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依存しない夫婦関係

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有り難し有り難し 33

こんにちは!レモンティーと申します。
現在結婚して5年目(子ども無し)なるのですが、夫婦のあり方について悩んでおります。
ぜひご助言賜りたいと思い質問させて頂きました。宜しくお願い致します。

30代後半の夫は幼少期に母親からネグレクのような精神的な虐待と身体的な虐待を受けて育ちました。父親は多忙だった為助けてはくれなかったそうです。
夫が高校生の時に母親が強制的にアメリカへ留学させ、それが逆に夫にとっては良かったようで結果的に前向きで明るい性格になることができたようです。
しかし、幼少期に与えられなかった親からの愛情や逆に親に依存するという事をしてこなかった為、妻である私にそれを求め、幼少期にできなかったことを今やり直しているような状態です。
私は彼の幼少期の悲しみを十分に理解し、私が彼の心の穴を埋める事ができればという思いで一生懸命それに応えてきました。

しかし、それが結果的に夫が私に対して依存するようになってしまいました。
夫はアメリカに留学してた事もありあまり日本には友人もおらず、もともと人見知りで人と関係を築くのを煩わしく思うタイプです。
そういった性格もありより一層私への依存が強くなっているように思います。

これまで私も愛されているのだと思い幸せに感じていましたが、近頃ではそれが返って重く感じるようになってきました。
週末は必ず二人で出掛け、どこに行くかは私がいつも決める。夫は私の後をついて来てるといった感じです。
今の夫は私ありきの自分といった感じで、私がもしも先に死んだら廃人になると言っていました。
いくら夫婦といってもこういう関係はとても健全とは思えません。

夫には今後もっと精神的な自立をして、私とは関係のないところで生きがいや楽しみを持って欲しいと感じています。
夫のことはとても大切ですし、感謝もしています。
夫をなるべく傷つけることなく自立の道に進ませ、より良い夫婦関係を築いていくにはどうしたらよろしいでしょうか?
長くなりましたが、どうぞご助言宜しくお願い致します。


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お坊さんからの回答 2件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

そうですね〜、夫が自立したらしたらで、外出が多くなり、外での友人も増えて、彼女ができたりする可能性もありますからね、どっちがいいか判断に困りますね。

少しだけ夫に頼る機会を作ってみるのはどうでしょうか。
例えば、この週末のお出かけは夫に付いて行く事にして、夫にお出かけの計画を立ててもらうよう伝えるとか。
ただし、どこに出かけても決して文句を言ったり、嫌な顔をしてはいけませんよ。夫が自信を無くして、ますます自立しなくなりますからね。
また、もし子供ができたら夫に料理を作ってもらうことも増えますから、夫が休みの時は夫に料理を作ってもらうとか、提案してみてはどうでしょうか。これも、決して文句を言わないように、下手でも優しくアドバイスしてあげてくださいね。
その他のことでも時々役割を交代してみてはどうでしょうか。
あと、趣味などは夫婦で共通の趣味がある方がいいと思いますよ。
それと、あなたが先に死ぬとは限りません。夫もいつまで生きているか分からないのです。日頃から葬儀を務めさせていただいている私には、命は本当に儚く感じます。
試しに目を閉じて夫の顔を思い浮かべてください。
次に300年後の夫の顔を思い浮かべてください。
どう浮かびましたか?
骨だけではありませんでしたか?
その後でリアルに夫の顔を見てください。
今生きていることがどれだけ奇跡なのか感じてください。

これからも夫婦円満を願っています。

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有り難し
おきもち

私は浄土宗の坊さんです。 少しでも何か参考になればと思って回答しています...
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依存ではなく共存として支え合うために自立を目指して

これからの健全な夫婦関係のために、今はレモンティーさんはご主人のお母さんの役割であると割り切ってはいかがでしょうか。

「獅子の子落とし」「可愛い子には旅をさせよ」

ではありませんが親は子に試練を与えます。今はその時なのかもしれません。或る意味教育ですね。
おっしゃる通りご主人は幼少期の母親との愛着関係の不足から、それをレモンティー様とのあいだで現在は充足させているのかもしれません。
しかし夫婦生活も5年目…もう愛着関係もしっかりと定着したところでしょう。これからはご主人にそれぞれが自立した上での夫婦関係というものに慣れていただく時期ではないでしょうか。

方法は二つあると思います。

一つは親が子に教えるように時に優しく時に厳しく伝え慣れていただくというもの。週末にレモンティー様が一人で友人と出かけ、ご主人に一人の時間を過ごしてもらったり、二人の時間をご主人にリードしていただくようお願いしたり…徐々に徐々にでしょう。

もう一つは、もう大人の理解力・包容力のある人間として扱って、場合によっては専門的な知識のある機関の手助けも借りながら、「〇〇という生育環境に遇ったご主人は〇〇という傾向にある」という具合に自身の現状を知識として理解してもらう事。事実を受け止めてその上で大人として努力してもらうという方法です。

どちらがいいのか、混ぜながらがいいのか、他の方法がいいのか…こればっかりは一番の理解者であるレモンティー様の選択でしょう。

あくまでもご主人に「こうなってほしい」「こうなるべき」というレモンティー様から「理想のご主人像への依存」ではなく、夫婦がよりお互いに生き生きと生活できるための取り組みとして歩んでみてはいかがでしょうか。
ご主人にはご主人のありのままの姿があることはもちろんですが、夫婦と言えども仏教の真実に照らせば諸行無常です。いつどちらに何があるかはわかりません。ご主人により本来のありのままの姿があるのだとしたら、今はちょっと頑張ってみてもいいのかもしれませんね。

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有り難し
おきもち

はじめまして。北海道の片田舎の農村のお寺で住職をしております。 人生...
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質問者からのお礼

大変ご丁寧なお答えありがとうございます。
とても心に沁み渡りました。
夫婦生活が何となくマンネリ化していて、夫に対して不満ばかりが募っていた気がします。
夫がいてくれる生きてくれているありがたみというのを忘れていたと思いました。
気持ちを改にしてより良い夫婦関係を築いていきたいと思います。

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