大切なものを失くしてから、その大切さに気づきました。
結婚を考えてお付き合いしていた方に価値観の違いから別れを切り出されました。私は彼を失くしてから、自分の問題点や自分の考え方が間違っていたことに気づきました。私は相手への感謝や思いやりが足りず、不満や要求ばかり口にしていました。悪いのは全て自分でした。お付き合いしている頃は彼の嫌な部分や、不満がたくさんありましたが、彼が居なくなった今、全ての欲がなくなり、側に居てくれるだけでどんなに幸せだったかに気づきました。お付き合いが長くなり、出会えたこと、選んでくれたこと、側に居てくれることへの感謝を忘れていました。こんなにも大切な存在を失う前に大切にできなかった自分を責める毎日です。周囲からは反省は次の恋愛に活かすようアドバイスされますが、次の恋愛はしたくありません。もし彼より良い人がいたとしても要りません。私は彼と幸せになりたいです。戻って来てくれたら、彼を一生大切にし、私が彼を幸せにすることを約束します。悪いのは全て自分ですが、絶対に彼を取り戻したいです。どうか、失ったものをもう一度手にできるようアドバイスを下さい。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
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欲しかない
大切なものを失くしてから、その大切さに気づく…おっしゃる通りですね。人間の悲しい性です。そのものの有り難さに気づけず、「あること・いること・できること」が当然だと思ってしまうのですよね。
失恋は本当に切ないですよね。胸が張り裂けそうな苦しみをお抱えの事とお察しします。
しかし「失恋」とは書きますが、何かを失ったわけではありません。お付き合い中は彼はあなたのものになっていたわけではありませんし、失恋によって彼を失ったわけでもありません。人はみな誰のものでもない自由な存在です。だからこそその二人がともにいるご縁は尊く有り難いものなのです。
厳しい事を言うと「悪いのは全て自分でした」というのも傲慢なのです。そこには自分さえ気をつけていれば彼の気持ちが変わることはなかったという傲慢さと危うさがあります。
どんなに完璧にふるまおうとあなたを好きでいるかどうかは彼が決める事であり、その彼自身もまた彼の気持ちは思う通りになるものではないのです。
思い通りにならない
この当たり前で何よりも重い事実に向き合わなければいけません。人の気持ちは変わるのです。
本当に彼を一生大切にし、彼を幸せにすることを約束するのであればその相手は自分ではないかもしれない事実を受け入れなければなりません。
「全ての欲がなくなり」とはおっしゃりますが人間には欲しかないのです。「私が」というのは欲以外の何ものでもありません。
しかしその欲が悪いというわけでもありません。欲は人生に希望や生きがいというスパイスも与えます。
今、あなたを突き動かすのは「私は彼と幸せになりたい」という欲です。
人はみな「思い通りにならない」の中を「〇〇したい」という欲をもって希望に変えて生きています。(だからこそ苦しみもあるのですが)
あなたが再び彼とお付き合いできるのか、そうではないのかは私にはわかりません。
もうあきらめるにしろ、再アタックするにしろ、言えることは「思い通りにならない」という事実には謙虚に向き合ってくださいということだけです。
その上で、自分の選択を決断してください。
彼と同レベルの人徳を身につける
正直、別れて復縁しても、またうまくいかなくなるカップルが多い気がします。
だから、あまりお勧めはしませんよ。
聞いた話ですが、結婚するカップルは、徳のレベルが同じぐらいの人同士なのだそうです。
「徳」と言っても難しいですよね。
「善人度?」「善悪の価値観が似てる?」っていう感じでしょうか。
たとえば、彼が正直な人間だったら、あなたは彼を騙して手に入れるのではなく、あなたも彼のように正直な人間になって、正直さをアピールする方が良いと思います。
質問者からのお礼
お忙しい中、ご丁寧な回答ありがとうございます。もう一度お付き合いして頂けることになりましたので、これまでのことをしっかり反省し、相手への感謝を忘れず、彼と幸せになります。