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たたかいたくはない

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有り難し有り難し 16

幼少の頃より、仏教の中道という考え方に魅力を感じていました。

その後、大病をし、不治の病であることから、今後どのような考え方で生きていこうかと模索していました。

もうたたかうのはやめよう。
もし勝負を挑まれたら、あえて負けよう。
という結論に至りました。

およそ20年後に、まさか仏教徒になろうとは考えたこともありませんでした。

今更ながら、怨親平等という教えを知り、自分に対して危害を加えてくる相手を平等と考えることにかなり苦しみましたが、み仏の教えは守ろうと考えられるようになりました。

ただ、相手が仏教徒でもなく、攻撃的で私を叩き潰そうとしている場合はどうなのでしょう。こちら側からは怨親平等で貫くべきなのでしょうか。

もうたたかうのはやめよう、とかつて決めていたのですが。


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お坊さんからの回答 2件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

お釈迦様の教えに忠実に生きるなら怨親平等を守るべきでしょうね。お釈迦様は殺人鬼に殺されかけても怒りや恨みは持たずに、むしろ相手を哀れんでいました。そして相手を改心させました。

しかし、私達はお釈迦様ほどの完成された人間ではありませんから、同じ対応ができなくても仕方のないことだと思います。
先ずはご自身の身を守ってください。相手を攻撃しなくていいです。それよりも、なるべくそのような人達は避けてください。
何かを悪口を言われても、そっくりそのまま相手にお返ししてください。
そして多少のことは耐え忍んでください。
忍の徳は持戒苦行の徳よりも優れたり、とお釈迦様も言いましたからね。

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私は浄土宗の坊さんです。 少しでも何か参考になればと思って回答しています...
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「入菩薩行論」

Quentin様

川口英俊でございます。問いへの拙生のお答えでございます。

「怨親平等」は、まさに、六波羅蜜の中の「忍辱波羅蜜」の実践であり、重要なこととなります。

六波羅蜜についての実践に関しては、西暦700年頃にインド・ナーランダ僧院の僧侶であったシャーンティデーヴァ(寂天)大師が著された「入菩薩行論」の解説がございます。

菩薩行の修行を進めるには、必ず衆生の存在が必要となります。

つまり、修行の対象となる存在がいなければ、逆に言えば修行できないということになります。

その中で、私に害を与えてくるものという存在が無ければ、忍辱波羅蜜の実践ができないということでもあり、忍辱波羅蜜の実践をさせて頂ける害を与えてくる者こそが、師であって、仏様が姿を変えて私を修行させて頂けている有り難い存在とまでも考えるのであります。

まあ、なかなかいきなりそこまでは思えないのも今は仕方がありませんので、そう思えるようになるまで、修行を少しずつでも進めていくことが大切となります。

有り難い存在とまでは思えなくても、同じように自分も怒りをもって対峙しては、相手と同じように悪業を積むものとなってしまいます。

ただ、それも、あえて負けよう、たたかわないでおこうとされるのは少し極端であり、こちらは、怒らずに、冷静に、理知的に、大人の対応ができるようにと心掛けておくことで良いのではないだろうかと存じます。

もし宜しければ「入菩薩行論」には和訳もございますので、是非、学ばれてみて下さいませ。

川口英俊 合掌

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Eishun Kawaguchi
最新の仏教論考はこちらでご覧頂くことができますが、公開、非公開は随時に判断...
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質問者からのお礼

聖章様、
いつもありがとうございます。これもまた実践ですね。私に何か悪い因縁があって災いを引き寄せてしまうのだろうか、とも考えてみましたが。
憐れみの心が持てたらどんなに良いでしょう。許せばいいのだろうかとも考えましたが、上から目線のような気がして。
耐えるという行為なら私にもできそうです。
毎日のお勤めが、今では最低2回、または朝昼夕の3回になりました。特に利益を望んでいるわけではないのですが、確実に冷静さを長く保てるようにはなりました。

川口 英俊様、
いつもありがとうございます。
確かに、反抗心や対立関係がなければ人間は成長しませんね。
師匠と思えるようになるまでには相当時間がかかりそうですが、なんとか乗り越えられればさらに一歩成長できそうです。
そしてまた次の課題が出てくるのでしょう。
あえて負ける、とは消極的すぎますね。フォークナーの小説が好きで、彼の一貫したテーマは負けてもくじけない、でした。登場人物たちはいつももがいています。
「入菩薩行論」も読んでみます。教えていただきありがとうございました。

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