hasunoha お坊さんが必ず答えてくれるお悩み相談サイト

お坊さんに質問する
メニュー
メニューを閉じる

疎遠だった父が孤独死しました。

回答数回答 3
有り難し有り難し 79

はじめまして。
先日、二年前に母と離婚して以来疎遠だった父が危篤との連絡があり、その翌日に亡くなりました。

父は昔から怒りっぽく乱暴で、母と兄は大変な思いをしていました。
しかし末っ子長女の私にだけは甘く、私も小さいときはお父さんっ子でした。
しかし、大人になるにつれ、母と兄への当たりの強さに嫌気がさし
父とは離婚の三年前ほどから、ほとんど会話もしていませんでした。

その後離婚が決まり、父を家から追い出す形で疎遠となりました。

先日までずっと父を恨んでいました。
家族の人生をめちゃくちゃにした男だと。

父は大家族の末っ子でしたが、幼いときから家族に迫害され続け、家族と絶縁するために
母と結婚するときに婿養子となったそうです。

私や兄の父親として、母の夫としては未熟でした。
しかしそれは父の生まれ育った環境のせいだったのではないかと思います。

それでも先日までは、今までの恨みが消えず、死んでも何も思わないだろうと思っていました。

しかし病院で息絶えた父と再開し、主治医から二年間のことを聞いたとき、
なぜ生きているうちに会ってあげられなかったのか
なぜ離婚前に父の苦悩を受け止めてあげられなかったのか
後悔が押し寄せてきました。
何度も涙が出てくるのです。

父はこの二年間、体も精神的にもぼろぼろで、働き口もなかったようで生活保護を受けていました。
私は一人、亡くなった当日に病院へ駆けつけ、父の身支度を手伝い、病院から直接葬儀場に送っていただくのを見送りました。
その時立ち会ってくださった看護師さんが父にかけた「娘さん来てくれて嬉しいね」の言葉が心に突き刺さり抜けません。
その感情が来てよかったの気持ちなのか、間に合わなかった後悔なのか、たった一人苦しんで旅立った父を哀れむ気持ちなのかわかりません。

数日後には火葬されるので、その日も行く予定です。
しかし遺骨などは色々な事情により引き取りができないため、父は無縁仏になります。

ずっと孤独に戦ってきたであろう父。
父は私を家族を恨んでいるでしょうか。
身寄りのない父を家から追い出したこと、
一度も連絡を取ることなく、死に目にも会えなかったこと、
死んでもなお一人にさせてしまうこと。

そして私は父の死とどう向き合っていけばよいのでしょうか。


この問答を娑婆にも伝える
facebookTwitterLine

お坊さんからの回答 3件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

いつまでも、お父様のことを思ってあげてください。

亀山純史と申します。少しでものぞみさんにお役に立てればと思い、回答させていただきます。

仏教の教えは、時には厳しくそして時には慈しみを持って、私たちの人生を育んでくださいます。
仏教における厳しさは、仏様の智恵の世界にあります。仏教では何事も縁起の働きの中あり、自らの原因に対しては、自らがその結果を受けるという自業自得であると説きます。お父様の生い立ちがどうであれ、離婚せざるを得ない状況になってしまったことに、お父様の態度や行動が原因としてあったのであれば、その結果はお父様自身が受けなければならないのです。また、私自身の誕生も死も『仏説無量寿経』には「独生独死独去独来(独り生まれ独り死し、独り去り独り来る)」と説かれています。生まれるのもひとり、死ぬ時もひとりなのです。

一方、仏様には慈悲の世界があります。仏様の世界は、亡き人たちが再び会うことが出来る世界(倶会一処)なのです。また、故人を偲び、手を合わせる時、故人は私たちの心に蘇って来られます。

最後に、中西智海さんという和上さまがお詠みになった詩を紹介しましょう。
『人は去っても その人のほほえみは 去らない
 人は去っても その人のことばは 去らない
 人は去っても その人のぬくもりは 去らない
 人は去っても 拝む掌(て)の中に 帰ってくる』

