どうして世の中不公平なの?
私は不妊に悩んでいます。
つい2日前に三人目の子供が生まれたと友人から連絡がありました。
更に昨日、同じ職場の子が初産で夏頃出産予定なのですが、出血が止まらず、赤ちゃんを諦めなくてはいけない状況になりました。
どうしてみんなが幸せに生きれないのでしょうか?幸せで充実している人が今日いる中で、深い悲しみをおう今日を迎える人がいます。
私は不妊に悩んでいるからこそ、そう思うのかも知れませんが、すごくその事実に胸が痛いです。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
あなたはあなたの人生を生きていきましょう…。
不妊で悩むあなた、せっかくの赤ちゃんを諦めなくてはならない同僚のお方、3人目が生まれたお友達。同じ女性で何でこう違うのか…。
トイレで独り出産して子を死亡させ、出頭した女子高生。赤ちゃんポストに子を預けに来る女性…又いろいろと困難な状況に置かれた女性がいらっしゃいます。
幸せとは「煩悩が満たされた状態」をいいます。あなたも不妊を克服して赤ちゃんを授かる可能性はあるでしょう。その時には不妊の辛さから解放され、「幸せを味あう」ことが出来ます。
でも…恵まれたお子さんに重い障害があったら…そのことで旦那様との関係に亀裂が入るようなことがあったら…。
健康で生まれた赤ちゃん…良い子に育って欲しい…スポーツ、音楽、習い事。そして塾通い…進学校を目指して頑張る…難関校を突破出来れば良いけれど(いえ、実はそこがまた厳しい競争の舞台なのですが…)、そうならなかったら子は嘆き、親は子を叱責し…。
お子さんが生まれたら幸せ…は一時のことで、そこからまた様々な出来事に出遇います。うれしいことだけではすみません…これが現実の世を生きるということだと思います。
でも、それでもやっぱり赤ちゃん欲しいですよね…我が子を抱きたいですよね。
ならば、嘆かず…いえ、嘆きながらでもいい、治療に努めましょうよ…辛いでしょうが耐えましょうよ。
でも一つだけ申したいのです。治療の年限を決めてください。
「あなたの人生=赤ちゃんを産むための人生」ではありません。
一番大切なのは旦那様との家庭生活ではありませんか…そして、あなた御自身の人生を生きることではありませんか。
あなたはこれからも怒ったり、また涙を流されて人生を生きていかれることでしょう…当然です。子に恵まれたご友人も、子を諦めなくてはならない同僚も、そして私も、同じようなそんな人生を生きているのです…同じ人間なのですから。
『そんなあなたが心配で、そんなあなたが愛おしい』…そうおっしゃり続け、支え続けて下さるお方を「御仏」と申します。
究極的な幸せへと向けて
ちぃ様
川口英俊でございます。問いへの拙生のお答えでございます。
仏教的に申しますと、本来は、この世界は無差別相であるのですが、どうしても、凡夫である私たちにおいては、差別相として捉えてしまうことにより、迷い苦しんでしまっております・・
ただ、このことを理解するためには、仏教をかなり修習していくことが必要となりますので、今は詳しくには扱いませんが、少しどこか頭の片隅に置いておいて頂けましたら有り難くに存じます。
とにかく、全ては因縁(原因と条件)次第のところであり、もちろん、自分自身だけではどうにもできない因縁もございます。それは、他の力を頼り、助けてもらわないと無理なものもありますし、自分や他の力を借りてもどうにもならないものもあります。
そんな中でも、何とか望まれる結果へと向けた因縁を調えていくことにより、良い結果を迎えたいものでございます。
また、仏教は、皆が、悟り・涅槃という究極的な幸せへと至れるための教えとなっております。
あの子もその子も、やがて、どうか迷い苦しみのない幸せへと至れますように、として仏教を学び修して参りたいものでございますし、拙生も、皆様の究極的な幸せへと向けて、日々努めて参りたいと存じております。
川口英俊 合掌