異常気象と子供達の未来
こんにちは。
この度、被災された方々には心から
お見舞い申し上げます。
連日の猛暑がニュースのトップになっており、
世界的にも各地で記録的な熱波が発生し
死者や搬送者が続出しているとの事、
このままでは地球は大丈夫なのかな、と心配になります。
本当に人間の発生させる温暖化ガスの影響なのか、
冷静に分析しなければならないでしょうが、
製造業に携わる者として、責任を感じずには居られません。
だからと言って家族もいる身では仕事を辞める訳には行きません。
私が辞めても工場は相変わらず生産を続けるでしょう。
結局何の解決にもなりません。
最悪のケース、異常気象が一過性のものでなく、
私達の生産活動に原因があり、なおかつ後戻りできない所まで
来てしまっているとしたら・・・
子孫たちに何と詫びれば良いのか分かりません。
4歳の娘と生後8ヵ月の息子の未来を思うと、
気持ちが落ち着きません。
以前にも似たような質問をした記憶がありますが、
私は50億年後には太陽の寿命も尽きて、地上の生物は死滅する
のを知っています。だからこそ「今を生きる」事の大切さを教えられました。
が、こんなにも目に見える形で危機が訪れる事、
さらに私達の責任である可能性がある事、
平安ではいられません。
私達や子供達の世代なら何とかなるかも知れませんが、
孫や、その先には・・・
私が仏道を学び実践し、「今ここ」を精いっぱい生きる
境地を得たとしても、過酷になる環境の中で子孫達が
じわじわと衰滅するのを防げなければ、何の意味が
あるでしょうか。
私は輪廻転生は信じてません。死後についてはお釈迦様にならい
「無記」とするのが適切な態度と思います。
が、もし輪廻が真実ならば、私には解脱も救いも浄土も要りません。
ひたすら転生して子孫達に寄り添い、共に悩み苦しみながら
最後の日まで一緒に過ごしてあげたい、と願います。
私がこう考えるのも煩悩でしょうか?
手遅れかも知れませんし、大勢に影響は無いかも知れませんが、
暇を見つけて、ささやかながらエコ活動や環境保護活動を
行いたいとは思います。
(もっとも、私の考えがただの杞憂である可能性も、
まだあるのですが。そうであって欲しいと願います)
質問と言うには余りに漠然としすぎてしまいましたが、
ご意見を頂ければ幸いです。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
そんなあなたの今を見られています
>もし輪廻が真実ならば、私には解脱も救いも浄土も要りません。
ひたすら転生して子孫達に寄り添い、共に悩み苦しみながら
最後の日まで一緒に過ごしてあげたい、と願います。
この願いを「菩薩」や「自未得度先度他」と言います。嫌いじゃないですよ。
さて、何年か前、夕飯の最中に戦後間もない生まれの師匠がつぶやきました。
「思えばワシらの時代が平和すぎたんだよな。戦争も無かったし、ひどい災害も最近まで無かった。そんな時代は後にも先にもワシらの頃くらいだったかもしれん。」
我々はついつい、今までのことが当たり前だと思っていますが、生きにくい時代というものは歴史の中に常にあるものです。歴史とは変化の歴史です。今までとは違う新しい問題が発生する…それが古今東西、不変の事実です。
その中で我々はこれからの困難を嘆いていてはいけません。そうではなく、今までの恵みに感謝し、その前向きな心の持ちようそのものを、今日を、明日を生きる活力とする習慣を持たねばなりません。その心の習慣こそ、子や孫に伝えてやるべき最も大切なものの1つです。
どんな世界に生き、どんな世界に死ぬにせよ、子や孫の最期の時に「あぁ、善い人生だったな」と感じて欲しいと私は思います。そのためには、まず自分からですよね。あんまし愚痴っぽくならないことじゃないかと思いますよ。
先日、避難所に入れていただいたのですが、断水になると言うことで一仕事ありました。大声で人手を募り、隣接する施設からもバケツやペットボトル等をかき集め、毛布が入っていた袋で流し場に栓をしたり、ダンボールや机を工夫して袋を立たせたり、とにかく2時間、ありとあらゆる手段で水を溜めました。