お父様に対する思いは、いつまでも続くことだと思います。でも、いつまでも続くお父様への思いこそが、お父様への供養に繋がることではないでしょうか。

{{count}}
有り難し
おきもち

hasunohaを訪れてくれた皆さん、こんにちは。私は浄土真宗本願寺派の僧...
このお坊さんを応援する

悲しみや後悔は尽きないけれど

拝読させて頂きました。
お父様がお亡くなりになられてあなたは深く悲しまれそして後悔がつのっていらっしゃるのですね。
ご家族の中で今まで様々なことがあったことでしょう、そして感情的にもなったり皆さんも苦しまれもしたのでしょうね。
今お父様がお亡くなりになられて改めてご家族の皆さんも様々な出来事について思い返しながら余計にその死を受け入れることは辛いことでしょう、そして感情も込み上げてこられているでしょう。

お父様が正しく仏様に導かれて一切の苦しみから救われて、仏様の元にて心から穏やかに安らかになられますようにと心から仏様にお願いさせて頂き、切にお念仏おとなえさせて頂きます。
南無阿弥陀仏なむあみだふつ

あなたのその悲しみや後悔の念は尽きないでしょうけれども、その思いをそのまま仏様にお伝えなさり、どうかお父様が仏様に導かれて心安らかになられますようにと真心を尽くしお父様に手を合わせてご供養なさって下さいね。

あなたの思いは必ずや仏様やお父様に届きます。そしてお父様は必ず仏様に救われて心から安心なさって下さいます。

お父様とあなたとのつながりはこれからもずっと続いていくのです。今まで様々なことはあったでしょうけれどもお父様はこれからいつ如何なる時でもあなたやご家族の皆さんを優しくお見守りなさって下さいます。

お父様は決してあなたやご家族の皆さんを恨んだり憎んだりはしていませんよ。
あなたがいらしてくださったことを心から感謝なさっていらっしゃったでしょうからね。
お父様はあなたの思いをそのまま受け止めてくださっていますからね。

人は生きている中では自分のことさえも思うようにはならないものです、お父様も今まで大変辛い思いをなさってこられたことでしょうからね。

そしてこれからは一切苦しみもさびしさもなく仏様の元で親しい方々と共に円満にあなたや皆さんを見守っていかれるのです。

どうぞこれからもお父様を思い、そしてあなたのお気持ちをありのままお父様にお伝えなさりながらこれからもずっと見守っていてね、とお父様にお願いなさって下さい。

そしてどうぞあなたはこれから皆さんとお父様をご供養なさりながら皆さんと仲良く幸せに生き抜いて下さいね、お父様はあなたや皆さんが幸せに豊かに生きていかれることを心から願っていらっしゃいますからね。

{{count}}
有り難し
おきもち

Kousyo Kuuyo Azuma
脱サラして10年が経ちました。栃木県佐野市の一向寺に勤めています。(佐野ラ...
このお坊さんを応援する

つらくせつない話ですね

こんにちは。謹んでお悔やみを申し上げます。

 つらくせつない話ですね。拝読し胸が痛みました。

 「おくりびと」という映画をご覧になった事はありますか?主人公とその父親の姿が、あなたのお話と重なりました。まだでしたら是非ご覧になってください。
 お父様はきっと、あなたやあなたのお母様、あなたのご兄弟の楽しかった思い出に囲まれ亡くなっていった事と思います。また亡くなった後になってしまいましたが、来てくれた事をきっと喜んでくれたと思います。大丈夫です。

 あなたもお父様との楽しかった思い出を胸に、またそれを忘れないようにお過ごしください。

{{count}}
有り難し
おきもち

・曹洞宗/静岡県/50代 平成27年鳳林寺住職。平成28年hasunoh...
このお坊さんを応援する

質問者からのお礼

亀山純史 様
ご回答ありがとうございます。
「独生独死独去独来」、「倶会一処」、そして中西智海のお詠みになった詩、どれも今の私にとって忘れられない言葉となりました。
今は父を思うと苦しいですが、それで父の供養となるのならきちんと心のなかで父のことを思っていようと思いました。
ありがとうございました。

Kousyo Kuuyo Azuma 様
ご回答、そして父のためにお念仏をおとなえしていただきありがとうございます。
火葬のみで、きちんとした葬儀もしてあげられないので、本当にありがたいです。
おっしゃるように父が心安らかに、私たちを見守ってくれるように、手を合わせたいと思います。
きっと長い苦しみから解放されたのですよね。
ありがとうございました。

