嫌いな人の不幸を願ってしまう回答受付中
嫌いな人の不幸を願ってしまうという悩みについてご相談させてください。
嫌いな人は、経営者のご親族で長年お勤めの70代の先輩です。
私がその方を嫌いだと感じる理由は、ご自身の思い通りにならないと感情的になられる点や、その言動が幼く感じられる点です。
私は1年ほど前に前任者の方が退職されたため、その方と連携をとるポジションにつきました。今までの担当者は、その方のご意向を優先する方針だったようですが、会社の状況や人員の変化により、以前ほど自由な振る舞いが許されなくなりました。
私は、個人の感情よりも会社の指示を優先すべきとの考えのもと、業務上の判断を下しております。結果として、その方のご要望をお断りする事が多いです。
そのせいか、その方は周囲の方々に私の悪口をお話しされたり、他の同僚にはプレゼントを渡される一方で私にはない、ということを分かるように行う、電話でのやり取りの際に、大声で感情的な言葉を向けられることもあります。
正直、このような行動を幼稚だと感じます。
そう感じていることが恐らく漏れ出ているので、相手の方の行動をエスカレートさせてしまっているのかとも思います。
ただ、その方の立場からすれば、私は自分の意向を妨げる存在であり、快く思われないのは当然のことです。
これまで、友人に愚痴を吐いたり、「本当に理解してほしい人には現状を理解してもらえているから大丈夫だ」と言い聞かせたり、「この人は自己鍛錬のために私の人生に現れたのかもしれない」と考えることで、やりすごしてきました。
しかしながら、最近、心の状態に変化があり戸惑っています。
就寝前や起床直後など、意識がはっきりとしていない状態で、「その方が早く辞めますように」、ご高齢でもあられることから、不謹慎ながら「早く死にますように」と願っていることに気付きました。
このような無意識に近い状態で抱く感情こそ、私自身の偽らざる本心や私の本質的な性格なのではないかと、感じます。
人の不幸を願う自分に対し、人としてどうなのかと戸惑いと、このようなことを考えさせられてしまうこの状況にも、強い不快感があります。
このような感情や私の心をどのように捉え、改善していけば良いのでしょうか。
また、この方とどのように関わっていくべきか、ご教示いただけましたら幸いです。
何卒、よろしくお願い申し上げます。
お坊さんからの回答 3件
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
自分の感情を否定することはない
しゆのすけ 様 相談ありがとうございます。
まず、自分を愛おしいと思うことが大切です。
あなたはこれまでの人生で辛く苦しい思いをし経験もしてきたのです。
自分を充分に労わり、癒されて、自分に優しさや思いやりを向けて
心を落ち着かせ、心に温かさを感じることが必要です。
誰しもが怒りを向けられたり、理不尽な対応をされてしまうと、それを脅威に感じ、闘争本能が掻き立てられたり、逃走しようとしたりします。
酷ければ凍り付きを起こし、動けなくなります。
心が疲弊すれば、誰でも負の感情が湧き上がり、「死ねばいいのに」なんて思います。人としてよくある思考です。
このような感情や思考を自己否定していると、脳内で脅威が増して、その人が目の前にいないのに、負の感情を常に持ち続けることになります。「ひととしてどうなのか」と思ってしまうのです。
でもあなたはよくやっています。
「怒りをもって怒りを制しても、決して怒りがやむことがない」とのブッダの言葉通りあなたは耐えて、その人の前では怒りを抑え、頑張って対処しています。
それでいいのです。
そして、自分の感情を否定することはない。自分の思考感情を否定せずに、ただそんな自分がいるんだな~と客観的に眺め、テレビのCMを見流すように、流してしまうことがよいでしょう。
