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「差別戒名」は実在したのか

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こんにちは。今回は差別戒名について質問です。
突然ですが、差別戒名は本当に実在したのでしょうか?

よく「戒名に動物の名前や「革」、「畜」、「屠」、などの
字を入れたものは差別戒名だ。」といった記述を
見かけるのですが、私は懐疑的に見ています。

なぜなら俗名に動物の名前が含まれている人はいますし
(馬場、鮎川など)、生前の職業を考慮して革なめし業者に「革」
畜産業者に「畜」、屠殺業者に「屠」という字を入れた可能性も
十分に考えられます。

また、昔は人名に「糞」や「悪」という字を魔除けの為に入れる風習が
あったそうなので、戒名に悪い文字を入れることが必ずしも差別的だとは言えないと思うからです。


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お坊さんからの回答 2件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

実在したと言えます

橋下徹さんがなくそうとした差別の博物館をご存知でしょうか。「大阪人権博物館:リバティおおさか」といいます。

私は一回だけ研修で伺いましたが、あきらかに差別戒名は存在したことが分かります。

また、おっしゃるとおり動物由来の人名は多く、その人の生まれ年の干支がお名前の一部になっている人はたくさんおられるのは事実です。寅吉、辰雄などいくらでも実例はありますね。龍なんてお坊さんの名前によく用いられるのですが、これも差別戒名かというとそうじゃないはずです。特定のあまりイメージのよくないと考えられる動物の名前がわざわざ差別戒名として用いられているということですね。

私自身が直接見た(浄土真宗の法名ではなく)差別戒名に「石革〇〇」(〇〇には信士、信女、童子などが入ります)というものがありました。石もまた差別戒名にもっともよく用いられる漢字ですから、ダブル差別戒名ですね。わざわざ仏教徒に相応しくない漢字を重ねているのだから、お尋ねへの直接的なお答えとしては、差別戒名は存在したことになります。

お坊さんの世界の差別心もどぎつくて、私たち夫婦の仲人夫婦なんて差別意識の塊みたいな人間です。私は、お寺の生まれじゃないんですが、本チャンじゃない身分の低い坊さんみたいに言われたことは多いです。

その他、学歴が低ければバカにしますし、逆に一流大学を出た人にも嫉妬心から意地悪します。今はもう差別戒名をつけることは亡くなって過去の問題になっているのでしょうが、精神性そのものが変わらないと本当の問題解決にはならないんでしょうね。

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おきもち

私はお坊さんといっても、ひと様に何か答えらしいものを提示できるような立派な...
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残念ですが、実在しました。

昔の革なめし業や畜産業や屠殺業などは
被差別部落の方々の仕事とされていました。
戒名や法名にそれと分かる漢字を用いるのは
故人が被差別部落の人だと知らしめることで
差別意識が込められていると言わざるを得ません。

逆に
院号などで長い戒名をつけるのは
それだけ御布施した証なので
お金持ちだと誇示しているようなものです。
逆差別と言えましょう。

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おきもち

和田隆恩
 浄土真宗(大谷派)/広島県広島市/17世住職。  1967年京都市生ま...
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質問者からのお礼

解答しずらい質問内容であるにも関わらず、皆様丁寧な回答をありがとう
ございます。 合掌

「戒名」問答一覧

戒名料と魂入れのお布施について

お世話になります。 お布施の相場感について教えて頂きたいです。 この度母が亡くなり、葬儀屋さんの紹介頂いたお寺さんに四十九日法要と新しい仏壇への魂入れをお願いすることになりました。葬儀屋さんから四十九日だけであれば、3万円と案内がありましたが、今回仏壇への魂入れもあるので、お布施の相場を葬儀屋さん経由で聞いたところ、5~10万円とのことでした。 そして、後日、お寺さんとのやり取りの中で、古いお仏壇の供養と、子供の頃に亡くなった父の位牌の件でどうするか?というご提案を頂きました。 古いお仏壇は仏具店にて魂抜きお焚き上げをお願いできますが、父は宗教上の理由から、亡くなった当時戒名をいただかず、位牌もない状態です。 お寺さんと相談し、古い仏壇は仏具店にお任せすることになりましたが、父の件は、夫婦位牌にして、父にも戒名を授けていただけるという流れになりました。 お寺さんには無知な私に色々と教えていただき、大変有難く、お布施でも礼を尽くしたいのですが、今回母の葬儀でまとまったお金が出ていき、経済的に厳しい状況です。 今回父の分の戒名と夫婦位牌へ母と合わせて魂入れとなると、もともとの5〜10万円に加えて、いくらほどお布施を追加したらよろしいでしょうか。 お寺さんに聞きましたが、冗談ぽく「たくさん笑」と言われました。気持ちの問題なのでそうとしかお答えできないかと思いますし、ご配慮をして頂いた上で、ユーモアあるご回答だったと思います。 ただやはり、失礼のない相場感を教えていただきたいです。よろしくお願いいたします。

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戒を授かることについて

お世話になります。 私の実家(祖父母)は、父方・母方ともに西本願寺派の檀家ですが、父母の代から別に家を構え、私自身も結婚して独立し、父母の家・私の家ともに仏壇はなく、檀那寺との付き合いもありません。 今後、父母逝去の際にどうするかという問題もあるのですが、今回ご相談したいのは、私自身の授戒についてです。 生前に戒を授かることはとても尊いことと聞き、死後授かるよりも素晴らしく、破戒があっても、輪廻の果てに必ずや解脱に導くと聞いたことがあります。 仏弟子となりたいという思いのほか、子どもをもうけるつもりがないため、死後の葬送が不明瞭ということもあり、生きているうちに戒を授かりたいと考えているのですが、どのように手続きしてよいか分かりません。 高野山、善光寺では授戒会をしているときがあるとか、本願寺ではお剃刀があるという断片的な情報しか知り得ないのですが、 1 授戒とお剃刀は仏弟子になるという意味で同様のものですか?(浄土真宗には戒がないのでお剃刀とは聞いています。) 2 授戒と戒名の授与は別なのでしょうか? 3 どのように授戒やお剃刀にアクセスすればよいでしょうか?(いきなり近隣の お寺に行って、「授戒してください。」でOKなのか?) 4 複数のお寺で、何回も授戒を受けてもよいのでしょうか?その場合戒名は複数持てることになるのでしょうか? 5 生前戒名を授かっていた場合、授戒したお寺さん以外で死後、葬儀や法要をしてくれない場合もあると聞いたのですが、肌感覚としていかがでしょうか? 6 また、祖父母の檀那寺を含め、もし授戒をしてくれるお寺様と巡り合えた場合、その授戒・戒名(又は法名)を持ちながら、他宗派の信仰や勤行をしても差し支えないものなのでしょうか?(例えば、檀那寺又は檀那寺経由で浄土真宗の法名をもらいながら、一方で、他宗派の信仰や勤行をする等) 以上、とりとめのない質問で恐縮ですが、よろしくお願いいたします。

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