hasunoha お坊さんが必ず答えてくれるお悩み相談サイト

お坊さんに質問する
メニュー
メニューを閉じる

叔母が末期癌と診察されました。

回答数回答 2
有り難し有り難し 12

入院中の叔母がいます。病名は横行結腸癌で余命は3月9日の誕生日を迎えるのは難しいと言われました。

その時胃癌で亡くなった父親の事を思い出しました。それは、「病名を教えて欲しい。」と聞かれた時、胃潰瘍だから心配いらないと言いましたが、目に涙を浮かべていた事を思い出しました。その後父親は2カ月たらずで、兄弟の元へ旅立って行きました。

そんなことがあり、今回主治医から言われて迷わず告知してしまいました。その日から食事はしない、点滴もしなくなりました。叔母は透析も週2回受けていますがそれまでも拒否するようになってしまいました。

すると「私は87年も生きてきたし、とても満足しているよ。それに注射の痛いのはもう要らない。」と言ってすべて拒否するようになりました。このまま叔母の考えに従った方が良いでしょうか?それとも話をして延命措置をお願いした方が良いのでしょうか?叔母の苦しそうな顔を見るのが辛いです。よろしくお願いいたします。


この問答を娑婆にも伝える
facebookTwitterLine

お坊さんからの回答 2件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

正解はないと思いますが…

私の師匠は存命ですが、いつも私に2つだけ言い残しています。
1つは「葬儀は組寺さんと話し合って好きにしなさい。私は何も口を出さない。ただ、自分の師匠に○○寺『中興』という称号は付けなかったのに、自分だけもらうのは申し訳が立たないからそれだけはしないように」ということです。

もう1つは「自分の口でご飯も食べらえないような(自分の生命力で生きられないような)延命は一切しないでくれ」ということです。

前者はともかく、後者はどうなのでしょうね。立派に修行して、一山の住職を務め、たくさんの方々の生老病死に関わってきた1人の僧侶の希望ですから、その時が来たら言われた通りにしようと思っています。でも、苦痛を和らげるような治療は受けさせてあげたいとは考えています。

そして何より、できるだけ顔を合わせてその時の気分を聞いてあげたいと思っています。あと1ヶ月待てばひ孫の顔を見れるかもしれないという話になると、私の希望としてひ孫の顔を見て欲しいと思うかもしれません。それは相談次第です。

叔母さまには皆に迷惑を掛けたくないという思いがあるのかもしれませんが、質問者さまの苦しそうな顔を見るのが辛いという率直な気持ちをお話しし、もっともっと相談してみてはいかがでしょうか。話し合ってどんな結果になったとしても、その話し合い自体が、最期まで一緒の時間を共有することに繋がり、ひいては悔いなく送り出すことに繋がるのだと思いますよ。

今はご自身にとっても辛い時期だと思います。くれぐれもお身体にはお気をつけ下さい。

{{count}}
有り難し
おきもち

曹洞宗副住職。タイ系上座部仏教短期出家(捨戒済み)。仮面系お坊さんYouT...
このお坊さんを応援する

ご本人の意志を尊重して差し上げては

自分の人生で最期に延命措置を受けるかどうか、自分で決められたのであれば、その意志を尊重して差し上げるのが残される者の務めかもしれないと思います。

{{count}}
有り難し
おきもち

仏道に入門して40年が経ちました。 死ぬまで修行を続けるのがお坊さん...
このお坊さんを応援する

質問者からのお礼

親身になっての御回答をありがとうございます。とても気持ちが楽になりました。残された時間は少ないですが、もう一度叔母と向き合えば必ずお互いに悔いが残らない答えがあるように思います。
本当にありがとうございました。

温かい気持ちになるお坊さん説法まとめ