何故自分だけ生きているのか
妊娠をして中絶しか選択肢がなかった者です。
中絶手術はまだですが手術の日が近づくたびに子に申し訳ない気持ちと何故自分だけ生きているという気持ちが増えていきます。
過去に大好きだった祖母、祖父が亡くなった時も何故自分だけが生き残っているんだろう、もっと色々できたのではないか、私の代わりに祖母と祖父に生きていて欲しかったなどそんな事が未だに思う時があり涙がでます。
そして今回中絶という人殺しをしてしまうという気持ちがいっぱいで子に申し訳ないし、また私だけが生き残ってしまうという罪悪感なあり、どうして私だけ生きてしまうという気持ちがいっぱいになりここで相談してるというだけでも甘え。という考えがありもうどうしていいかわかりません。
何故私だけ生きているのでしょうか。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
ともに
人間は我が身の都合しか考えられません。
「私の代わりに祖母と祖父に生きていて欲しかった」というのも自分の都合です。
「祖母や祖父のため」ではなくその方が「自分が納得できる」ということなのではないでしょうか。祖母様は祖父様は果たしてそのように望んだでしょうか。
さて、「中絶しか選択肢がなかった」とのこと。やむにやまれぬご事情がお有りなのでしょう。それでもここにこうして相談しているのは問題に向き合おうとした結果なのでしょう。
是非とも仏法にであってください。仏様の教えは我が身の都合しか考えられない私たちを、我が身の都合を考えなくなるように改善させて救うのではありません。この身このままの救いです。
自分の都合しか考えられないという本当に悲しむべきことを悲しめない私たちを悲しんでくださるのが仏様です。たとえ私たちがどんな汚いものを抱えていようと見捨てはしないのです。
それは今回の選択を肯定してくれるというのではありません。どんな選択であろうとあなたの存在そのものを救うというのが仏様です。
その教えに触れるからこそ、私たちは縁にふり回されながらも選択した行動の責任を引き受けていけるのです。
最後に念のため触れておきます。中絶について一考の余地があるならば下記をご覧ください。
日本財団ハッピーゆりかごプロジェクト
http://happy-yurikago.net/
世の中には望まない妊娠をしてしまう縁もあれば、望んでも子に恵まれないご縁もあります。うまく手をつなぎ合っていけるのではないでしょうか。救えるいのちもあるのではないでしょうか。
養子縁組を仲介する機関
http://happy-yurikago.net/mediation/
仲介する期間、団体には実母さんのサポートを手厚くしてくれるところも多いと聞いています。避難施設やシェルターも保有し、各種行政手続きの支援も担っています。
たとえ離れても、「あなただけ」でなく「お子様と共に」生きる道もあるのではないでしょうか。
そしてその選択もやはりできないとしても「仏様と共に」生きる道があります。いきなりそんな目覚めは難しいでしょう。でも自分が信じられなくとも、仏法に生きてきた人がいるということは信じられるのではないでしょうか。
「何故私だけ生きているのでしょうか」という叫びを仏様は聞いていますよ。
ご仏縁との出逢い
しろせ2525様
川口英俊でございます。問いへの拙生のお答えでございます。
私たちは皆、ご縁により存在することができております。
ご縁とは、正確には、因縁と申しまして、因縁とは、原因と条件のことです。
そして、この世においては、どうしてもご縁が調わないことだってございます。
中絶も、どうしてもやむを得ないことであるのかもしれません。
ただ、貴女様も、そのお子様も、仏教においては、いずれにせよ、この苦しみの繰り返しである輪廻の中にある限りは、生まれ変わりを繰り返しても、悩み苦しむ存在であることに変わりはないものであると考えます。
問題は、貴女様も、そのお子様もこの苦の輪廻から抜け出すためのご縁、つまり、ご仏縁があるかどうか次第が重要となるのであります。
例え、生まれられたとしても、確かなるご仏縁との出逢いがなければ、いずれにせよ、苦の輪廻の生死を繰り返してしまうだけとなってしまいます。
もちろん、できれば、確かなるご仏縁との出逢いがあるためにも、仏法のまだ何とか残っているこの世に生まれさせてあげて頂きたいというのが本音ではございます。吉武文法様のご提案も、もしも可能であれば、ご検討を賜れましたら有り難いことでございます。
もし、ご無理であったとしても、必ず、善きご仏縁による善きお導きがあるように、しっかりとご仏縁の結ぶことのできるご供養をして頂けましたらと存じます。
そして、貴女様におかれましても、是非、この輪廻からの解脱の方法をご説示なさられましたお釈迦様の教えを、少しなりにでも学び修して頂けましたらと存じます。
川口英俊 合掌