SNSについて
お坊さんはSNSをどう思いますか?
私は昔から、寂しがり屋なところがありました。でも、コミュニケーションの障害があることもあって、人付き合いは苦手でした。孤独から逃れるために、ブログを始めました。それから、インターネット上での人付き合いが欠かせなくなりました。今は、ツイッター、その他のSNSをやっています。
自分の投稿した文章に反応が返ってくると嬉しいです。「いいね」とか「拍手」がもらえると安心します。たくさんもらえると嬉しいと思います。いつも「いいね」してくれる人が「いいね」してくれると、ほとんど口を利いたことのない相手なのに友人のような親しみを感じます。
文章を投稿してから何か反応があるまで、パソコンの前を離れられないこともあります。そういう時は、そのせいで時間を浪費しているような気がします。でも、SNSがなければないで、何もせず寂しい気持ちでだらだらとしてしまいそうな気もします。
最近、ようやく現実の人付き合いが増えてきて、現実とインターネットは違うなあ、としみじみと思っています。
私は実生活ではほとんど友人と言える人はいませんが、仕事を始めたので、職場の人とはそれなりに言葉をやり取りするようになりました。
他には障害の支援員さんなどと関わりを持っています。
・・・まとまりのない文章になりましたが、無理やり質問にまとめます。
お坊さんは、SNSについてどう思っていますか?
お坊さんは、SNSとどう付き合っていますか?
以上の文章を読んで、お坊さんから、私に何かアドバイスのようなものはありますか?
どれか一つについてでもご回答頂けると幸いです。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
SNSはリハビリの場
質問拝見させていただきました
私自身、SNSはよく使わせていただいておりますが非常に助けてもらっている部分が多いですね。
と、いいますのも私は僧侶として相手と面と向かって話すことも決して少なくはありませんがそもそも人と話をするのが凄く苦手です。
昔は苦手通り越して大嫌いでした、黙って誰にも干渉されずに好きな本だけ読んでいればよかった、そういう人でございました。
ですがあるきっかけがありまして人と関わって行かなければ自分が寂しくなるだけなのではないか、と思うことがあり関わろうと決心します。
ですが会話なんて全然してませんでしたし、人と何をしゃべっていいのか分からない。一所懸命考えて自分が何かを喋ろうとしても、その頃にはその話題は終わっていて結局喋ることが出来ない。
ですがSNSは急かされない、自分で考えて言葉を発信する時間が十分にあるし、発信するまでは修正が出来る。考えなければ言葉が出てこない私にとっては本当に会話の練習になるいい場だと思います。
長々と私の話になってしまい申し訳ありません。
SNSはパソコンの前でじっとしていなくてもスマホでもログインすることが出来るものが多いので、パソコンで!、とこだわらずに少しうろうろしたり用事をしながら待ってみてはいかがでしょうか?
あれが終わる頃にはこれくらい反応があるといいな、と少しだけ先に楽しみを取っておいてもいいですし、コメントが通知で来るならば少し手を止めてみて返して、また楽しみにしながら作業に戻ってもいいかと思います。
SNSは大変素晴らしいものですが囚われ過ぎてしまうと時間を使いにくくなったり、リアルよりSNSを優先してしまう、なんてことにもなりうる可能性もありますのでそこだけ気を付けていただければいいかと思います。
ちなみにどうでもいいですがFacebookでドヤ顔で反応が沢山もらえると予想した投稿をして30分以上パソコンの前でソワソワしてたのにいいね!、すら無かったことがありました、あの時間は本当に何だったのでしょうか
SNSは何年か前に仕事の都合でアカウントを取り、それから個人的にもやっています。ブログはやったことがありません。「いいね」ですか、あれ、嬉しいですよね。私も先日、雪の写真を投稿したら普段は全くリアクションのない海外のお坊さんまで「いいね」してくれたので嬉しくなり、調子に乗って連日投稿しちゃいました(笑)
「文章を投稿してから何か反応があるまで、パソコンの前を離れられないことも」分かりますよ、私もそうです。特にここ数日はhasunohaでそういう状態になってしまっています。3日前にyahoo!リアルタイムでどんなツイートをされているかチェックできることを知ってしまったのでなおさらです。「えぇ?そこってそんなに受けるとこなの?」「なるほど、この文はそういう風にうけとられるのか、難しいなぁ」という感じでとても勉強になりました。
私はこういったことをタブレットで見ています。それならパソコンの前から離れられなくなるということがなくなり、また、「後でちょっとした時間でいつでも見れるから、今は我慢我慢…」と自分に言い聞かせられるようになります。新品のipadなどはかなり高価ですが、モノを選ばなければ中古の雑貨屋さん等でも比較的安く売っていますので探してみてはいかがでしょうか。家のwifiのみで使えば月額利用料金もかかりません。
それでも出来ることなら、ネットの人間関係よりも実生活の人間関係の割合を増やしていただきたいです。ネットであっても現実に存在する人と繋がっているのですから止める必要はありませんが、ネットだとどうしても文字でコミュニケーションをすることになりますよね。この文字でコミュニケーションというのが、時に暴走してしまうからです。
冗談で書いたつもりが相手の目にはそう映らないことなど、その典型です。長くネットをしていれば誰でも一度は経験があると思います。実生活で表情や身振り手振りに頼っていた部分が通用しないからです。書き手だけではなく、読み手としても考え過ぎてしまうことがあります。だからできれば実生活で人間関係を作った方が自分の心の健康のために安全だと思いますよ。
(私のようにリアルタイムの会話が苦手で、じっくり時間を使って整理してから返信できるネットの方が安全なタイプの少数派もいますが、小石さまがどちらかは私には分かりません)
参考になれば幸いです。
活用の仕方で薬にもなり毒にもなる
知人がネットを通して知った人とトラブルになりました。
会った事も無い人とケンカになったり絡まれるというのは厄介ですね。
私はフェイスブックを通じてこちらの回答僧の川口さんともお知り合いになれましたしhasunohaを知ったのもフェイスブック経由でした。
あまりPCに夢中になってると家族からは煙たがられますし、周りの人でも、ずっとそういう人がいたら私も同じように感じると思います。
そこで問われるのは、ネット経由で相手にしているのは「誰なのか何をしているか」という❝本質❞であろうと思います。
本質的に何をしているのでしょうか?
