人生は素晴らしいが、辛すぎて死にたい
はじめまして。
相談サイトを眺めていましたが、胸が引き裂かれるようなコメントばかりで、もう見るのはよそうとしていた所、このサイトを見つけました。
長文お許し下さい。
私は学力体力著しく低く、得意な絵や、物造りの仕事をずっと続けてきましたので、いわゆるサラリーマン的な社会常識があまりわかりません。その事には一切後悔も憧れもなく、高収入ではありませんが、人生に心から満足し充実しています。
運命としか思えない人と出会い、結婚し、子供が生まれ、幸せの絶頂のときに突然うつ病になってしまいました。今思えば、育ちの良すぎる妻の実家からの大き過ぎる期待につぶれてしまったのかもしれません。
その後うつ症状を繰り返していましたが、妻と3人の子供を心の支えにそれこそ死ぬ気で働きました。一軒家も買い、辛いけど、いつでも5人で幸せだと思っていました。が、
4年前、妻にもう無理です、と言われました。愛などもう無いし、幸せだと思った事などないと。我慢していた苦労が爆発したのだと思います。あまりの事にうつのドン底に落ち入り、生まれて初めて死ぬしかないと思いましたが、子供を思えば死ぬ事もできず、地獄の底を這いずるような日々を過ごしました。
子供の手前、今すぐ離婚という事はありませんが、妻はもう同じ家にいるのも苦痛なようです。妻には感謝と償いの気持ちでいっぱいですが、顔を合わせないように家事の手伝いぐらいしか何もできません。
依存や執着を捨てると言いますが、いくら冷静に心を見ても、あるのは妻と子供への愛だけです。
冬山で凍死を考えてます(苦しいのは怖いというのが情けないです)。冬になるまで、冬になるまで、あと何ヶ月、と耐えながら、3年経ちます。毎年、これが最後の季節と思って大事に過ごしてます。結果、生きる素晴らしさを思い知りましたが、妻の心が離れた辛さに、死ぬしかないと毎日思ってます。
自分は世界一幸せであり、世の中は何もかも本当に素晴らしいと思いながら、常に死にたいと思う毎日です。
このような私が、自死を選ばず、なんとか家族のために心穏やかに力強く生きていける可能性か、ヒントのようなものはございませんでしようか。
いい歳してみっともない、みんなそうだ、黙って死ぬ気で働け、本当にごもっともだと思います。誰でももっともっと大変なのに、救いを求めてしまって本当に申し訳ないです。
嫌な気分になることは全て煩悩だと思います。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
「素晴らしい」を顧みる
こんにちは、初めまして。
他の「相談サイト」には無いものを、このサイトに見出してくださったのですね。嬉しいことです。
「このような私が、自死を選ばず、なんとか家族のために心穏やかに力強く生きていける可能性か、ヒントのようなもの」をお聞きになりたいのですね。及ばずながらですが、私なりに思ったそのまま言おうと思います。
「人生は素晴らしいが、辛すぎて死にたい」という表題を見た時、私は矛盾を感じました。
かのルイ・アームストロングは、「このすばらしき世界」という名曲を出されています。貧しい家の生まれで、世界恐慌や、黒人差別の強烈な苦しみの上でありながら、この世界は素晴らしい、と歌い上げたのです。つまり、辛いから生きるのをやめたい、とは言わなかったということです。
そこには、小さな感動、ささやかな生活に対する発見や、驚きを持つ目を持っていたからでしょう。だから、かの名曲は名曲として後世に残り、多くの人の感動を今も与えるのだと思います。
しかし、あなたの「人生は素晴らしい」に、奥さんの共鳴がないのは何故でしょう。それは、どこまでいっても自分視点の「素晴らしい」に成ってしまっているからではないでしょうか。
「妻にもう無理です、と言われました。愛などもう無いし、幸せだと思った事などないと。我慢していた苦労が爆発したのだと思います」と書かれています。この言葉だけで考えると、おそらくあなた視点の「素晴らしい」と奥さん視点の「素晴らしい」が不一致だったことが考えられます。
これはあなただけではなく、人間すべからく同様ですが、煩悩の中に生きざるを得ません。それは、自分の都合、自分中心に考える心が根深いからこそ、身を煩わし心を悩ますものである、ということです。この省察は、何度掘り下げても尽くすことが出来ないほどです。
だから、ご夫婦の危機を乗り越えるためには、次の二つの点があります。
・まず、奥さんの本音、希望、「素晴らしい」を聞く。あなたに話をしても聞いてもらえない、という不信もあるかもしれません。一切反論せず、自分を差し挟むことなく丁寧に聞きだしてはいかがでしょう
・自己内省を深める。ただ、自己採点は甘くなるのが常なので、あなたの御縁ある宗派などで学びを深めるのもいいでしょう。住職や仏様という外部の目を持つことは良いことです。
以上、思うところを述べました
質問者からのお礼
山のような質問の中、お忙しいところ早速のお返事驚きました。本当にありがとうございます。
全くおっしゃる通り、ずっと自己満足で、見えない妻の苦労を考えず、勝手に最高の家庭だなどと思いこんできました。自分と居れば妻も幸せなんだと自惚れてました。恋人の時代は一緒にいるだけでお互い満たされていたのでしょうが、全て幻想でした。現実を見ていませんでした。
今となっては会話も難しいですが、なんとか妻が少しでも楽になるように、満足するように、できる限りの事をしたいと思います。
最近見た映画で、「悪くない人生だった」と思ってるのは夫だけだというセリフがあり身につまされました。