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死を恐れずに今に集中したいです

回答数回答 1
有り難し有り難し 9

先日こちらで死の恐怖について
質問させていただいて
今を大事にして
生きていこうと決めたのですが
電車に乗っていたりして
何もしていない時間ができると
死の恐怖がチラついてしまい
今に集中しきることができません。
どうすれば死を意識しつつも
それを恐れずに今に集中することができるのでしょうか。

また、死そのものを自分には関係のないことだと
遠ざけて考えたり死の恐怖を忘れて生きるのは
人間として生物として間違っているという
私の考えが正しいのかについても
教えていただきたいです。

これは言うまでもないことかもしれませんが
私は死を恐れないのと死の恐怖を忘れるということは
まったく違うことだと思っています。

なにとぞよろしくお願いいたします。


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お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

あなたはあなたの道を求めて

ご相談拝読しました。

死について恐怖するのは自然な反応でしょう。そして死について考える事はとても大事なことです。あなたは間違っていませんよ。

多くの人が死についてはごまかしたり遠ざけたりしがちの中、あなたはこの問いに向き合おうとされています。その姿勢は大事になさってください。

「今を大事にする」としてもそれが一体何のために大事にするのか、つまり「何のために生きる」のか、それはやはり「死」と関連する問いでしょう。

頑張って頑張って生きても死んで終わりでは空しさがこみ上げてきます。

しかしでは、この生の延長を単純に延長するだけならばいつまでも苦しみが繰り返されるだけです。

死への恐怖や、生への疑問を超える道はどこにあるのでしょうか。きっと仏教はそれに応えてくれると思います。

hasunohaにはあなたと同じように若くして死について疑問や恐怖を感じた方の質問や

https://hasunoha.jp/questions/32640

もうすこし専門的な内容も含んだ問答など、死についての考えがこれまでも蓄積されています。上記の質問の他にもカテゴリ「死について」からや検索ワードからも探して読みあさって見てください。

しかしどれだけ考えても死については「わからない」という事実がある意味では究極的な答えです。
だからこそ、一人一人がその全存在をまるごとゆだねていけるような教え・物語・世界観に出会いその道を実践する中にしか道はありません。

あなたにはあなたの道があるでしょう。しかし同時にその道は先人たちが既に開拓してきてくれている道です。その道を尋ねることが賢明でしょう。

私自身は「浄土に往生する」という教えに身を委ねています。それは死後に極楽浄土というような理想世界があるとかないとかいう話ではなく、そういう世界が願われたということ。

浄土は平等で一人一人がありのままに輝く世界です。

そしてその世界が願われたという事で何よりも大事なのは、逆に今はそうなってはいないという現実です。
だからこそ、誰もが心の奥底で本当に願っている世界である浄土にこの身を委ね、そして同時に、浄土に往生すべきものとして今自分がどう生きているのか問われてくる道が開かれてくるのです。
そこに死では終わらない、しかしこの迷いの生のままでもない一本の道が繋がってくるのだと感じます。

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はじめまして。北海道の片田舎の農村のお寺で住職をしております。 人生経験も仏法聴聞も、まだまだ未熟な私ではありますが、皆様のお悩みに対し真摯に向き合い、共に悩み共に考えたいと思います。 お話しする内容は「こたえ」ではありません。仏法を聞いてもお金が儲かるわけでも、人間関係に恵まれるわけでも、病気が治るわけでも、何ものにも左右されない心の持ち様が手に入るわけでもありません。 仏法の救いとは悩みが私の思い通りに解決することでなく、どんな悩みも私の現実として引き受けて、悩みながらも生きていけることだと私はいただいております。 悩みを救う(解決する)のではなく、悩む人を救う(悩む私という存在を引き受けていける)のです。 「こたえ」ではなく、「問い」を共有することで、悩み苦しみを引き受けて生きていける一助となれれば幸いです。 【回答について】 後から読み返し、誤字脱字に気づいた際は訂正を入れます。訂正ではなく、お礼コメントへの返信のため追記する場合はタイトルに〔追記あり〕と記載します。 なお、タイトルも本文も字数制限があるため際限なく追記できないこともご承知おきを。
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