。
夫の心が楽になるために、私にできることはあるのでしょうか?
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
悲観・否定・批難という3つの火
かしらにみんな“ひ”が付くので、これを私は三つの火と呼んでいます。
悲観…暗い考え マイナス思考
否定…打ち消し ダメ出し 拒絶
批難…悪くいう ケチつける 責める
これらを、あなたがしない・させない事です。
これらのマイナスエネルギーは人間を苦しめるネガティブな意識、心の悪玉菌まさに煩悩の炎。
その反対の善玉菌修行が
①楽観する②肯定する③称賛する
これを最終的に本人がお一人でもできるように奥様がまずは、何気無い会話の中でキャンドルに火を灯すように継続的に続けられることです。
具体的に、会話の中に後ろ向き発言があった時に前向き発言に切り替えて差し上げることです。
「ああ、どうせ、結局…、またか…、」
楽観①“大丈夫だと思うわ”“良かったじゃない”“まだまだよ”
肯定②“ハイ・なるほど・確かに・そうよね”( でも、だけどの否定は厳禁)
称賛③“凄いじゃないですか・さすがあなた・あなたのおかげ、助かってます、一緒になれて良かった”(^.^)
などの元気になれる発言を奥様も増やし、不断の愛情を表現を注ぎ続けて差し上げることです。
ご主人はおそらく
Aご家族・愛されるべき人から称賛・承認された経験が少ないか、
Bご自身の高い理念のせいで小さな完璧主義に陥っておられると思います。
A劣等意識・コンプレックスの根源は恐れ、不安です。
自分が誰かと比べて劣るような嫌な気持ちをもうこれ以上味わいたくないのです。
自分だけは一生あなたの味方よ、という事をハッキリと伝えて差し上げてください。
B完璧主義とは99点でも自分を許せないのです。思考回路が減点方式で、減ってしまうことが問題になるのです。理想の高さがそこそこに下がれば穏やかになるものです。
これもできた、あれも出来たじゃないという0からポイントが上がって行く加算方式になっていただけるように、獲得できたところ、学べたところなどに気持ちを注いでいただけるように励ますべきです。
励まし、褒める一番の方法は感謝です。
お見送りの時や帰り際に感謝の気持ちを伝え続けて差し上げることです。
プラス思考の基本は、マイナス意識の撲滅が基本です。
自分をいじめること、自分を卑下すること、悲観・否定・批難のマイナス意識を本人が抑制し、周りの方が楽観、寛容、肯定、称賛、承認をつづけることで徐々に“考え方”が変わっていかれると思います。
これから人生をつくりあげていきましょう。
なまんだぶつ。
とうこ様
私の近くにも似た事例がありました。
日々、患者さんのことをちゃんと真面目に考えていらっしゃるご主人様ゆえのしんどさもあるかと思います。
ネット相談の限界もあり、参考になるかどうかはとうこ様が判断くださいませ。
とうこ様の真剣な思い、聴かせていただきありがとうございます。
大事にしたい点がいくつかあります。
人間不信についてはとうこ様もお察しの通りなかなか変わるものではありません。
ですが、再婚生活当初は喧嘩ばかりの夫婦でも7,8年たつとそう言いながら不信度100%が不信度80%位まで下がることもあります。少しづつの改善を願えたらと思います。
お酒については、禁酒をすすめるより、「酒の上で嫌なこと言われるのは嫌だけどあなたへの愛は変わらない」「そんな程度で動揺する気持ちで再婚を決めた訳じゃない」と伝える覚悟があるとありがたいです。
ご主人様も人を信じたいけれどそれができない辛さ、気を許すことと心を許すことのバランスをとるのは得手でないため不安が強くなってしまう。そんなことってございませんか。
患者様への診療は完璧を求められていますが、夫婦の場合はウイークポイントを互いに補える関係になるのが楽なんじゃないでしょうか。
私の近くにも似た事例がありますが、ご主人様へ気を配るあまり、とうこ様ご自身が振り回され過ぎないことを念じております。
アルコールを別のものへ
何気ない言葉が全て、そのように受け取られてしまうなんてお辛いですね。ご主人の身体も心配ですが、とうこさんの気持ちが折れてしまわないかも心配です。
一番の解決法はご主人がお酒を止めることだと思いました。
「大人なんだからお酒くらい…・」と思われるかも知れませんが、アルコール中毒は覚醒剤中毒より遥かに辞めるのが難しいことは生体実験でも証明されています。ご主人にとって仕事が終わった後の唯一の楽しみなのかも知れませんが、なぜお酒を飲むのかが分かれば、別のものに代えることもできると思います。
・ストレス発散
・おいしいものが飲み食いしたい
etc.
ストレス発散なら体を動かしたり、おいしいものなら別のものもあるでしょう。
よりよい歯科診療の為にもいいことだと思います。とうこさんから断酒をすすめることが難しい場合、周りの方に協力をあおげればよいのですが。
不飲酒戒
とうこ様
川口英俊でございます。問いへの拙生のお答えとなります。
仏教の戒律において、在家者が特に守るべき戒として、五戒がございます。
不殺生戒・・みだりに生き物を殺めない
不偸盗戒・・盗むことをしない
不邪淫戒・・不倫しない
不妄語戒・・嘘をつかない
不飲酒戒・・酒を飲まない
拙生も増田俊康様がおっしゃられますように、アルコールは控えめにすべきであるのではないかと存じております。
アルコールの飲み過ぎは身体を壊す原因となり、また色々な煩悩を制御できなくなって正常な判断を誤ることもあり、それで人生そのものを台無しにしてしまうことさえもあります。他への迷惑行為としても飲酒運転による事故や喧嘩による傷害事件など色々と挙げることができます。
アルコールの飲み過ぎは、煩悩を誘発し、悪業を積むことに繋がりかねないため、仏教においても「不飲酒戒」を定めて守るようにしなければならないことになっていると考えることができます。
旦那様は、アルコールが入ると極端にでは無いにしても性格が変わられるご様子ですので、程度の差はあれどもやはりアルコール中毒ではないかと思われます。
アルコール依存症
http://ja.wikipedia.org/wiki/アルコール依存症
おそらくご本人には当然にその認識は無いでしょうから、時間を掛けて、特にとうこ様が中心として、周囲の皆様のご協力を得ながら、少しずつでも治療に当たられるのが良いのではないかと思われます。まずは適切な治療へ向けて、保健所にご相談なさられるのも一つかと存じますし、断酒会という当事者や家族同士が互いに相談しあって、断酒をサポートし合う自助グループへ参加されるのも良いのではないかと存じます。
断酒会
http://ja.wikipedia.org/wiki/断酒会
あとは、アルコールに頼らずにいかにしてストレスを発散してプレッシャーや不満などから解放してあげることができるかどうかも大切なこととなります。そこは伴侶であるとうこ様のサポートが欠かせないものになるのではないかと存じます。
とにかく旦那様の中毒自覚の受け入れや気持ちの問題、旦那様の性格的なこともありますから、焦らずに時間を掛けて改善へ向けて取り組んでいかれましたら良いのではないかと存じております。
川口英俊 合掌
とうこ様。
僭越ながら、旦那様のお歳と、再婚までの期間がどの位有ったかが不明ですが、
此れ等が長ければ長い程、またお仕事柄、患者様に気を使う事もあっての反動かと…
一度心療内科を受診為されてはと存じますよ。
先ずは其処からお試しに成られてはと存じます。