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過去の苦しみ、どうすれば解放されるか

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有り難し有り難し 8

私には2人の姉がいます。
過去にされた許せない出来事が一つあります。分かりやすいように文章では長女、次女とします。

私と長女は絵が描くのが好きです。
長女は、ブログを作成してそこで絵を投稿していると言っていました。
それを聞いた私も「同じようにブログ作成して絵を投稿したい」と姉に言いました。長女と一緒にブログ作成を手伝ってもらいました。
それからブログ投稿をコツコツやっていきました。

すると、ブログを投稿するたびに長女が「自分で〇〇って言う人って痛いよね」、「こういう絵を描く人は〇〇」と私のブログを見ているかのような内容の嫌味を言い始めたのです。
「私のブログ覗かれてる?」と思いましたが、気にせずに投稿し続けました。

ある日、私のブログに一件のコメントが来ていました。「こんなものを描いて欲しい」というようなリクエストでした。
他人からそういったコメントをもらえるのが初めてで嬉しかったので、家族の前でもニヤニヤしてしまいました。

しかし、そのコメントをしたのは、
姉であると気づきました。
その発端は、テーブルに置いてあった小さな紙です。

“あんこが喜んでる顔ウケるんだけど(私が喜んでる悪意ある似顔絵も描いてあった)、コメントしたの私なのに"

など、馬鹿にしたような文が書いてありました。裏でこんなにも嘲笑われていたなんて、とショックでした。

腹が立ってこの紙を最初に次女に見せたらとぼけられ、次に長女に見せると「知らない」と言われて、その紙をビリビリに破り、ゴミ箱に捨てられました。

私は泣きながら、粉々になった紙をゴミから拾ってセロハンテープで繋げ合わせました。(何故そんな事したかよく分かりませんが)

その姿を見てた次女が痛ましく思ったのか、「あんこ、ブログを見てゴメン」と謝罪をしてくれましたが、許せなかったので何も答えませんでした。長女からの謝罪は一切なし。その後、ブログを即座に削除しました。11年経った今でもトラウマです。

幼少期の長女は意地悪で冷酷というイメージでしたが、今では優しく大人しい女性になりました。
現在は長女も次女とも仲良しです。

しかし、あの出来事をふと思い出すと苦しみと憎しみが湧きます。
どうすればこの苦しみを解くことができるのでしょうか?

長文で申し訳御座いません。
ご回答よろしくお願いします。


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お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

『慈悲』と『智慧』。

今は仲良しでいらっしゃるのですね。
だからこそ、
あの時のことを思い出すと
苦しい。そこをなんとかしたい。

あんこさんのそんな思いが伝わってきます。

子どものころって、無邪気で残酷なところがありますよね。
とはいえ、あの時の思いを「子どもだったから」で済ませたくない。
私にもそう感じることがあります。
きっとあんこさんも感じていることでしょう。

今なお、あの時の何が許せないのか。
あんこさんは、何を求めてらっしゃるのか。
もう少し見つめてみてくださいませんか?

今は仲良しでいらっしゃるのですよね。
長女さんも次女さんも、優しい方になられた。
それはとてもすばらしいことだと思います。

しかしながら
誤解を恐れずに言えば、「そのせいで」
あの怒りの矛先をどこに向けていいか
分からなくなってしまった。
ともいえるでしょう。

そして信じてください。
その葛藤は、あんこさんの優しさゆえだと。
あんこさんの優しさが、自分自身を苦しめているのです。
でもそれは、
本当は長女さんのことも次女さんのことも好きでいたいのだ、という
証そのものではありませんか。

きっと長女さんも次女さんも苦しんでいらっしゃるはずです。
あんこさんだけが苦しみから解放されることはありません。

皆ともに苦しみから救われなければ。

ですから
もう一度、始めてみてはいかがですか?
好きだったブログと、絵を。

ブログや絵でなくとも
大人になられた今
あの時と同じような情熱を持てるものであれば
別のことでもいいと思います。

そして長女さんや次女さんにも
もう一度始めてみていただきたいですね。

そうしたら
きっと私よりも皆さんの方が
何をすべきかはおのずとお分かりになるはずでしょう?

苦しみは、自身の情熱と少しばかりの共感で
ちょっとずつ癒されていくものと、私は信じています。

苦しみや憎しみは、無くすものではなく
乗り越えていくものである、と仏教では言います。
それによれば乗り越えるのに必要なのは
あんこさんのその優しさ『慈悲』、誠実に憎しみに向き合うその姿勢『智慧』。
この二つです。
すでに持ってらっしゃると思います。

ですからきっと、仏さまもおっしゃるでしょう。
『あなたなら出来たも同然』と。

                   南無釈迦牟尼仏 合掌

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