こんな言い方すると不謹慎でしょうが、正直内心、やり甲斐があって楽しかったです。本来、仕事ってこういうことだよなと感じた。自分たちの衣食住を保つための直接で純粋な努力…そこに生きようとする実感があった。親しい人を亡くされた方や私よりもっと酷い被害を受けられた方に面と向かって言えることではありませんけどね。。。私は昔の僧堂生活馴れで避難所の環境をあまり苦に感じませんでしたし。
私は一緒に避難した子供達に、次はお前の番だぞというつもりで率先して動きました。それで充分、胸を張って死ぬことができます。きっと子や孫も同じでしょう。
勝義的には娑婆世界も浄土
詠春童子様
川口英俊でございます。問いへの拙生のお答えでございます。
いずれにせよ、無明、煩悩、悪業がある限りは、この娑婆世界における迷い苦しみが晴れることは残念ながらありません…
災害や異常気象、戦争なども、迷苦にある心から見れば、ある意味では「怨憎会苦」なるものとなります。
では、如来の仏眼に映える娑婆世界のありようは、どうであるのかとなれば、勝義的には浄土であり、世俗的には、慈悲の対象となる衆生たちの迷苦のありようが映えるのであります。
娑婆世界も、全ての空性のみを捉えれば、それは清浄なる浄土に他なりません。
しかし、世俗、縁起的なありようを見れば、迷苦に喘ぐ衆生たちが、まざまざと映えるのであります。
何より、迷苦に喘ぐ衆生たちを救うには、仏道を歩むことにより、自分にその力をつけていかなければなりません。
いずれ、皆を救えるように、仏道に努めて参りたいものでございます。
川口英俊 合掌
質問者からのお礼
ご回答ありがとうございます。
大慈 様
「自未得度先度他」ではないです。菩薩なんて大層なものでもでもありません。煩悩です。究極の子煩悩、子孫煩悩です。せめて子供達には生き様を示せるよう、精進します。
愚痴っぽくならない事、気をつけます。あと、私一人が抱えるには大きすぎる問題でもあるので、同士を見つけ、私の行為が妄想(もうぞう)なのか有効な手段なのか、見極めながら活動したいと思います。
川口 英俊 様
私が質問を投げてから、急に温暖化関連のニュースが活発になりました。こう世の中が不穏になると、宗教、特に終末思想が流行るかも知れませんね。しかし安易な救済を呼び掛けるものには警戒が必要と思います。その意味では、安易な救済の対極にある川口師のお言葉は十二分に信頼できるものだと
信じます。(^^)
勝義諦に辿り着くには長い道ですが、まずは自身の心身を整え、子供達の規範となって行きたいと思います。
-追記-
温暖化には色々な説があります。
人類のせいだよ説、人類関係ないよ説、そもそも地球は温暖化と寒冷化を繰り返してるよ説・・・
中には「温暖化がかえって氷河期を招くよ説」なんてトンデモ理論もあります。
最終的には真実になる可能性もあるのですが・・・
情報の取捨選択を冷静に行いたいと思います。くれぐれも情報に振り回されることの無いように。
仏教的、精神的には、どんな未来が待ちうけようとも子供たちが希望を持てるよう、しっかりと生き切って死にたいと思います。
「虚空尽き、衆生尽き、涅槃尽きなば、我が願いも尽きなん」
なんて境地にはとても到達できないとは思いますが。
-追記-
温暖化には色々な説があります。
人類のせいだよ説、人類関係ないよ説、そもそも地球は温暖化と寒冷化を繰り返してるよ説・・・
中には「温暖化がかえって氷河期を招くよ説」なんてトンデモ理論もあります。
最終的には真実になる可能性もあるのですが・・・
情報の取捨選択を冷静に行いたいと思います。くれぐれも情報に振り回されることの無いように。
仏教的、精神的には、どんな未来が待ちうけようとも子供たちが希望を持てるよう、しっかりと生き切って死にたいと思います。
「虚空尽き、衆生尽き、涅槃尽きなば、我が願いも尽きなん」
なんて境地にはとても到達できないとは思いますが。