お年寄りの方を見ただけで涙が出ます
自分でもよく分からないのですが、
お年寄りの方を見ただけで涙が出ます。
止められません。
特にひとりで居る方を見ると激しく心がざわつき、涙が溢れます。
街を歩いていても電車に乗っていても我慢できません。
そのため、日頃見ないようにと意識しています。
しかし、そういった回避行為や他人を見て涙を流している自分に嫌悪感を抱いてしまいます。
これは私が「老い」というものを見ようとしていない表れなのでしょうか?
私自身が「お年寄り」になる前に克服したいです。
(ちなみに祖父二人は既に亡くなっており、私自身も悲しみをしっかりと体験しましたが、お年寄りの方々に祖父を重ねているという意識はありません。)
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
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「四門出遊」
川口英俊でございます。問いへの拙生のお答えでございます。
お釈迦様がまだ王子であられた頃、王城の東西南北の四つの門から外へと出られて(四門出遊)、この世の苦しみの現実を如実にお知りになられ、そして、いよいよ出家をご決意なさられることになりました。
まさに、その第一の門の外に、「年老いた者」がおりました・・
この世の無常、迷い苦しみを知ることは、現実として避けて通れないところでございます。
しかし、色々な迷い苦しみの中において、第四の門の外に出られた時に出逢われた出家者の清々しさに、お釈迦様は心を動かされることになるのであります。
そして、やがて修行を経られた後、苦しみを滅する境地に到達なさられ、そして、苦しみを滅するための道をお示しになられるのであります。
どうぞ、これを機縁と致しまして、仏教を学び修していかれることをお薦め申し上げる次第でございます。
きっと、「老」も含めた、八苦への対治となることでしょう。
川口英俊 合掌
質問者からのお礼
ご回答頂き本当にありがとうございます。
とても興味深いお話で、自分では決して思いつかないものでした。
これから仏教というものに積極的に触れていこうと思います。
ありがとうございました。