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仕事が成功するためには何が必要ですか

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現在代々続く和洋菓子屋の5代目として家族などでお店を営んでいます。

毎日仕事をしていても月日ばかり過ぎるだけで成果がなかなかでません。また両親との考えや、やり方が合わずになかなか気持ちが前に向きません。

考え方の違いで揉めたりもします。

僕は40歳までに今のお店を大きくしたい気持ちがあります。

仕事で成果するためには商売において目先の内容をよくする事よりも、

人間本来の気持ちの方が大切なのでしょうか?

仕事に一番必要な事は何でしょうか?

成功するためには何が必要でしょうか?

チャンスはどんな人に訪れてくるのでしょうか?


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お坊さんからの回答 3件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

その先の目標を叶えるために

「現世利益を導く法」。お釈迦さまがかつてディーガジャーヌという男性信者に乞われ、説いた4ヶ条です。
(1)努力を惜しまないこと。(起策具足)
(2)得た財産や評判をしっかり守ること。(守護具足)
(3)お手本となるような人格者とつきあうこと。(善友相応)
(4)浪費やぜいたくをせず、身の丈にあった堅実な暮らしをすること。(等命・とうみょう)

併せて、財産を失う原因も4つ示しました。
(1)女性に溺れること
(2)お酒に溺れること
(3)賭博に溺れること
(4)悪い友人と付き合うこと

いかがでしょうか?
当たり前すぎて、少し地味に感じられるでしょうか。

商売の繁盛、仕事の成功、財産の増大…これらは、幸福の一条件、手段のひとつであって、最終目的ではありません。
一番大切なのは、それらを通して、自らが「どのような人間になりたいのか」「どのような人生を送りたいのか」ということです。その夢は、ひとりひとりの価値観によって違うでしょう。

たかゆきさま。お店の拡大を成し遂げた先の目標、もっと大きな人生のビジョンはなにか、ここで一度振り返られてみてはいかがでしょうか。
そのためには、経営の勉強やテクニカル面の向上だけでなく、人格の陶冶と、家庭の和合は不可欠のはず。
経済的な豊かさを目指すことと、心の豊かさをはぐくむこと。これらは相反するものではなく、同時に目指すことができますし、そうあらねばなりません。

成功は、当たり前の努力、正しい生き方を積み重ねた先に訪れる。お釈迦さまは、そうおっしゃっています。たかゆきさまの夢の成就、ご家族様のお幸せを心よりお祈りしております。

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足元の青い鳥を踏まないように

「金メダル取る事がすべてなのかってオレが聞きたいですね。」
これは北島康介選手の言葉です。
まずは何を以って成功と為すかをアナタが真剣に疑問を持ち問うことからです。
本屋に行くと「成功のための◎◎」「幸せになるための」系の本が沢山並んでいます。
一歩足をふみだしてその本を手に取った瞬間、多くの人はある催眠状態にかかります。
「フフフ、お前はまだ成功していない」「ケケケ、この本を読んでもっと富を手にしろ」「お前はまだまだだ」「向上しろ」その時同時に足元の青い鳥を踏み潰していることに気づかないのです。←この男かつて沢山買った(笑)
別に成功なんかに興味の無かった時は、朝、家族で日の光を浴びてご飯の香りがうちの中に充満してるだけで成功以上の幸せがあります。
成功したって結局やることは同じです。
本屋で1000円出せば成功の為には何が必要がというノウハウ・知識が手に入ります。
◎ベストセラーの成功本 読む人9割成功しない
◎成功本 売れれば 著者だけ成功か
◎成功本 読み終えた頃 定年に
売れている店に行けばアイデアが山ほど手に入るでしょう。
多くの人は知識にしたままで終わらせてしまいます。
私は成功幻想は求めず地道に本当においしいものを作りさえすればいいと思うのです。
多くのお店は「好み」の名のもとに妥協し自己満足を追求して、お客さんの求めるオイシイにたどり着かずに別路線を歩みだします。
美味しいかどうか坐禅会にお持ち頂ければ正直な感想をいうことはできますが(笑)

