お盆についてです。
お盆はご先祖様が帰ってきて子孫とともにすごすんですよね
もし、僕が亡くなってお盆の日になると帰ってきて子孫たちとすごすのですか?
また、亡くなったらずっとあの世ですごすのでしょうか?
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
あなたもあなたになる前にすでに亡くなってたはず
仏教では輪廻転生を前提に考えます。
あなただって、あなたになる前に別の生きものだったはずで、そのときに残した子孫が今もどこかにいるかもしれません。
もしあなたが15歳だとしたら、16年前にどこかで亡くなったなんらかの生きものかも。
仮に、あなたが16年前にアメリカのおじいちゃんだったとして、そのときの孫が今もアメリカにいるとします。
だとしたら、お盆のときだけあなたの魂か霊がアメリカにいる孫のもとに会いに行くと思いますか?
実際にお盆のときに幽体離脱でもしましたか?
そんなことは普通、ないのです。
お盆に先祖を迎えて供養するとかは、あくまで儀式であって、現実に別の生きものになっている者がお盆のときだけ帰るわけではありません。
あなたの前世がお魚だったら、今年のお盆にも海に帰ったでしょうか?
そんなことはなかったでしょう?
で、あなたも私も、亡くなったらすぐに別の生きものになって生まれて、また亡くなったら生まれて、それをくりかえします。
ずっと同じ場所(この世やあの世)にとどまるのではありません。
ただし、煩悩がなくなって悟った場合は輪廻をくりかえさなくてよくなります。
悟った場合に、すぐに滅びに入るか、仏様となって色んな生きものを救う活動をするか、どちらかです。
命をおえると輪廻します
お盆に亡くなったご先祖が帰っておいでになる、というのは微笑ましい習俗ですが、仏教に本来あった考えではありません。ウィキペディアで「お盆」「盂蘭盆」などについて調べてみてください。分かりやすく書いてくださっています。
つぎに、今の命を終えると次のものに生まれ変わるので、「あの世」とは次の生命として生まれ変わった後の世界ということになります。輪廻転生をご存知ですと分かりやすいですね。別の存在を生きているのですからお盆の時だけ、あの世から帰ってくることはないといえます。どこかで何かなさっているわけですから。
私たち浄土真宗では、さきに亡くなった人は仏となり常に私たち迷いの存在を導いてくださるので、「あの世」にはおいでになりませんし、お盆のときだけお暇をもらって帰っておいでになるとは考えません。
繰り返しますが、人間は理屈ばかりで生きているわけではありません。お盆にはご先祖さまが帰っておいでになると喜んで、お迎えしそしてまたお送りするという種族には意味があります。大切に残していきたいものです。
あの世は仏様の国
まつなかさん、初めまして。
10代ということはもしかすると学生さんでしょうか。
>お盆はご先祖様が帰ってきて子孫とともにすごすんですよね
>もし、僕が亡くなってお盆の日になると帰ってきて子孫たちとすごすのですか?
はい。その通りです。
>また、亡くなったらずっとあの世ですごすのでしょうか?
はい。そうです。ただし、「あの世」というのは人それぞれに解釈の違いがあるので、注意してくださいね。私が言う「あの世」とは、仏さまの世界のことです。仏さまは輪廻から離れた、解脱という悟りを得た人です。ちょっと難しくてごめんなさい。つまり、仏は輪廻をしません。
私たち人間は、先祖や子孫という縦の糸と、友だちや仲間、ご近所という横の糸が織りなす布の中で生活をしています。お盆は、その縦の糸を行き来する時です。布の縦糸は表面には見えない糸ですが、無くてはならない物であるのはご存じの通りです。お盆のこの時にこそ、縦の糸を強く感じながらお過ごしください。
追伸
このような質問をされたということは、もしかすると、質問文には書かれていない心配事があるのでしょうか。どうぞご遠慮なくお願いします。
質問者からのお礼
ありがとうございます!!
とても勉強になりました