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色欲、生理的な煩悩はどうすればよいでしょうか……

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有り難し有り難し 46

まず、私は内縁の妻がおります。
しかし妻とはセックスレスであまり行為は行なっておりません。
ですが自慰行為などは平気で行えます。
そんなある日、知り合いの女友達が家に遊びに来ました。
彼女(Aとします)はかなり美人で、それでいて男性への愛想もいいのでよくモテます。
悪意のある愛想ではなく、あくまでA自身無意識にやっていることなのですが、それがかなり男心をくすぐるのです。
くすぐりすぎて、それが欲を目覚めさせているきっかけにもなりました。事実、A自身も性犯罪に巻き込まれている事が多いのです……

恥ずかしながら、私もその愛嬌にハマってしまい、彼女を意識してしまいした。
しかしそこに浮かんで来たのは好意などではなく、純粋な「色欲」でした。

前提で言いますが、以下の事全て自分の中だけでおさまっている感情です。
Aとなんとか関係を持ちたい。Aの身体に触れたい、もっと触れて欲しい……浮かんでくるのは只々、肉欲のみでした。
もちろん、強引に関係を迫って犯罪を犯す気などは全くありません。
しかし、頭の中に浮かぶのは欲、欲、欲……自分の中でおさえている気持ちがパンクしそうでした。

この頭の中に蠢く色欲をどうにか消したい…でも男の本能として他の雌を求めるのは当たり前じゃないか、だから不倫や浮気があるんだ

これでは、Aを犯して来た性犯罪者と同じ考えです……私は罪人と同じなのです……
そう言った俗物的な考えをしている自分自身がとても嫌でありながら、今でもAを欲するこの頭の中がとても不快であります。

どのような考えを持ち、生きていけばいいでしょうか…とても悩んでおります。

追記
行動理念がダウンタウンさんの番組の中の「ヘイポーの謝罪文」というものと非常に似通っています。
かいつまんで説明すると、相手が性に対して軽い感じだから自分の中の欲は悪くない……とかなり噛み砕いてますが、ようは自分の中の性を正当化し相手や周りのせいにしているのです。
謝罪文自体はネタとして有名ですが、私の頭の中は今本当にこんな状態なのです……どうか、救いを……


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お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

もっと素敵な人はいるだろうけれども…

これ勉強になりますよ。ぜひ読んでみて下さい。
http://viptopruru.blog.fc2.com/blog-entry-1376.html

これで回答を終えても味気ないので、もちっと紙面を汚すならぬ液晶を汚します。
ぶっちゃけ、意識しちゃうもんは意識しちゃうんですから仕方ないっす。幸か不幸か、人間ってのは2人同時に好きになれるよう進化しとるんですし。言葉で欲を抑えられるなら戦争なんか起こらんのです。

お釈迦さまはこうおっしゃいました。「人間ってのはな、ウンコに肉と皮を巻いて出来てるモンに過ぎないんじゃぞ。しかもその皮の穴という穴からはウンコとかオシッコとか汗とか鼻水とか汚物を垂れ流してるんだからな。美女とか美男子なんて所詮はそんな汚物の塊だからな。そう思って色欲と戦いなされ。」

でもね、生臭坊主なワタシャこう思います。そう言ってそう思ってもらえたら苦労せんですわい。おまけに昨今こんなこと書いてたら女性蔑視だ!ヘイトスピーチだ!とか言われそうですし。いや、男性も同じですからね?

ただですね、あなたが奥さん以外の人に気持ちが傾いてしまうのと同じように、奥さんもあなた以外の人に気持ちが傾いてしまうものでしょう。だってあなたは世界一の男では無いんです。あなたより立派で魅力的な男はゴマンといるはずです。でも、それでもあなたを選んでくれた女性なのです。そこに感謝し、敬意をもって、一生涯添い遂げる覚悟を決めましょう。

色欲とは酒やギャンブルと並ぶ中毒です。Aさんが立派でなかろうと立派であろうと、どんな人であっても関係ありません。ただ、色欲の中毒性が苦の原因となります。その色欲から離れるために、Aさんとは距離を置きましょう。
そして辛い時にはお坊さんがこう言っていたと思い出して下さい。
「その辛さは禁酒や禁煙、猫背を直すときの辛さと同じです。辛ければ辛いほど、正しいことをしている証拠なんです。このまま頑張れば良いのですよ。ヒトは適応する生き物です。いつか必ず彼女を意識しない状態に適応します。その時が来るのを信じて、辛抱強く、耐え忍びましょう。その辛さが正しいことをしている証拠です。それで良いのですよ。」

