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両親の墓

回答数回答 3
有り難し有り難し 26

私は一人娘で嫁に行き、分家して父が建てたお墓は継ぐ人がいなくなります。
こういう場合、必ず墓じまいをしなければならないのでしょうか。
そのまま、成り行きに任せるのはいけないことなのですか。
親不孝なことですか。


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お坊さんからの回答 3件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

「成り行き任せ」で済まされないこともあります

 少しでも気持ちを和らげて差し上げたい気持ちは山々ですが、現実から目を背ける訳にはいかないこともあります。その点を御理解いただくことも必要かと思い、回答させていただきます。

 家族親族が亡くなりますと、相続が発生します。                                                               ヨシコベッカさんのお父様が遺産を残した場合、相続人である継母とヨシコベッカさんの二人で相続することになります。法定相続分はそれぞれ二分の一ずつになります。仮にお父様が「全財産を継母に贈る」という遺言書を書いていたとしても、遺留分という制度が有るので遺産の四分の一をヨシコベッカさんが受け取る権利を有します。お父様が財産を残さず借金だけを残していた場合は、借金の存在を知った時から三か月以内に相続放棄の手続きを取る必要があります。ヨシコベッカさんが相続放棄の手続きをしていなければ、継母と遺産分割の協議を行う必要が生じます。仏教で説く四苦八苦の一つに怨憎会苦があります。会いたくない人に会わざるを得ないという苦しみです。継母と会いたくない気持ちは理解で済ますが、残念ながら完全に没交渉とはいかないでしょう。不愉快であって、お父様からの相続から逃げる訳にはいかないと思います。

 お父様の法事に関して継母と同席するのが嫌なら、無理して同席しなくても構わないと思います。ヨシコベッカさんなりにお父様の御供養をなされば宜しいと思います。但し、親戚全部を敵に回したり縁を切られたりするような事態にならないようにご注意ください。御親戚の方々も継母とうまくいってないことはある程度理解して下さると思います。お父様の御供養をする意思をうまく御親戚に伝え、ヨシコベッカさんなりの御供養を行えば宜しいかと思います。

 ヨシコベッカさんは継母と養子縁組している訳ではないでしょう。継母を扶養したり介護したりする義務は無いと思います。但し、継母が無くなりお父様と同じお墓に入る場合は、あなたが喪主となって葬儀を出してあげざるを得ないと思います。事前に継母方の親族に任せるような話し合いが出来ていれば、それでも良いと思います。ご実家のお墓の今後については、永代供養や墓地改葬等を選択肢に入れながら菩提寺さんとじっくりと相談していくしかないと
思います。
 

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有り難し
おきもち

個別相談可能
 目の前の方の悩みや気持ちをしっかりと受け留め、心を開いてもらうように努めております。決して容易いことでは有りませんが、一期一会の気持ちで相談に、葬儀法事に励みたいと思います。    最初法学部部にで学び、4年間ほど公務員をしていました。(税務署勤務)その当時の学びと経験を終活相談に活かしたいと思います。                                              昭和63年5月に住職となってから、30年が過ぎてしまいました。仏教学・禅学もそこそこ真面目に学んだつもりですが、宗教学・宗教民俗学に力を入れて学びました。そういう分野については丁寧な回答が出来るかも。
一人一人の気持ちに寄り添い、傾聴に徹して、心をほぐしてあげられるよう、努めたいと思います。 それと同時に、完璧に出来るとは限りませんが、其の人が歩むべき方向を一緒に考えてあげたり、次の一歩を踏み出せるよう背中をおしてあげられるよう、努めたいと思っております。

他にお墓を守ってくれる方がいないなら、

必ず墓じまいをしなければなりません。
そのまま、成り行きに任せるのはいけないことです。
親不孝なことです。

御心配なら、
関係者と組横断されて、
早め早めに事を勧めてください。

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有り難し
おきもち

 浄土真宗(大谷派)/広島県広島市/17世住職。  1967年京都市生まれ。山形大学理学部卒業後、証券会社で勤務。30歳で脱サラし、親戚筋の超覚寺に入寺、45歳で住職継職。  遺族の分かち合いやお悩み相談などグリーフサポート活動を続け、お寺の掲示板による法語伝道にも尽力している。カープ坊主の会会員。
こちらに法事が入っていなければ、ご希望の日時に相談させていただきます。 想いを吐き出しても、あなたの環境は変わりませんが、あなたの気持ちは変わっていきます。 どうぞ安心してお話しください。

誰かが管理すればよい

こんにちは。遡った質問も読ませていただきました。
貴女がどれだけ継母さんと折り合いが悪いのかは存じません。
貴女がいま、どのようにご両親のご供養をされているのか分かりません。
お墓にフォーカスして「当面、どうすれば良いのか」については、「誰が後継者・管理者であるか」が分かっており、管理料(お寺によって名称は異なります)を納めているのか。そこがシッカリしていれば、「すぐに」どうこうする事はないと思います。
ただ、先のことを考えると、「これからの年回」そして「継母さんが亡くなった時、どうするのか?」は、恐らく貴女にかかる問題だと思います。
そこにフォーカスするなら、「今のうちに、親戚全体で扱いを決めておく」ことが吉かと思いますよ。

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有り難し
おきもち

一般大学(一般的でもないが…)から大正大学の史学コースへ。そののちお寺。坊さんに限らず、二足のわらじを履くことで、話に幅が出るはずだと考えて、はき続けています。子育てとか家族論とか考えつつ、でも仏教って個人のものだなぁと感じたりします。

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