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お悩み相談08020659278
今月の法話 文殊の剣 ❝己がそのものを観ていながらそこに余計な色や思いをつけたさぬその己の様子を「こそ」見届けてみてください。❞(本文より) 「大丈夫、慧の剣を取る。」 大いなる菩薩や老師は智慧の剣を取って、人の迷いの見解を断ち切り真実の姿をみせてくださいます。 智慧の剣とは人間の自我、我見の無いこころからなる、無垢で清らかなる「事実の様子」「本来の様相」を見極める力ともいえましょう。 それこそが智慧の剣なのです。 文殊とは自己を鎮め得た者の姿。 人間の内なる思慮分別の猛獣を修め得て、その上に鎮座する姿。 事実を事実のとおりに見るということは、余分なものがないということです。 そこに現れる余分な見解というものを断ち切った姿。 そもそも、もともと一切の事象、事実というものには余分なものはありません。 とは言えども、それでも人は人の習癖・習慣的に物事に思いをつけたす。 いまや「写真で一言」という要らぬ添え物をするバラエティ文化もあるぐらいですから、ものを本当にそのままに受け取るということをしない。 文殊様の持つ剣、智慧の剣というものは、そういう人間の考えを断ち切る働きを象徴したものです。 その文殊の剣とはなにか? お見せしましょう。 いま、そこで、みているもの、きこえていること。 たとえ文字文言を観るにしても、そのものとして映し出されているという姿がありましょう。 文字として見えているだけで意味を持たせてもいない、読み取ってもいないままの、ただの文字の羅列のような景色としてみている時には、文字であっても意味が生じません。 本当にみるということはそこに安住しています。他方に向かわない。蛇足ごとが起こらない。 見届けるという言葉の方が適しているかもしれませんね。 ❝己がそのものを観ていながらそこに余計な色や思いをつけたさぬその己の様子を「こそ」見届けてみてください。❞それはものの方を見るというよりはそれを見ている己を見つめる姿ともいえましょう。 そういうご自身のハタラキ・功徳に気づく眼を持つことです。 あなたの手にはすでに文殊の剣がありますよ。用いることがないのはもったいないことですね。

三方良し

たかゆき様

川口英俊でございます。問いへの拙生のお答えとなります。

「仕事の成功」とは一体どういうものであるのか・・この事については、天野様もおっしゃられているように、各々の価値観において異なるものとなるため、「これが成功です」とは一概に言えないものとなります。

たかゆき様の考える仕事の成功は、事業、店舗の拡大とのお考えですが、当然に拡大に伴ってランニングコストや人員管理等、様々なリスクも背負うことにもなるため、拡大も一概に良いことばかりだとは言えません。このことは少し考えに入れておかれる必要はあるかと存じます。

そうですね・・

以前には起業について、少しだけ大実業家・稲盛和夫氏のことを下記各回答にて触れさせて頂きました。

問い「仕事を通しての自分の使命に関して」
http://blog.livedoor.jp/hasunoha_kawaguchi/archives/1002982009.html

問い「自分自身、身内の人生がおかしくなるのは、因果なのでしょうか?」
http://blog.livedoor.jp/hasunoha_kawaguchi/archives/1002960365.html

「・・大実業家・稲盛和夫氏は、「動機善なりや、私心なかりしか」と、動機が善であり、実行過程が善であれば、結果は問う必要はない、必ず成功するということを述べられておられます。・・」

善き志、動機と善き実行過程・・これがとにかく大切となり、成功は自ずと後で着いてくることになるのではないかとは存じております。

代々世襲での自営業・・まあ、世襲のお寺も実際似たようなものであります。閉鎖的、閉塞的な環境下では、どうしても保守的となり、色々と弊害が生じてしまうのもやむを得ないところがございます・・

目まぐるしく変化するこの時代、流れに即応していかなければならないことも多くございますが、どうしてもジェネレーション・ギャップによる世代間対立もあって、確執が生じてしまうこともありますよね・・理解できます。

とにかく、善き志、動機と善き実行過程、それも、お客様のため、世の中のためというものを一つの基準として、ベタですが、三方良しとして、買い手良し、世間良しで、売り手良しになると最も良いのではないかと存じております。

善処を祈念申し上げます。

川口英俊 合掌

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最新の仏教論考はこちらでご覧頂くことができますが、公開、非公開は随時に判断しています。 https://blog.goo.ne.jp/hidetoshi-k

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