母親との向き合い方
母親との向き合い方について、アドバイスをいただけないでしょうか。
「あなたは将来A大学に行くんだよ」と話す母に、小学1年生の私はよく分からないまま頷き、進学塾に通い始めました。
最初は楽しく勉強していましたが、5,6年生になると成績はどんどん落ちました。塾の日数が増え、自分の時間が取れずストレスを感じるようになったからです。次第に身体がついていかなくなり、学校は遅刻・欠席が増えました。どれだけ勉強しても頭に入らず、塾が近づくと胃が痛みました。
この頃から、母は暴力を振るうようになりました。テストの結果が悪い、宿題をするのが遅いと意識が遠のくまで叩き、蹴り、謝りなさいと土下座を強要しました。「あなたはうちの子じゃない」「志望校に落ちたら恥ずかしくて言えない」と罵倒しました。
私には優秀な兄がおり、塾の先生は「兄の顔に泥を塗るな」とよく言いました。何のために塾へ通っているのか分からなくなりました。
結局、第一志望は不合格でしたが、それでも母はA大学を諦めませんでした。勉強が嫌になった私は成績を上げられず、高校卒業まで暴力を受ける日々が続きました。その後はA大学でなくB大学に進学しましたが、彼女は満足したのかそれ以降何も言わなくなりました。
母の気持ちも理解しています。仕事で精神を患い暴力的になった父と、陰湿な姑といつも喧嘩をしていました。そのようなストレスの中で、彼女なりに私のことを思い必死になっていたのでしょう。
沢山のお金をかけてもらい、とても感謝しています。今では冗談を言い合い、二人で旅行に出かける仲です。ただ、母の笑顔を見るたびあの怒りに満ち溢れた母を思い出し、怒りや悲しみが込み上げてきます。
母はテレビに私と同世代のスポーツ選手がうつると「勉強じゃなくてスポーツをさせれば良かった」と言い、大学の話になると「B大学に行ってくれて良かった。周りに自慢できるレベルだから」と言います。とても辛くなります。
先日はいずれ結婚して子供を産み、親戚の家を継いでほしいと頼まれました。まだ私を縛り続けるのか、と思いました。
もっと真面目に勉強していれば、このような思いをすることはありませんでした。出来の悪い娘で申し訳なかった、でも私に大きな痛みを与えた母を許せない、でも…といった感情が渦巻いています。私は母親とどう向き合えば、この苦しみから解放されるのでしょうか。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
自分らしく生きてこそ
ちろ 様 相談ありがとうございます。
結論的にいうと、お母様と適度な距離感を保つことをお薦めします。
もう大人のあなたは、ご両親に縛られる必要はありません。
あなたはあなたの人生を生きていいのです。
自分の人生は自分が主人公と思って生きていいのです。
親戚の家を継ぐ継がないも、あなたが決めていいのです。
ですので、お母様と横の関係を築きながら適度な距離を保つべきです。
今まで支えてくれた恩があるにしても、その恩は
あながた自分の人生を自分らしく生きてこそ返せるものと思ってください。
まじめに勉強していれば・・
出来の悪い娘で・・・
と思ってしまうのは、あなたのせいではありません。
あなたが悪いわけではないのです。
もしあなたが、ご両親から愛情を注げられて、愛情深く育って
その愛情も優しさも自分自身で深く受け取ったとしていたら
どんな人生になっていたでしょうか?
全く違う人生になっていたでしょう。
つまり、あなたが出来が悪いと思ってしまうのは、あなたが選んだわけではないのです。
ですので、これからは、自分に優しさや愛情を向けて、自分らしく自分の思いで生きるべきなのです。先にも述べましたが、ご両親と自分なりの適度な距離をとって!。
もし将来、あなたが人生のパートナーを見つけて、お子様を授かるとして、
あなたが今度は、優しさや愛情の溢れた家庭を築くためにも、そうあるべきです。
今からそのために、自分を思いやり、自分に愛情を向ける練習が必要かと思います。そうして自分の中の愛情を育むことで、お母様を許すとか許さないとかではなく、その状態を超えた境地で眺めることが出来るでしょう。
自分を大事に、自分を大切にしてください。
一礼
追伸:お礼メッセージありがとうございました。あなたの中にある、指示的な声から離れて、自分の声を聴くように、自分に優しく、あたたかく、勇気をもって、自分を大切にしてください。応援しています。
辛くて難しい時は、どうぞ遠慮せずご相談ください。ご縁に感謝いたします。再礼
追追伸:この度は、お気持ちをいただきありがとうございました。これから暑くなります。お体ご自愛ください。御礼まで。再礼
質問者からのお礼
釋 孝修 様
ご回答いただきありがとうございます。
何度も読み返し、涙がこぼれました。
特に「自分を思いやり、自分に愛情を向ける練習が必要」という言葉が印象に残りました。
今まで、母や塾の先生方の怒鳴り声が頭の中で蘇るたび、「全て私が悪いのだ」と自分を否定し続けていました。母の顔色を窺うばかりで、自分と向き合ったことはありませんでした。
私の思うままに生きて良いんだ、と気付けました。
本当にありがとうございました。