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過去の罪を償いたい。

回答数回答 1
有り難し有り難し 18

プロフィールの通りです。

15年前にしたいじめという罪を償いたいです。
相手の尊厳を踏み躙る最低な行為でした。
当時はあまり感じていませんでしたが、自分の人生を振り返るにつれて感じています。
きっと相手は毎日つらい思いをしていたと思います。
にも関わらず、私は忘れていたことすらありました。勝手だと感じています。

相手に謝りたいと思っても
相手の連絡先も分かりませんし、仲の良い友達もいません。
今更謝ったところで、相手にとっては迷惑なだけかもしれません。
相手が元気なことを祈るのみです。

私が罪を犯した理由は、自分の気持ちを表現することが苦手だったからです。
友達から良くない誘いを受けても、断ることができませんでした。

現在、私は教師をしています。

私は、自分のような人間を生み出さぬこと、つらい思いをする人間が少しでも減ることを願い教師をしています。

教師を続けたい思いはありますが、私には資格があるのか年をとるにつれて不安になります。

結婚を考えている相手もいます。打ち明けています。しかし、私が幸せになることにも疑問があります。

過去の恨みで復讐をされる事件を聞くと、彼女にも迷惑をかけてしまうのではないかと不安になっています。

私の償いたい気持ちは、もしかしたら「私のための」償いなのかもしれません。そうであれば、相手に対する償いとして、何をすれば良いのでしょうか。


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お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

今を精一杯生きることが償いになり、良い方向に進んでいきますよ

質問読ませていただきました。

さて、過去の行いは決して消せません。それを背負っていくしかないのです。
償いをしたい・・・とのことですが、どんな償いであれ自分で仰るように「自分のための償い」の域をこえません。
しかし、悪いことをしたと思ったときに、「償いをしたい」と思えるかどうかは大きな違いがあります。
そして「償いをしたい」と思ったときに、それを実行に移せるかどうかにも大きな違いがあるのです。

その償いの方法というのは、様々ありましょう。たとえ相手に直接償えたとしても、相手は望んでいないことだってあります。ですから、何も相手に直接償うだけが全てではないのです。
たとえば、梨田さんが教師として子供達に愛情と厳しさと公正さを持ってしっかり教育したとしましょう。その子達の誰かが政治家や発明家や研究者などになって、回り回って梨田さんが思い悩んでいる人を助けるかもしれません。
もしくは、直接的に助けることがあるかもしれません。
梨田さんの子供が、将来的に助けることだってあるかもしれません。
何が回り回って、相手への償いとなるか分からないのです。

ですから、梨田さんができることは、今を精一杯生きることなのです。いじめてしまった相手に悪いと思うなら、その分一生懸命自分の人生を生きてください。
一生懸命に生きることで、世の中に対して少しでも多くの影響を与えることが出来るでしょう。それが回り回って、相手に届くことを信じてください。

また、「過去の恨みで復讐をされる事件を聞くと、彼女にも迷惑をかけてしまうのではないかと不安になっています」とのことですが、何も恨みを買うのは認識している場合だけではありません。知らず知らずに恨みを買っていることだってあるのです。
ただし、それを恐れていては何も始まりません。「自分が一生懸命に生きることで、良い方向に回っていく」と信じて進むしかないのです。

このハスノハで回答されている御僧侶だって、回答することで相手を怒らせたり、恨みをかったりすることもあります。
しかし、「自分が一生懸命に生きることで、良い方向に回っていく」と信じて、活動を続けているのです。

何か少しでも参考にしてみて下さい。
不安でも追加の相談でも何でも良いので、必要ならばプロフィールを参照いただき、メールやZOOMの個別相談をご利用くださいね。

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質問者からのお礼

「何が回り回って、相手への償いとなるか分からないのです。」

「自分が一生懸命に生きることで、良い方向に回っていく」

ありがとうございます。
特にこの2点で、心が救われました。
精一杯生きることで、償いをしていきます。

温かい気持ちになるお坊さん説法まとめ