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後輩に嫉妬してしまう

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こんにちは。初めての質問なので何か不手際がありましたら申し訳ありません。
今私は後輩に嫉妬してしまい、とてもモヤモヤしています。

私は大学で伝統芸能の部活に入っています。
部員はとても少ないですが、みんなで協力して楽しく活動しています。
しかし、最近私は後輩に嫉妬の気持ちを抱いてると自覚しました。

まず、後輩はとても物事の吸収が早く、技術も同年代の人に比べたらかなり上手な方に入ります。
そのため師匠や卒業生の覚えも良く、そこでまたどんどん成長していきます。

要領の悪い私は羨ましいなと思いつつも後輩が陰で努力していることを知っているので、大会や師匠の稽古に後輩を推薦したり、上手なところを真似たり教えを請うようにしていました。
そんなこともあり、後輩とはプライベートでも関係は良好です。

しかし、最近は後輩に優しくしたり良い先輩であろうとするたびに心の奥が泣き叫ぶような気持ちになってしまうのです。

話は変わりますが、私が部活に入ったばかりの時、先輩が4人いました。
ただ全員就活や実習、自分のお稽古で忙しく、先輩方は新歓の時期が終わるとこちらにはほとんど目を向けないようになりました。
そのため私は3年間師匠のお稽古以外はほぼ独学で学び、部内の運営も一年生から一人で行っていました。
そういう過去もあり、私に後輩ができたら出来る限り優しくしよう。
私がして欲しかったことをしてみようと思い、実行してきました。

それが今になって、辛く感じているのです。
いくら後輩に優しくしても当時の私が救われるわけでもありません。
寂しかった、先輩に構ってもらえる周囲が羨ましかったという当時の私の気持ちは置き去りのままです。

また、先輩から放置される寂しさを知らず、望めば学ぶ機会をどんどん師匠や卒業生、私から与えてもらえる後輩が羨ましくて仕方ありません。
それに優しくされることが後輩の真の望みかどうかもわかりません。

客観的に見ても、一方的に優しくしてリターンがないから辛いと嘆いているようにしか見えず、自分の浅ましさに嫌になります。

この気持ちをどうやって消せばいいのか、どうかご指導ください。
何卒よろしくお願いいたします。


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お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

自分の持っているものを誇り、伸ばしていって下さい!

質問を読ませていただきました。

自分に無かったモノを持っている後輩に色々嫉妬してしまう・・・考えている通りに動かない「心」というものにとても悩み、辛い思いをされているのですね。
心中お察しいたします。

さて、たとえ同じ経験をしたとしても、そのあとにどう考え行動するかは人それぞれです。
たとえば先輩に非常に厳しくされて、イヤな思いをしていた人がいたとします。後輩ができたときに同じように厳しくする人もいますし、自分がイヤだった思いを味あわせたくないと思う人もいます。
狭霧さんは、後輩に同じ思いをさせたくないと強く思い、それを実践されています。その気持ちこそがとても素晴らしく、何者にも代えがたいものなんです。

また、自分に無いモノをもっている後輩に対して、多少なりとも嫉妬の心を抱くのは仕方のないことでしょう。人はどうしても他人と自分を比較してしまうものだからです。
しかし大切な事は、人の持っているものを羨むことではなく、自分の持っているものを誇り、伸ばしていくことなんです。

狭霧さんは、先輩がいない伝統芸能の部活動の中で1年生から一生懸命頑張ってこられました。その頑張りや根気、そして面倒見の良さや優しさ、それらは偽りでも何でもありません。狭霧さんそのものです。伝統芸能の分野に限らず、そういう人間的な素晴らしさは人生のどの局面においても役に立ちますし、評価されるものです。

また、その部活動や伝統芸能に対する思いは、おそらく後輩の比ではないでしょう。たくさんの困難や辛さがあったであろう一方で、たくさんの思い出や感動も得たのではないでしょうか?それらは必ず狭霧さんの人生を豊かにしてくれます。

嫉妬してしまうときもあるでしょうが、そこにばかり目を向けてしまっては周りが何も見えなくなります。嫉妬してるけど、後輩を大切に思う気持ちもあるでしょうし、自分を誇る気持ちもどこかにあるでしょう。
そんな色んな感情を混ぜ合わせて持っているのが当たり前なんです。完全に善の心だけ持ってる人間なんていません。
しかしそれらをトータルして見たときに、「それでも私は後輩が大切だ!」と思えるなら、私はそれで十分だと思いますし、後輩もその気持ちがとても嬉しいに違いありません。

何か少しでも参考にしていただき、自分に自信と誇りを持って下さいね。

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京都府・大阪府・奈良県の県境に当たる、京都府京田辺市の天王院というお寺でお勤めさせていただいております。山手の方にある、自然に囲まれた日蓮系宗派のお寺です。 13才から僧侶となり、たくさんの方と関わってきました。 現在は42才となり、3人の子育てに奮闘中です!また、教育関係の仕事にも勤めたことがあります。 自分の経験したこと全てが私自身の糧となり、それが人を救う力になればいいなと、何があってもポジティブに考えるようにしてます。 その経験を活かし、 ・人間関係 ・将来の不安 ・仏事全般 など、様々な質問に答えていきたいと思っております。 何か悩み事がある、個人的に相談したい、質問について他の人に知られたくない、という方は遠慮なくメールにてご相談下さい。 今までにたくさんの方からメールにてご相談をいただいておりますので、気軽にご相談してみて下さいね! また、ハスノハの回答には字数制限があり、私の回答に対するお礼に返事が出来ない場合も多々あります。ですので、返事を望まれる場合もメールにてご連絡下さい。 メールアドレスは下記をご参照下さい。 一両日中に返事をするようにしておりますが、こちらからの返事が届かない場合は、 ・メールアドレスを間違えていないか ・受信拒否設定はどうなっているか を確認して、もう一度メールを送っていただければありがたく思います。 また、お寺に直接訪問されてのご相談も受け付けております。その場合は、まずメールか電話にてその旨をお知らせ下さい。 お寺の予定と照らし合わせて、日時を調整させていただき、お寺の詳しい場所などをお伝えいたします。 ただし、電話回線が1本しかないこと、他の法務の電話が多いことから、失礼ながら電話での悩み相談は承っておりません。 直接お寺に参詣されての相談か、メールにての相談に限らせていただきます。 また、直接お寺に参詣されての法事や、ZOOMを通じての法事なども受け付けておりますので、希望があれば何でもご相談ください。 メールアドレス joukai4378+soudan@gmail.com 電話番号 0774-65-0161
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質問者からのお礼

藤川誠海様、ありがとうございました。
まず「完全に善の心だけ持っている人間なんていない」というお言葉にとても救われました。
また「自分の持っているものを誇り、伸ばしていくこと」私に一番足りなかったものに気付くことができて良かったなぁと思います。
あれからずっと考えましたが、まだまだ後輩を羨む気持ちは残っています。
でも、それ以上に後輩が大切だ、私を超えてもっともっと上に行って欲しいという気持ちがあることが自覚できました。
今すぐモヤモヤを消化するのは難しくても、この感情と上手く付き合って行きながら自分に自信と誇りを持てるよう努力していきたいです。
ここで相談して本当に救われました。ありがとうございました。

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