こういうお坊さんは大丈夫ですか?
私の上司はヘアスタイルとして坊主頭をしています。
法事に行った際、いらっしゃったお坊さんから
「あなた清々しい顔をしてるなぁ。面倒見てあげるから坊主にならんか?」
と誘われたそうです。
上司は「転職考えてるんでお願いしようかなぁ」と冗談で返したそうですが。
上司はその話をしながら、「本気で行こうかなって思った」と私に話してきました。
上司は、自分の思い通りにならないとすぐに文句やクレームをつけたり、
損得勘定がとても強い人です。
毎日のように給料への不満、宝くじが当たらないとかぼやき、
面倒なことは人に押し付け、ミスは人のせいにしたり、
あれ欲しいあれ食べたい、など、欲が尽きることがありません。
誰でも欲はありますが、欲多き人間が簡単に僧侶になれるのでしょうか?
また、初対面の人を坊主に勧誘するお坊さんは、大丈夫なのでしょうか?
こういった質問を書いている時点で、過去にとらわれていますよね。
ただ、少し僧侶の世界はどうなっているのか興味がでてきましたので
現状をお聞きしたいとご質問させて頂きました。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
どんな人でも乗れる大きな船
これの126ページを読んでみて下さい。お釈迦さま当時のお坊さん達の出家の動機をまとめたものです。
http://ci.nii.ac.jp/els/contents110006997907.pdf?id=ART0008909172
ぶっちゃけ半数近くの人は大した理由で出家していません。まともそうな理由の中にも「師匠が論破されて弟子になっちゃったから、よく分かんないけど一緒に吸収合併されちゃった」という類のものがかなりの割合で含まれているはずです。その場合は一事例あたり数百人規模ですので。
それで良いのか?良いんです。だって優等生をスカウトして客寄せパンダにするのが出家ではなく、迷いの多い人を誠実な人に育てる仏教スクールが出家だからです。発想が逆なんです。
だからひねくれた見方をすれば「あなた清々しい顔をしてるなぁ。」がそういう意味だということです。素直に読めばただのありふれた定番ジョークですけどね。本当にありふれたジョークです。
あと、一言に出家といっても色々あります。住職を目指すような出家者をそんな簡単にスカウトしませんのでご心配なく。もしお寺の後継ぎをそんな形で探さざるをえないなら、よほど方々から見放されているということになってしまいます。
あるいは小学校入学式だけするような、在家出家というものもあります。もうちょっとライトな檀信徒さんの総授戒運動というものもたくさんの宗派で展開されてきました。一言に出家とか坊主と言っても様々なニュアンスがあります。
それはただの冗談
そのお坊さんが言っていたのはただの冗談でしょう。
ただ僧侶になるのはどんな方でもなれるでしょう。心の底から救われたいと願い、出家の覚悟があればなれますよ。しかし、実際には、志の低い僧侶もたくさんいます。そんな中で、修行をしていくには惑わされることも多いと思います。ですから、僧侶にならなくてもいいって話です。もっと言えば僧侶にならなくても救われますよ。
大切なご佛縁ですからね
拝読させて頂きました。
きっかけは様々ではないでしょうか。僧侶になるとは仏教を学ぶということですから。
逆に欲深い人にはもってこいかもしれません。
僧侶でも煩悩や欲望があるのは皆さんと一緒です。何ら変わりはありません。
私も煩悩まみれの坊主です。心に湧き出てくる欲望や貪り・怒りや愚かな心を毎日仏様に向かい、懺悔しているのが実情です。
どこにいようとも何をしようともその煩悩は沸き起こってくるものです。
だからこそ仏様のお救いやお導きが私達には必要です。
仏教の目指すところはその迷いから離れて成仏することです。
それは円満な境地ですから煩悩・我欲・貪り・怒り等々の迷いは消滅することです。
あなたももしもご興味がございましたら仏教を学んでみても良いのではないでしょうか。
それもまた大切なご佛縁ですからね。
上司の方にもどうか仏教を学んで頂きます様お伝えなさってくださいね。
あなたも上司の方もこれからの日々心清くご精進頂きます様心から仏様にお祈りさせて頂きます。
質問者からのお礼
大慈 様
ご回答と、資料のご提示ありがとうございました。
お坊さんの半数近くが、大した理由なく出家できていることには驚きましたが、
そういった方も日々精進して、本当の仏になられていくのでしょうね。
確かに、どんなことをしてきた人でも、その人を仏にすることが仏教ですよね。
上司のような人は、中々改心しないのではないかと勝手に見てしまっておりました。
そういう見方をしていた自分に反省です。
金儲けできそうだったら…という空気があったので、
そんな生半可な気持ちで考えていることにちょっとため息が出てしまったのです。
よくあるジョークだったとしても、
そういうお言葉をきっかけに少しでも真面目に考えてくれたらと願います。
また、私も自分都合の見方をしたことに早く気付けるよう、少しずつでも仏教を知っていけたらと思います。
kousyo Kuuyo Azuma 様
ご回答ありがとうございます。
>欲深い人にはもってこい
そうかもしれません。
こんな人が仏道歩んでいけるのだろうかと思ってしまいましたが、
是非仏門に入って、仏になってくださいと勧めるくらいがいいかもしれませんね。
そうすれば、上司のような自分の世界で生きている人が減っていくということにもなるのでしょうね。
ただ、私も勝手な見方で上司のことを決め付けてしまっていたのは間違いでした。
私が見聞きする仏道の世界を、ちょこちょこ話して、一緒に精進できればと思います。
邦元 様
ご回答ありがとうございます。
やはり、よくある冗談なのですね。
上司は、お坊さん=お金というイメージを持っているので、
心の底から救われたい、と、願ってはいない気がするのが残念なところです。
ですが、何かをきっかけに少しでも本当の仏教に興味を持ってくれることを願いたいです。
私も、頭の中が考えごとでいっぱいになることが多いので、
これからも色々と仏教に触れて、自分も成仏するように日々過ごしていきたいと思います。