仕事の為、学びの為、人のための?情報収集の為?依存の為、承認・称賛されたい為?
もう一言。
「では、それをするのが何のためなのか」という処までつんつんしてみるとあなたにとって良い答えが出ると思います。
理由は何であってもいいと思いますが、人間がSNSに使われてはいけないと思います。
いくら「いいね!」をもらっても私はどういうわけか、あまりそんなにうれしくないのです。
審査員がすでに「立場・他人の目線」によって買収されて?いるからです。笑
人間お偉くなると、お友達が沢山ついちゃうらしく、迂闊に「いいね!」すらできなくなります。
私は笑いを通して仏教を広めていますがろくすっぽ「いいね!」きません。子供ネタや無難な写真アップだと「いいね!」がワンサカ来ます。え?お前、何?繋がってたの?って人から3年ぶりぐらいに「いいね!」がそういう時にだけ来ると逆にムカつきますね。笑
相手の計算高さも感じます。
つまり、本当に真実の情報でも、いいものでも拡散されないのがSNSの弱点でもあります。
人と人は他人の目や耳が無い方が真の語らいができるものです。
「SNS」用途の目的
小石様
川口英俊でございます。問いへの拙生のお答えでございます。
「SNS」(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)は、社会的連絡構成サービスとありますように、インターネットを通じて、人と人、人と社会、人と世界を結び付け合うためのサービスであり、非常に便利な半面、使い方次第では怖いものにもなってしまいます。
「SNS」は、やはり、その用途の目的に応じて、しっかりと使いこなせるようにしていくことが大切になるのではないかと存じます。
現在、拙生が、最も重視して活用しているのが「フェイスブック」になります。
小石さんの目的は、コミュニケーションの補助のため、孤独感を減らすためというものになるでしょうか・・
おそらく小石さんは、上記の目的はある程度果たせたところがあるものの、次の目的というものが少し明確になっていないのではないかな、とご質問の内容から僭越にも思うところがございます。
そこで、拙生がフェイスブックで目的としていることについて、少し述べさせて頂きますので、何かの参考になればと存じます。
一、昔の友人や知り合いの近況等の確認、元気に頑張っているかどうかなどの確認のため
一、業界の情報・世論情勢等の収集のため
一、簡単には会えない者同士においての会話・対話・議論のため
一、志を同じくする同志、切磋琢磨できる同志との出会いのため
一、自分の取り組みについての評価や検証を得るため、あるいは、取り組みの宣伝、拡散のため
特に、「志を同じくする同志、切磋琢磨できる同志との出会いのため」というところで、多くの方とお互いに会わずにでも知り合えていることで、自身の志、学び、自省、成長のために役立っていると実感致しております。
このhasunohaの同志の皆様との出会いも、きっかけはフェイスブックがほとんどであり、実際にお会いできていない方の方が多く、それでも色々と親しく意見交換して頂いております。
もちろん、問題は、やはり無機質な「言葉」・「文章」・「顔文字・絵文字」だけでは伝えられないこともあるだけに、誤解や偏見を生じさせないように配慮することも必要になるかとは存じます。
とにかく、現実・実生活において役立てられるものとして活用していけるように調えていければ良いのではないだろうかと存じます。
ご参考までに。
川口英俊 合掌
質問者からのお礼
たくさんの回答をありがとうございます(有り難し)。
お坊さん方もSNSにハマったりするんですね。親近感が湧きました。
このhasunohaがそもそもfacebookの繋がりから生まれたという話も興味深かったです。
・翔玄さん
私もなかなかその場で何を言ったらいいのか思いつかないほうなので、SNSのじっくり考えてから発信できるところは大きなメリットだと思います。
・大慈さん
すごく親近感の湧く回答でした。たしかに文字だけのコミュニケーションでは誤解が生まれることも多いですよね。気をつけます。
・川口さん
SNSをする目的を箇条書きにしてハッキリさせるのもいいかもしれませんね。次の目的が少し明確になっていない、という部分はたしかに、と思いました。
・丹下さん
つんつんしてみます。何かわきそうですが…。お坊さん同士でもSNS上の人間関係があるんですね。最後の一文は鋭い、と思いました。
皆さん、ありがとうございました。