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有り難し
おきもち

曹洞宗副住職。タイ系上座部仏教短期出家(捨戒済み)。仮面系お坊さんYouT...
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質問者からのお礼

まずは、回答ありがとうございます。
まとめを読みました。
価値観としてはやはり恋、愛は一途なものであり尊いものなのだと……大変立派な事が書かれていましたが、正直な感想として私には尊大すぎて関心はすれど考え方を変える、とまでは至りませんでした。

もちろんこれは後のお坊さまの言葉を読んだ後でのまとめての感想です。
どんなに理想をかかげようが、当然私は聖人君子も悟りを開いた者でもありません。
ただの俗物なのです。ただの人なのです。

「じゃあ自分のこの気持ちも少しは救われたものではないか。お坊さまも言っている、何が悪いんだ」
……私の中には今、色欲という「悪」があります。
その悪魔が微笑んでいるのも正直事実です。

しかし
>あなたより立派で魅力的な男はゴマンといるはずです。でも、それでもあなたを選んでくれた女性なのです。そこに感謝し、敬意をもって、一生涯添い遂げる覚悟を決めましょう

そんな私を思いやってくれる人がいるのも、また事実なのです。
相手も人間、長い付き合いでその事を忘れている自分がいます。
しかし己の行動を振り返り、相手を大事にしていこう……という感情が息吹きを少し返したのも事実です。

Aとは距離を詰める気もありません。
本当に頭の中に浮かぶ色欲だけが私を支配しているのです……ですが、やはりどこかで耐え忍び自分で「苦」を背負わなければいけないのですね。
どこまで出来るかわかりませんが、お坊さまの言葉を思い出し、少しだけ生きていこうと思いました……回答ありがとうございました。

「煩悩」問答一覧

「足るを知る」と「向上心」のバランス

明けましておめでとうございます。 全ての皆様にとって、健やかな一年となることを祈念いたします。   *   「足るを知る」と「向上心」をどうバランスさせるかについて質問です。   ■質問の内容 ・人間の煩悩はキリがありません ・煩悩とうまく付き合うために「知足」が重要との理解です ・一方で、より良い生を営むには、「向上心」が必要です ・しかし「知足」「向上心」は、ときに相容れないように思われます ・そこで、両者の使い分けについて、ご意見を頂戴したかったもの   ■質問の背景 ・私は肉体や精神、能力等の向上(=欲求を満たせる自分に成長すること)を目標として努力してきました ・結果、自分自身や周りの人の幸せを実現できると考えてきたためです ・しかしある時、幸福度は上昇していないことに気付きました ・そんな時に「知足」の重要性に気付き、「向上心」との折り合わせについて強い興味を抱いたものです   ・両者の使い分け方法について、下記2パターン考えました   ■仮説① 行為の目的(相手のため/自分のため)で、以下の通り使い分けるべき 【良さそうな例】 A「相手のため」×「向上心」 (例)より喜ばれる仕事をしたい B「自分のため」×「知 足」 (例)菜食で十分 【悪そうな例】 C「相手のため」×「知 足」 (例)今の仕事の質で十分 D「自分のため」×「向上心」 (例)より美味しい食事をしたい   ■仮説② ・「知足」と「向上心」のバランスを考える必要は無い。 ・自らの欲求を満たせる自分に成長する「向上心」が重要である ・逆説的だが、向上心(欲望)を満たした経験により「足るライン」を把握できるようになる ・肥大する向上心(欲望)を実現した経験が、「自らを満たさない、長く続かない」ことを体感させる ・知足は、頭で理解するものではない。体得させる必要がある    (例)お金をもっと稼ぎ、食事にお金をかける。結果、最高級の焼肉もファミチキも両方美味しいし、どっちも幸せで、(実は)どっちも大差ないことを体感する。 しかしずっと貧しいままだと、どうしてもやせ我慢での知足となる。「知足の習得」には、欲求を満たして「こんなもんか」という体験が必要不可欠。 お釈迦様が王子の頃に豊かだったことは、悟るための必須条件。。?   少し漠然とした問いで申し訳ございません。 どうぞよろしくお願い致します。

有り難し有り難し 63
回答数回答 4

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