光禪 様
ご回答、そして胸を痛めてまでくださってありがとうございます。
「おくりびと」、教えていただいてすぐに拝見しました。
きっと以前までは感動こそしても泣きはしなかったのでしょうが、今はだめですね、おっしゃる通り主人公と重なるようで。
教えてくださってありがとうございました。観てよかったです。
そしておっしゃるように父が楽しい思い出と共に亡くなっていったと、私が見送りに行ったことを喜んでくれたと信じたいです。
ありがとうございました。

「親・家族・恋人・大切な人の死が悲しい・乗り越え・立ち直る」問答一覧

生活環境の変化と母の死が重なり苦しいです

転職・引っ越しによる環境変化と母の死が重なり心身ともに辛いです。 先日、母が癌で亡くなりました。1年前から入退院を繰り返しており、余命が短いことは覚悟していましたが、やはり悲しいです。母が病気の苦しみから解放されたのは救いですが、この先母がいないと思うと人生がつまらなく感じます。まだまだ母とやりたいことがたくさんありました。 母の死は時間が癒してくれるのを待つしかないのですが、ちょうど転職と引っ越しをした直後に母が亡くなったため、新しい仕事を頑張れる気がしません。一人暮らしでホームシックにもなっています。まだ結婚もしておらず、一人っ子でもあるので孤独感が大きいです。 新しい仕事は私が目指していたことで、母も生前応援してくれましたが、母が亡くなった今となっては前向きになれません。これから新しい仕事のためにたくさん勉強しなければならないのに、無気力で頑張れる気がしないです。 母の癌が発覚した1年前から精神的にしんどく、診療内科に通うほど体調も崩しました。そのような状況下で頑張って転職し、これからというときに訪れた母との別れは新生活の不安と二重の苦しみで耐えられる気がしません。これからどうやって日常生活を送り、前向きに人生と向き合えばよいでしょうか。

有り難し有り難し 11
回答数回答 1

故人の魂はどこに?

先日大好きな妻が亡くなりました。妻は本当に僕の全てで大事な大事な宝物でした。 子供もおらず、独りぼっちになってしまい、今は絶望しています。生きる目的、意味が全く無くなりました。 僕の唯一つの願いは最愛の妻の魂にずっとずっとすぐそばにいてもらい(お骨も手元に)、自分が亡くなるときに一緒のお墓に一緒に納骨してもらい、そしてあの世でまた会えることだけです。 質問なのですが、49日に審判され遠くへ行ってしまい最終的に極楽浄土を目指すという理解をしているのですが、疑問があります。 白木の御位牌から本位牌となり、魂を入れて頂くと思うのですが、位牌に魂が宿るとするならば、極楽浄土などに魂は向かうのに、魂はいったいどこにいるのでしょうか? 魂は分割され2か所にいるのでしょうか? また、お盆には年に一回戻って来るという話しも子供の頃から聞いており、迎え火で迎え送り火で送り帰って行くということでした。帰ってしまったらいないということなのでしょうか? 極楽浄土等、御位牌、お盆、魂の居場所をわかりやすくご説明頂けますと幸いです。 僕は妻にずっとそばにいて欲しい、遠くへ行って欲しくないと考えております、魂の居場所によっては仏教と考えが合わないのでしょうか? 実はそのように悩んでいる間に49日が過ぎてしまいました、49日の法要は過ぎては良くないと聞きますが今から行って頂くことは難しいのでしょうか? どうぞ宜しくお願い致します。

