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信じたくない

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今まで一緒にいるのが当たり前だと思っていた家族がいつか僕を置いて逝ってしまうと思うと悲しくて仕方ありません。

一年ほど前に生まれてからの生を共にしてきた愛犬のチワワが亡くなりました。
その時は多忙な受験期だったので悲しいながらどこか現実に起こったことと捉えられませんでしたが、受験も終わりコロナのせいで家にいることが多くなると愛犬がもういないという実感が湧いてきて悲しみが吹き出してきました。

さらに、この世で最も愛している母や父、もう一匹の愛犬ともいつか別れる時が来ると思うと頭がおかしくなりそうです。

僕にとっての生きる意味は家族なんです。
家族のいない人生なんて想像もできません。
今の家族が1人もいなくなったら僕は自死することも考えてしまいます。
いつかまた会える日は来るのでしょうか?


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お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

諸行無常 あなたも両親もペットも、年齢を重ね変わり行く

 愛犬は10歳越えれば、「高齢者」。私の寺で番犬として、ドーベルマン系の雑種を番犬として飼っていたことがありました。実際、泥棒を撃退してくれたこともありました。15歳になる頃、動きが散漫になり食が細くなり、吠えることがなくなりました。そして、16歳になるとほとんど食事を取らなくなり、下の妹が結婚式を挙げた日に息を引き取りました。生き物は其々の種によって、いわゆる寿命は異なります。犬や猫の寿命は人間よりかなり短いです。幼犬から飼い始めたとしても、15年前後で必ずお別れの時が来ます。長生きする犬もあれば、早死にする犬も居ます。
 人間だって、犬よりは寿命が長いと言っても、必ず最期の時がやってきます。最期の時が来てほしくないと思っても、必ずやってきます。何故やってくるのかと言うと、「生まれたから」というしかありません。人生にスタートがあれば、必ずゴールがあります。長短の差はありますが、すべての生き物には平等にゴールが有ります。

 家族だって、永遠に一緒に居られません。進学、就職、結婚という人生の大事なステップの過程で、家族と別に生活するようになる場合が多いと思います。ずうっと自宅から学校に通い、就職後も結婚後も家族と一緒という場合の方が稀です。そして、仮に大病や事故に遭わなかったとしても、年齢を重ねれば老化が進み、御臨終の時を迎えます。私は平成4年から平成24年まで20年間で、祖父母と両親を見送っています。どんなに拒否したくても、これからの人生で何度も別れの時を経験します。
 今、頻繁に顔を合わせている家族も友人も「期間限定の関係」なのです。永遠に一緒と言うことは有り得ません。期間限定だからこそ、今家族と過ごす時間を大事にしてください。進学就職すれば、同級生や友人と一緒に居る機会は激減します。会いたくても、会えなくなる場合が多いです。去ってゆく友人も多い一方で、新たな友人にも出会います。

 期間限定だからこそ、今を大事に生き、今の人間関係を大事にして良い思い出を残せるよう努めましょう。

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