少子化が招く檀家減少の未来
お坊さんは、現代日本を襲う少子化、人口減少をどのように捉えているでしょうか。仏教の衰退にも関わる重大な問題だと思うのですが、移民を受け入れて、彼らに仏教の未来を託すべきでしょうか。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
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僧侶の努力
こんにちは、初めまして。
確かに「少子化」は、お寺の檀家の減少と関係がありますし、お寺が減れば未来の僧侶候補は少なくなる・・・、現在既にこのスパイラルに陥っています。「仏教の衰退」と言ってもいいでしょう。
「移民を受け入れて、彼らに仏教の未来を託すべき」かと言われていますが、「移民」の皆さんは、様々な文化的背景・宗教をバックボーンにしています。どれほど受け入れれるかは未知数です。これについては、私は想像が難しいです。
ただ、こう言った問題には、従来どおり布教を工夫していく、お寺との関係を結んでもらうよう努力する、という継続した試みが必要です。
あと、重要な一点は、必ずしも檀家さん、信者さんの数の確保だけの問題ではないということです。
親鸞聖人から数えて八代目の蓮如上人という方が、既に仰っています。
一つの宗派に於いて大切なのは、多くの人を集めてその威勢を誇示することではない。阿弥陀様の仰せを素直に聞き信じている人がどれほど居るか、そのこと自体が宗派の興隆の真の問題だ、という意味のことを仰っています。
わたしもそうだと思います。
沢山の方にご縁を持ってもらいつつ、その縁の深まりを期すべく僧侶が努力する。
その地道な活動を今後も続けていくのみだと思っています。
人口減少と仏教衰退は無関係。
確かに
檀家数が減って寺院護持できないところが増えています。
廃寺や統合なども以前から起こっています。
でもそれは
必要とされない寺院が増えただけであって
仏教の衰退とは考えていません。
むしろ
仏教を必要としている人のそばに
寺院や僧侶がしっかり存在しているかどうかだと思います。
国籍や人種など無関係で
あらゆる人間に仏教は必要だと思うから
我ら僧侶は布教しているのです。
お寺の檀家さんにも
充分に伝えきれているとは思えません。
まだまだです。
食料難の人類
日本における少子化・人口減少は当分続きそうなので、お寺の施設縮小によるコスト削減は求められるでしょうし、僧侶の人手不足の事情から、一人の住職が複数寺院を兼任するということも増えてくると思います。
一方で、世界的に見れば人口は増えていますし、何より深刻なのが食料不足です。
中国では食べ残しをなくす政策が始まりました。
そんな中、日本の地方では、インフラ整備された農地が、農家の後継者不足により活用されず休耕地になっています。
日本の豊かな自然や透明な水、整備された農地・水路等は、食料難の海外の人にとっては欲しくてたまらない宝物です。
人類の宝を遊ばせておくのはもったいないので、農業の担い手を増やすためには、移民受け入れも良いかもしれませんね。
ただし、今後、AIやロボット、ドローン等を活用して人手がなくても農業ができる技術が開発されれば、日本人だけで農地をフル活用できる可能性もありますね。