有り難し有り難し 14
回答数回答 2

父親亡くなる

父93歳母90歳姉64歳私57歳で、姉は実家からバスで30分の所に住んでおり、私は埼玉県に住んでいます。母は専業主婦で家事全般をやっていた人です。父母共に病気をして入院した時は、どちらかが実家に帰って寝泊まりをしていました。母が心臓の手術を10年前にしてから、家事全般を最小限しかできず、それでも父母と2人で頑張っていましたが、2年前に母が転倒して頭を打ったのですが、頭の中も異常なく、骨折もしておらず、ただ筋力が落ちて、やる気も出なくなり、父が母に変わって家事全般を最小限やってくれる事になり、父は、家事をやった事がないので、味噌汁の作り方を一から母が教えていました、しかし父の作る物にしょっぱいだの、と父と姉に話していたそうです。父も指示されているみたいでイヤだとは姉に話していたそうです。母か転倒して、動けなくなった頃から、愚痴がおおくなり、姉は、母は要支援2の認定を頂いていたので、訪問ドクター訪問看護ディサービスを利用し、少しでも愚痴の数を減らしていこうとした時に、父が脳梗塞でたおれ、悪性リンパ種も見つかり、入院して1ヶ月で亡くなりました。愚痴をこぼす所もなくなり、母は、私や姉が手続きや、お墓仏壇等をやっていると、私達に攻撃しはじたのです。ただそれが午前中に始まり夕方には、穏やかになり、母の今後の事もあり、ケアマネに来てもらい話をすると、老人うつ病をかられると言われ、私達も確信ではないが、そうではないかと思うと伝えました。前から少しずつあったものが、今になって大きく出てきたのではないかとも言われました。姉は知識がないので、精神的な事が書かれている本を前から読んでいますし、私も資格はないですが、施設で長く働いているので、少しは知識があります。ただ姉が言うには、父が生前の時母は、とても穏やかな人で先々を考える人だったと話し、母が転倒して何もできなくなってから、人が変わったようだと言うのです。うつ病があるかもしれない事を少し頭に入れて対応していこうと姉と話していたのですが、姉もわかっているが、ウンウンとは聞けずついいってしまう、母はエスカレートしてしまう、なので第三者に入ってもらって、近くにおばがいるので、母の話しを聞いてもらうなどして、対応していますが、これからどんな事に気をつけたらいいのか、対応はどうしたらいいのか、母自身も、自覚がないので困っています

有り難し有り難し 19
回答数回答 1

夫の死 心が平穏になる時がきますか

夫が病気で急逝しました。夫はさぞ悔しいことでしょう。まだ現実として受け入れがたく、ふわふわとした心持ちで葬式、様々な手続きに生活に追われています。 子供たちと現実生活をいつも通りにふざけたことも言い合いながら笑顔で暮らしていますが、寂しく悲しい気持ちは各々が抱えています。 夫が亡くなって、葬式後に不倫関係にある人がいることが分かりました。相手からの、のんきなLINEがきたことで気づきました。再会した元カノのようで、レストランで食事したりホテルで密会したりしていることがやり取りから分かりました。これからもっとたくさん会いたいなど、関係を続けたい夫の気持ちも書いていました。あの時もあの時も嘘をついて家を出ていたのだと知りました。LINEを探すと、他の女性とも恋心をほのめかしたやり取りをしていたことも分かりました。 夫は多趣味で、趣味に仕事に忙しく、女の人と会う時間があるとは思いもしませんでした。私を悲しませることはしない人だと信じて疑ったことは1度もありませんでした。 夫は子育てに協力的でした。家の中のことは大体私がやっていましたが、対外的なことは率先してやってくれていました。共働きで、協力し合わないことには生活が回らなかったので、助かってました。私は子育て家事に喜びを感じながらも、夫の行動に苛立ちを感じていたことは確かです。夫は趣味の時間を家庭の様々なことに取られていると不満をいうことがありました。趣味をしている時の夫は本当に楽しそうなのでさせてあけたいと考えていたし、実際、ずっと続けていました。 こんなに趣味を楽しんだ上に、家事に疲れている私に、したいときだけすり寄ってくる夫を疎ましく思う気持ちもありました。 私は夫が好きでした。夫の物を片付けていたら、私からの数年おきの長い手紙や「大好きだよ」のカードがたくさん出てきました。先月もあげたはかりでした。 他の女の人には優しい言葉をたくさん書いていましたが、私にはありませんでした。私を子供の母としか見ていなかったのでしょうか。 数年前に、他の人としちゃおーなどと言うことが何度かあり、私はあきれて、どーぞ。と、言ってしまいました。夫は自分の欲を実行したのですね。 1人になると動悸がして落ち込みがひどいです。子供たちの明るい未来のためにも、元気で生きていきたいのです。どう考えれば心の整理がつくのでしょう。

有り難し有り難し 11
回答数回答 1

温かい気持ちになるお坊さん説法まとめ