その為に、最初に述べた、自分を愛おしいと思い、自分に思いやりや優しさを向けることが必要なのです。心がおだやかで温かであれば、起こった怒りも上手に手放すことができるでしょう。「外界からの刺激にとらわれるな」のブッダの言葉どおりに、内面の心の温かさに意識を向けて、嫌な人とは精神的な距離はしっかりとり、対処していきましょう。あなたは何も悪くないのですから。参考にしてください。
自分を責め過ぎないでくださいね
職場の先輩からの嫌がらせ、つらいですね。私も30代のときに年配の方とペアで仕事をする事がありまして、状況がよく似ているなぁと思い出しました。そのストレスや憎しみをどうにかしたいというお気持ち、とてもよくわかります。その頃の私はゲシュタルト療法のトレーニングを受けてなんとか乗り切りました。
ゲシュタルト療法は、感情を抑え込むのではなく、安全な場所でそれを表現し、気づきを得ることを重視するものです。憎しみを昇華させるファンタジーワークのアイデアの一例をご紹介しますね。
〈 イメージの中で役割を交換する〉
これは先輩としゆのすけさんの役割を交換してみるファンタジーワークです(座布団を使うとイメージしやすいかも◎)
設定/
先輩としゆのすけさんが向かい合っている場面を想像してください。
次に、しゆのすけさんが先輩になりきり、先輩がしゆのすけさんになりきります。
先輩の視点/
しゆのすけさんが先輩の立場で、自分にどんな嫌がらせをしますか? その時、先輩はどんな気持ちでそれをしていると思いますか?嫌がらせの裏にはもしかしたら先輩自身の「不安、劣等感、承認欲求など」があるのかもしれません。その視点を探ってみます。
しゆのすけさんの視点/
今度はしゆのすけさんが本来のしゆのすけさんの立場で、先輩(先輩になりきったしゆのすけさん)から嫌がらせを受けてみましょう。その時、しゆのすけさん自身はどんな反応をしますか?
気づき/
この役割交換を通して、しゆのすけさんは先輩の行動の背景にあるかもしれないものに気づいたり、嫌がらせに対する自分の反応のパターンをより深く理解できるかもしれません。憎しみの感情が、別の感情
(例:憐れみ、理解)に変化することもあります。
これらのワークは、しゆのすけさんの感情を安全な空間で表現し、憎しみという感情の「奥にあるもの」に気づき、そして最終的にそれを手放すための手助けになるかもしれません。大切なのは、これらのイメージの中でしゆのすけさんが感じることを受け入れることです。どんな感情も、どんな行動も、ファンタジーの中では許されます。
ゲシュタルト療法以外にも、マインドフルネスやセルフモニタリング、筋弛緩法などを取り入れて乗り切れたら良いなと思います。乗り越える方法はたくさんありますからご安心くださいね。これからも応援しています。
力を貸してくださる味方を固めながら、タイミングを見極めよう。
そう思ってしまうほどに、あなたは、その方の強引な振る舞いや理不尽なパワハラに強いストレスを溜めているのだと思います。
本当によく頑張っておられますよね。あなたは、会社の状況や運営を考えた上での、いわば会社の方針に沿った務めを果たしているのです。
長年勤めてきたにも関わらず、そんなこともわからず、アップデートもできず、昔のまま通用するとでも思っておられること自体が、老害ですよね。本当に困ったものです。
親族ということで、経営者にも、報告しづらいですよね。このような事態は、あなた一人が我慢をするようなことではなく、経営者はガバナンスの強化にも取り組んでほしいものです。
不幸を願ってしまうほどに、疲弊しているというサインです。プロフィールも読ませてもらいましたが、自分を労り、心身を休めてくださいね。そして、あなたひとりで頑張らずに(戦わずに)、味方を広げていきましょう。悪しき習慣に、おかしいと感じている人がいるはずです。どのように対応すればと、力を貸してくださる味方を固めていきながら、しっかり経営陣に指摘できるタイミングを見極めましょう。あなたひとりで背負わないようにね。ここまで頑張っている自分を、ちゃんと褒めて休めてあげてね。